2024年12月

バラマキが止まらない

政府は今年度一般会計の補正予算案を14兆円規模と閣議決定した。補正予算額と言えば、通年1兆~5兆円程度に収まっていたが、コロナ禍で数十兆円規模に膨れ上がった。しかし、コロナが治まった今年も補正予算額は収まる気配が無い。コロナ禍で定着したバラマキが止められないのだ。財源は国債の発行でまかなう方針なのだから、財政健全化の流れに逆行している。でも、政府は今年の経済財政運営の指針「骨太の方針」に、コロナ禍以降に膨らんだ歳出を「平時に戻す」と明記していた。かけ声倒れとなっている。そこで思い出すべきだ。政府は来年度に国・地方の財政の健全性を示す基礎的財政収支を黒字にする目標を掲げていたのだ。財政健全化をアピールするため当初予算の規模を抑える一方、補正予算を第2の財布として扱っているのが透けて見える。石破首相は衆院選期間中に、補正予算を昨年を上回る規模にすると明言した。これが規模ありきの源になったのは間違いない。財政健全化の流れを妨害するのが、国政選挙であることは悲しい現実だと言える。

0 コメント