2024年5月

新しい地域通貨の効用

「お金に色はない」という言葉がある。良いことをして得たお金でも、悪いことをして得たお金でも、同じ額面なら同じ購買力があるからだ。お札が入れ替わっても、額面が同じなら価値は不変だ。ところが、同額でも付加価値が変わるケースもある。鎌倉のカヤック社長が電子マネーで地域通貨の実証実験をしている。単なる地域限定の商品券ではなく、お金では測れないものを測る「別の価値の尺度」を提供することを目標に掲げている。たとえば、海岸のごみ拾いに参加するとコインがもらえ、それを使って市内で収穫された規格外の野菜を買える。通貨といっても用途は限定されるが、海をきれいにした上で食品廃棄も防げるなど、単なる財・サービスの交換以上の価値が生まれる仕掛けだ。社長が目指すのは、流通量が増えるほど地域の人間関係が豊かになっていくような新しいお金だ。鎌倉市内の利用者は1万人を超え、全国20自治体以上で展開しているという。全国津々浦々に展開すると、日本中が見違えるほど生き生きとした社会になるに違いない。

0 コメント

雪崩事故と原発事故の違い

栃木県那須町で高校生8人が亡くなった7年前の雪崩事故の裁判で、指導した教諭ら3被告に実刑判決が言い渡された。当時、現場は雪崩が起きやすい場所であることは山男にとって常識であり、ビーコンなどの装備も不備で、緊急時の連絡体制も不十分だったと報道されていた。栃木県高校体育連盟の主催の春山安全登山講習会としては随分杜撰な雪山訓練だと感じたものだ。7年もの歳月を掛けた裁判で実刑判決が下されたのだから、被告に落ち度があったのは間違いないのだろう。亡くなった高校生の親たちは、これで一区切り着いたことだろうと思う。それは、それで良かったが、果たして判決内容は妥当だったのだろうかとも思うのだ。雪崩に遭遇した先頭の班の教諭は登山初心者だったのに適切な指導が出来たのだろうか。ビーコンなどの装備を備える予算はあったのだろうか。責任者は宿の清算中で無線機を携帯していなかったが、一時の不携帯でも責任が問われるのだろうか。判決理由が後付けのように思えてならない。予期は出来るが現実には起きると思われない事故に対し、誰が何処まで責任を負えるのだろうか。福島原発事故では、明らかに責任のある東電幹部が無罪になった。でも、この雪崩事故では全員有罪だ。自分は真実を知らないから、その是非は問えない。でも、大いに矛盾を感じるのだ。

0 コメント

政治家は脱税も上手い

政治資金規正法の改正案がまとまらない中で、次々と抜け穴が発覚しつつある。茂木方式と岸田方式は「脱法パーティーの常習犯は誰」に書いた通りだ。茂木方式とは、収支の公開基準の厳しい国会議員関係政治団体から、基準の緩いその他の政治団体に資金を移して使途を隠す方式。岸田方式とは、任意団体主催の形でパーティーを開き、収支を公表せずに収益の一部を寄附させる手法だ。今度は、租税特別措置法を悪用した脱税だ。租税特別措置法では、個人が政党や政党支部などに寄付した場合、寄付額の約3割が税額控除されるか、課税対象の所得総額から寄付分が差し引かれる。この法律は、個人の政治献金を促すのが目的で、政治家の脱税のために作られたものではない。脱税の手口はこうだ。政治家が自身を代表とする支部に寄付し、還付金を懐に入れる。更に支部から政治家個人に寄付させ環流させるのだ。本来は収入として記載すべきお金を隠して、それを原資にして税優遇を受けると言うスキームはマネーロンダリングそのものだ。菅家一郎元副復興相、稲田朋美幹事長代理、平井卓也広報本部長、福岡資麿参院政策審議会長らが、やり玉に上がっている。最早自民党全体に広がっていると見るべきだろう。またまた「秘書のやった事で、全く知らなかった」とでも、弁解を繰り返すのだろうか。ここまで来ると、政治献金もパーティーも全面禁止にするしか残された道は無さそうだ。

0 コメント

Jアラート発令の理由

昨夜22時46分にJアラートが発令され、スマホがけたたましく鳴りビックリした。「ミサイル発射。北朝鮮からミサイルが発射されたものとみられます。建物の中、又は地下に避難して下さい」という内容だ。果たしてJアラートを発令する必要はあったのだろうか。北朝鮮は、日本側に軍事偵察衛星となる人工衛星の打ち上げを事前予告していた。そしてNHKは「北朝鮮から海上保安庁に対し、27日から来月4日までの間に人工衛星を打ち上げると通報がありました。落下が予想されるのは、いずれも日本の排他的経済水域=EEZの外側にある黄海や太平洋の3つの海域で、海上保安庁は航行警報を出して注意するよう呼びかけています」と報道していた。しかもNHKは、国内向けには「ミサイル」と報じ、海外向け英語ニュースでは現実に即して「サテライト(衛星)」と報道したのだ。明らかに、Jアラートは執拗に国民の危機感を煽っているのだ。真面な政府であれば、事前に発射がわかっているので「こんな予告が出ていますよ」と落ち着いて繰り返し広報するほうが、夜帯に突然Jアラートを発令して人々を驚かせるよりも、よほど国民を保護出来るというものだ。多発するJアラートの空振りは、オオカミ少年の轍を踏むことになりかねない。

0 コメント

窮すれば通ず

世界的にEV需要が落ちているという。航続距離が短い、充電スタンドが少ない、充電時間が長すぎる、等の短所があるからだ。なかでも問題なのが充電時間だ。ガソリン給油であれば3~5分だが、EVは数時間以上かかり、急速充電器を使っても30分はかかる。ところが、5分で充電出来るシステムが登場したとのこと。バッテリーごと交換してしまうシステムだ。米スタートアップ企業のアンプルが開発したものだ。2レーン分あるので、1日に50台程度の交換に対応出来るという。エネオスなど3社が、EVの駆動用バッテリーをその場で交換する全自動交換ステーションの実証設備を京都に開設した。協賛するタクシー大手のエムケーホールディングスがステーション用地を提供し、バッテリーを交換できるようにリーフのタクシーも改造したとのこと。今後順次リーフ以外の国産EVなどの適合性検証も行う予定とか。この手があったのかと思った。充電時間をガソリン並みにするには相当時間がかかりそうだ。野球で言えば、中継ぎ投手としてもピンチヒッターとしても有望だ。窮すれば通ずるのだ。

0 コメント

政治資金パーティー禁止法案提出の立民がパーティー開催

自民党の裏金問題の再発防止策として、立憲民主党は企業団体献金と政治資金パーティーを禁止する法案を提出した。ところが、岡田幹事長と大串選対委員長が、その最中で政治資金パーティーを開催する予定がバレ、騒ぎになっている。当初泉代表は法案が成立した場合の施行日まで、パーティーの開催を容認していた。だが、党内の反発が強く、若手からパーティー中止を求める提言書が党に提出された。勿論、世論も「政治資金パーティー禁止法案を提出しながら、施行日まではOKとは何事だ」と批判の嵐だ。そこで、泉は急遽岡田と大串に開催の自粛を求めたとのこと。ところが、岡田は「企業団体献金は政治が歪むおそれがある。企業団体献金を禁止し、個人献金に切り替えていく。しかし、今回は自分は開催を止めたが、立憲民主党全体が止める訳ではない。立民だけが止めれば己を縛ることになる。パーティーを全部止めたら、その途端に政治活動を大幅に縮小しなければいけない」と、政治資金パーティーに肯定的だ。泉の「施行日まではOK」という考え方も、腰が据わっていない。自民に反省する気持ちがあるのかと非難されているが、立民にも同じ事が言えそうだ。政治改革は全く期待出来そうもない。懲りない連中だ。残念。

0 コメント

閣議決定の在り方

政府が、内閣官房報償費(機密費)について、歴代の官房長官の支出状況を確認する考えはないとする答弁書を閣議決定したとのこと。内閣官房報償費は、官房長官の判断で支出される経費で領収書が不要で、会計検査院による監査も免除されており「権力の潤滑油」とも言われている。昔から選挙支援や餞別やマスコミと野党の口封じや私用への転用や、ありとあらゆるものに使われ、その都度使途が問題視され追及されてきた。今回は元官房長官が国政選挙の陣中見舞いに機密費を使ったと証言したと中国新聞が報じたことで野党が追及したため、答弁書をわざわざ閣議決定したのだ。政府は「自らの責任と判断の下に、厳正かつ効果的に執行している」としているが、そうではないから問題なのだ。一定期間を設け、後日必ず公開する仕組みに改正すべきだと思う。内閣の閣議決定には、いつも胡散臭さを感じる。安倍元首相が「首相夫人は公人ではない」と閣議決定したのが典型例だ。首相夫人は公人でもあり私人でもある。それを力技で「公人ではない」と組み伏せてしまう。一方で岸田は、国会討論もせずに自衛隊の軍隊化を閣議決定してしまった。今まさに閣議決定の在り方が問われている。

0 コメント

夢のイオンビーム

量子科学技術研究開発機構との国際共同研究グループが、レーザー光によるイオンビーム発生で世界最高速度となる光速の約50%を達成したと英科学誌ネイチャー・フィジックス電子版に発表した。粒子線がん治療は大規模な加速器と専用の建物が必要で、普及を妨げる要因の一つとされている。この研究で、大規模な加速器を使わずレーザー技術のみでがん治療に必要な速度のイオンビーム発生が期待出来るのだ。超小型の粒子線がん治療装置の実現につながることになる。レーザー光の条件を最適化しイオンを多段階で加速させる手法を用いたという。第1段階はレーザー光を照射した薄膜の前面でイオン群が加速。第2段階は薄膜の裏面側に残ったイオン群が自ら作る電場により加速が進む。第3段階は先に加速したイオン群が後から生成したイオン群との反発力でさらに加速する、という原理とのこと。従来のX線は入り口の線量が最大で深くなるほど減弱してしまう。だが、粒子線はがん病巣を狙い撃ち出来、有効性も高いが、更に周辺の正常組織への影響も小さくなる。夢の粒子線がん治療は、もうそこまで来ている。

0 コメント

京都で感じたこと(2)

昨日は、野宮神社から始まり祐斎亭と宝厳院を回り、カミサンの要望で東映撮影所見学をした。祐斎亭の料金は割高だったが、保津川を見下ろすテーブルで長閑な時間が過ごせた。東映撮影所では大部屋女優がガイドとなり裏話を披露してくれた。池に落ちるシーンでは、大部屋俳優は汚く冷たい池にそのまま落ちるのだが、野村萬斎などの大俳優の場合は、池を大掃除し温水を入れるとのこと。ガイドの説明が撮影の実態を実感させてくれた。今日は、カミサンが登りたがっていた南禅寺の三門に登り五右衛門の気持ちを体験した。その後、天授庵、無りん庵、京都市京セラ美術館の村上隆展、平安神宮を回った。無りん庵は山縣有朋の元別荘で、庭園が国の名勝に指定されている。東山を借景とすることで有名だ。この庭園で長年庭師をしている女性が見所を説明してくれた。説明が有ると無いとでは大違いだ。庭を観る目が変わってきた。興味深く散策出来た。村上隆展の規模の大きさに驚いた。緻密な作品に感嘆した。やはり尋常な人物ではないと感じた。久し振りの旅行で心身共にリフレッシュした。

0 コメント

京都で感じたこと

昨日から我が家恒例の京都旅行だ。今回は大河ドラマで注目の紫式部所縁の地巡りがメインになった。昨日は紫式部が源氏物語の着想を得たと伝えられている石山寺。大河ドラマの放送に合わせ「大河ドラマ館」と「恋するもののあはれ展」が開催されていた。石山寺は、紫式部だけでなく、蜻蛉日記の藤原道綱の母や更級日記の菅原孝標女も参詣した文学の寺だ。何となく親しみを感じた。今日は、まず源氏物語の賢木の巻に出て来る嵯峨野の野宮神社を目指した。通勤時間帯を外し、京都駅から旧山陰線に乗った。多少混んでいたが、最初の2駅でほぼ通勤客は下車し、立っている人もいなくなった。嵯峨嵐山駅に到着し、早めに改札口に着くと、後から後から外人がボウフラのように湧いてきた。結局、乗客の殆どが外人だったのだ。改札を出ると、外人の集団は、野宮神社へと続く竹の道方面と嵐山駅方面に分かれた。竹の道は外人で溢れかえっていた。野宮神社付近では大渋滞だ。英語でもない独仏語でもない、中国語でもない、韓国語でもない聞き慣れない外国語が、あちこちで聞こえてきた。外人は他人を気にしないから、気ままに道を塞ぐ。困ったものだと思ったが、その時「バベルの塔」を思い出した。天にも届く神の領域まで手を伸ばすバベル塔を建設しようとしたことに怒った神が「同じ言葉を話すのでこんな事になる。人々の言語を乱し、通じない違う言葉を話させるようにしてしまおう」と言った逸話だ。いま日本ではオーバーツーリズムが問題になっている。まさに実感した。ひょっとすると、日本は神の領域に近づき過ぎたための反動なのかもしれないとも思った次第。

0 コメント

デジタル庁は即解散すべし

マイナ保険証は、病院窓口を地獄に化すという。今は1つの健康保険証があれば事足りる。しかし、健康保険証が廃止されると、病院窓口では、「マイナ保険証」、「暗証番号のないマイナ保険証」、マイナ保険証が使えない場合の「被保険者資格申立書」、マイナ保険証を持っていない人の「資格確認書」、システム未整備の場合などに対応する「資格情報のお知らせ」、さらに1年間は既存の「保険証」も受け付けるので、全部で6種類のカードや書類に対応せざるを得なくなるのだ。どこにDX化のメリットがあるのだろう。デジタル庁の仕事は杜撰だ。デジタル庁の初の大仕事がコロナ証明書アプリだった。開発に時間が掛かりすぎ民間アプリ「ワクパス」に先行されてしまった。しかも、ワクチンの3回目接種がすでにスタートしていたにもかかわらず、3回目以降の接種についてはそのつど登録し直さなくてはならない。スマホの機種変更にも対応しない。結局存在理由を失って運用停止に。今年4月以降は自治体の窓口に行って紙の証明書を発行してもらわなければならなくなった。国はコロナ対策のデジタルシステムを5つも立ち上げた。感染者と接触した可能性を教えてくれるCOCOAは役に立たなかった。新型コロナ感染者や濃厚接触者の情報を集約し、保健所・自治体・医療機関などで共有するためHER―SYSを立ち上げた。でも、患者1人の情報入力項目が120から130あり、入力だけで1人30分ほどかかる超大変な代物で医師を疲弊させた。ところが、コロナ禍の前から厚労省には「症例情報迅速集積システムFFHS」というHER―SYSと同じようなシステムが存在していた。これなら1分で入力出来たのだ。ところが、HER―SYS開発を主導した橋本岳・厚労副大臣はFFHSを知らなかったとの落ちまでついている。一事が万事。デジタル庁は即解散させ、玄人集団で再出発すべきだと思う。

0 コメント

マイナ保険証はDX化の壮大な失敗例

現行の健康保険証が廃止される12月2日まで半年余りとなった。全人口の7割がマイナカードを保有し、7500円相当のポイント付与施策が功を奏し、そのうち8割がマイナ保険証の登録を済ませ、マイナ保険証の登録自体は人口の5割を超えた。しかし、マイナ保険証の利用率は6%に留まっているのが現状だ。何故利用率が上がらないのだろう? 国民がデメリットを無意識に見抜いているからだ。まずメリットを感じないのに、政府が使用を無理強いしていること。もともと厚労省は、マイナ保険証と現行の保険証との選択制を打ち出していた。ところが、河野デジタル相が唐突に自治体の意向を無視して健康保険証との一体化を言い出し、2024年秋の現保険証の廃止時期を公言したのだ。しかし、廃止するには問題山積み。災害が起きたときの停電時には通信不能で機能しない。通常時でも、デジタル化によって、病院と薬局における薬剤情報、また病院同士の電子カルテなどの情報共有が促進されることは無い。フォーマットが不統一なのだから。高齢者や障がい者施設では、マイナ保険証の管理は出来ない。カード・暗証番号の紛失時の責任が重過ぎるのだ。しかも、退職・転職したら、自治体の処理が遅く、使えないという。おまけに、健康保険証が廃止されても、資格確認書という健康保険証に換わるものが設定されている。元々健康保険証とマイナカードを結びつけるには無理がある。G7では日本だけ。デジタル先進国の北欧のエストニアや台湾でも別々にしているのが現状だ。河野デジタル相は岸田に流されず、もっと勉強すべきだったと思う。結局、マイナ保険証はDX化の壮大な失敗例になりそうだ。

0 コメント

脱法パーティーの常習犯は誰

自民党の裏金問題の再発防止策として政治資金規正法の改正が議論されている。しかし、政治資金パーティー券購入者の公開基準をめぐって自民党と公明党の意見が折り合わず、与党の改正案づくりが難航している。自民党側は政策活動費の使途公開にも消極的で、政治資金の使い途をガラス張りにすることに後ろ向きなのは明らかだ。本気で再発防止に取り組む姿勢など見えない。自民党が改革を進められないのは、口先では「今国会での改正に全力で取り組む」と言いながら、改正に後ろ向きな岸田にあることは間違いない。脱法する方法は色々ある。収支の公開基準の厳しい国会議員関係政治団体から、基準の緩いその他の政治団体に資金を移して使途公開を逃れていた茂木幹事長の「茂木方式」がある。この方式は、改正案に入れられたが、議論もされず入れられていない方式もある。それが岸田方式だ。任意団体主催の形でパーティーを開き、収支を公表せずに収益の一部を寄附させる手法だ。実は岸田首相は任意団体を利用した脱法パーティーの常習犯なのだ。第1次安倍改造内閣で沖縄・北方担当相として初入閣した時に始まり、外務大臣就任を祝う会、内閣総理大臣就任を祝う会でもこの脱法方式を使ってきたのだ。きっと岸田は岸田方式が俎上に上がる前に、法案成立をゴリ押しするに違いない。

0 コメント

維新の会はブラック企業

維新の会がブラック企業化している。維新の足立衆院議員が4月の衆院東京15区補選において維新の公職選挙法違反の疑いがあるとSNSで指摘した。すると馬場日本維新の会代表が足立衆院議員を党紀委員会にかけると言い出した。ことの発端は、維新が補欠選挙の期間中に配布した機関紙日本維新の裏表紙に東京15区に出馬した2人の補選候補者が掲載されていたことだ。足立は公職選挙法違反の疑いがあると指摘したが、東京維新の会は違反ではないと主張し足立の除名処分を求めた。こうした事態を受け、馬場代表は「上司や同僚の悪口をSNSで流したら会社では懲戒免職になる」とコメント。自身が所属する党に法令遵守のために慎重になるよう指摘したことを「悪口」と言い放ち、処分すると言うのだ。内部通報をした社員を粛清するブラック企業そのものだ。他にも馬場は、第2自民党を標榜し、立憲とバトル状態にある。野党でまとまれば政権交代の芽もあるが、馬場は野党を分断し、自民に寄り添おうとしている。関西万博では吉村共同代表が強硬姿勢を貫こうとしている。藤田幹事長は国会でヤクザまがいの台詞を吐いた。日本維新の会の終焉が目前に迫っている。所詮地方諸派と言えそうだ。

0 コメント

都知事選の前哨戦

七夕投開票の都知事選が面白くなってきた。現時点で12人が立候補表明している。小池都知事は未だに態度を明らかにしていないが、石丸伸二安芸高田市長が早々と出馬を表明した。石丸市長と言えば、市議会で居眠りをしている市議に対し「居眠りをする、一般質問をしない、説明責任を果たさない。これこそ議会軽視の最たる例です。恥を知れ! 恥を!」と一喝したことで有名になった。当時は、新米市長のパフォーマンスかと思っていたが、議会と対峙する初志を貫徹しているようだ。安芸高田市の公式YouTubeチャンネルは登録者が激増。登録者は26万人超と、東京都をも上回り、全国自治体トップになったとのこと。小池は、思い付きのプロジェクトや政策を掲げて小池劇場と称されるパフォーマンスを繰り広げているが、その政策に一貫性が無く、大盤振る舞いで都の財政は底をつきそうだ。一方、石丸にも石丸劇場の気はあるが、立候補の目的は相当異なる。東京の過密解消を追及することで、東京を住みよい街にして、地方の活性化に繋げるのだと主張している。泉房穂元明石市長あたりと手を組めば、当選もあながち夢ではなさそうだ。

0 コメント

電源不要の漏水センサー

ミネベアミツミの子会社が「バッテリーレス漏水センサー」を開発し、販売量を伸ばしている。このセンサーは、帯状のセンサーリボンと無線タグで構成され、バッテリーなどの電源は無い。配管などにリボンを巻き付けるように設置する。漏水があった場合、リボンに織り込んだ金属の電極が水と反応すると、微弱な電気が生じる。それらを蓄電・昇圧して、無線通信で連絡する仕組みになっている。電源が不要とは、ピカイチのアイデアだ。0.15mlのわずかな水滴から検知でき、通信するタグには固有の識別番号があるため、複数設置した場合でもどこで水が漏れているか正確に把握できるという。近年、築年数が古いビルや商業施設などが増え、維持・管理が課題になっている。老朽化施設の漏水被害対策の必要性は高まっている。まさに時代に合ったアイデア商品だと思う。

0 コメント

国立大の学費150万円の是非

中央教育審議会での伊藤公平慶応義塾長の提言「国立大の学費を年150万円に上げるべきだ」が議論を呼んでいる。現在の国立大の学費の標準額は年53万5800円。実質的な学費は年300万円かかるので、2040年には3倍にすべきという提案だ。同時に返済不要の給付型奨学金を充実させることも提案している。提言の目的は、大学教育の質を上げること、私大との学費格差を抑えること、地方大学の空洞化を避けること、だと言う。この提案は概ね妥当だと思う。そもそも受験勉強に金がかかり過ぎている。東大合格者の殆どが裕福な家庭で育っているのも肯ける。学費を上げて、同時に給付型奨学金を充実させれば、家庭格差もある程度解消されることになる。でも、伊藤塾長の提案は次善の策だと思う。日本の大学教育における最大の問題は、国が大学教育に力を入れていないことだ。いや、むしろ、法人化などで足を引っ張っていることだ。中央教育審議会は文科省内の内輪の議論で済ましてはいけない。国としての教育の在り方を議論し、国の方針を正していく立場にある。中央教育審議会が言わずして、教育の質が向上するはずがない。

0 コメント

中央教育審議会の在り方について

文科相の諮問機関・中央教育審議会の特別部会が、教員確保策を取りまとめた。「教員給与特別措置法の枠組みを維持し、教職調整額の支給割合を現行の給料月額4%から10%以上に引き上げる」というもの。しかし、審議を傍聴した現職教員、大学教授、弁護士らの3団体からは0点評価された。そもそも教員の問題は長時間労働にある。教員の仕事は、専門職としてやるべき授業の準備や教材研究と、同僚や児童生徒、保護者と向き合う仕事と、文科省が強制する膨大な書類書きだ。誰がやっても短時間には熟せない。もう1つの問題は、教員に労働基準法が適用されていないことだ。しかも、4%とは、50年余り前、月の残業時間が平均でおよそ8時間だったことから、その相当額として月給の4%と定められていたもので超時代遅れだ。これらの問題を知りながら、10%で手を打つ中央教育審議会は、問題解決から逃避していると言わざるを得ない。更に中央教育審議会の委員には現場教員が一人も含まれていない。現場を知らない年寄りの頭でっかちが、昔ながらの頭で答申しているだけなのだ。もしこの10%答申を許せば、日本の教育現場は衰退の一途しか残されていない。盛山文科相には荷が重すぎる。岸田と伴に去るべきだと思う。

0 コメント

認知症の最適予防法は音

音を聴くだけで、副作用無しに認知症を予防出来るスピーカーが開発・実用化されたという。シオノギヘルスケアが販売している「kikippa」だ。2019年に米MITの神経科学者が「認知症のマウスに40Hzの刺激を与えると、脳のアミロイドβが減った」という論文を発表した。その研究を基に開発されたのがkikippaだ。このスピーカーをテレビにつなぐと、テレビの音に1秒間に40回の振動が加わり、40Hzのガンマ波サウンドが出る。スピーカーを通してテレビの音を聞くだけで、脳内のアミロイドβを減らす効果が見込めるという。そう言えば、モーツアルトの音楽の健康効果も有名だ。聴いているだけで、記憶力を高め、認知症を改善させたり創造力を育てる作用があると言われている。自分も単身赴任寮で良くモーツアルトを聴いたものだ。認知症には予防薬のレカネバブがある。しかし、効果は限定的だし、年間500万円もかかる。当面は、非薬物療法に期待したいものだ。

0 コメント

揚水式発電所の建設推進を

核融合発電の実用化は先が遠い。日本の現在の電源構成は、火力70%以上、太陽光9.2%、水力7.6%、原発5.6%、バイオマス3.7%、風力0.9%、地熱0.3%となっている。2030年の目標は、火力41%、原子力20~22%、再エネ36~38%とされている。しかし、原発は地震大国の日本にはそぐわない。太陽光は昼間しか発電しないし、設備の寿命が短いのでサステーナブルではない。日本の立地条件を考えると、今後は水力と地熱に力を入れるべきだろうと思う。いま揚水式発電所が注目されている。高低差をもつ上部と下部の2つの調整池を水路で連結し、中間部の発電所で発電する方式だ。夜間電力の余裕分によって下部調整池より上部調整池に水を汲み上げ貯蔵、昼間の電力ピーク時に上部調整池から下部調整池に水を流下させて発電することで、日変動の調整と安定供給が可能になる。北海道・京極発電所は最大出力60万kWを発電し、一般家庭の約7万世帯分をカバーしている。長野県・群馬県にまたがる神流川発電所も山梨県・葛野川発電所も成果を上げている。電力は送電ロスが大きく、地産地消が最も適している。日本の地形を考えれば、全国に多くの揚水式発電所を建設すべきだと思う。おまけに水害の防止にも役立つことになる。日本のエネルギー政策は根本から見直されるべきだと思う。

0 コメント

核融合研究の推進を

政府は核融合の研究に2024年度からの5年間で約200億円を投じる。次世代技術である核融合発電の実証開始時期を2030年代に早めるため、技術開発や人材育成の支援に向けた新法をつくる方針だ。核融合発電は、太陽の内部で起きるのと同じ反応を応用する。原子の核同士をくっつける時に出る膨大なエネルギーで発電する。燃料の重水素は海水に含まれるため資源リスクが少なく、発電時に二酸化炭素を出さない。原子力発電と比べ使用済み核燃料の放射能レベルが低く暴走事故も起こりにくいため安全性が比較的高いとされている。まさに次世代の発電技術と言える。ただ核融合反応の安定には燃料をセ氏1億度の超高温に維持する必要があり、制御技術が課題だ。核融合反応を連続して起こした事例はまだない。電力源に乏しい日本にとって、世界に先駆けて核融合発電に成功すれば、まさに一発逆転だ。政府は本腰を入れて開発を推進すべきだと思う。

0 コメント

SIMスワップ事件と河野デジタル相の対応

大阪府八尾市の市議がSIMスワップ事件の被害を報告した。早速テレビの情報番組で詳細が報道された。本人の知らない間にスマホの電話番号が乗っ取られ、その後クレジットカードが不正に利用されたり、ロレックスのローンが組まれて返済だけが残ったという。犯人は個人情報を入手し、マイナカードを偽造し、携帯電話ショップ店頭で「スマホを紛失したので機種変更をしたい」とSIMカードの再発行を受け、本来の所有者の知らぬところで、正規のSIMカードを取得したのだ。問題は、ショップ店員が偽造と気付かずマイナカードの目視で本人と確認してしまったことだ。この事件について河野デジタル相は「右上のうさぎのキャラクターがパールインキで印刷されており、偽物は色が変わらないからすぐわかる。ICチップの情報を読み取れば詐欺は防げる。偽造を見分けるチェックポイントを記した文書を事業者向けに配布する」とコメントした。でも、コメントは間違いだらけだ。うさぎのパールインキなんて知っている人は殆どいない。デジタル庁の周知徹底がいい加減だ。ICチップ読み取り機をショップに置くには高価過ぎる。アプリを作るというが後手後手だ。今更チェックポイントを教えるのは遅きに失するし、デジタル庁が紙で配付するとは情けない。河野デジタル相には全くやる気が見られない。残念としか言い様がない。

0 コメント

日本はxenophobiaか

バイデン大統領が、アジア系米国人支持者を対象にした政治献金集めのイベントで、移民問題に触れて発言したことが炎上している。バイデン発言は下記の通り。「米国の経済が成長しているのは移民を受け入れているからだ。なぜ日本は経済問題を抱えているのか。それは彼らが外国人嫌悪症xenophobiaで移民を望んでいないからだ。我々の経済が成長している理由の一つは、アジア系や中南米系の移民を受け入れているからだ。なぜ中国の経済がひどく失速しているのか。なぜ日本は問題を抱えているのか。なぜロシアもインドもそうなのか。それは彼らが外国人嫌悪症に罹っており、移民を望んでいないからだ。米国は外国人嫌悪症には罹ってはいない」。問題は2つある。1つは、日本を中国やロシアと同列に扱ったこと。もう1つは、外国人嫌悪症xenophobiaという言葉を使ったこと。日本は移民にあまり前向きではないが、xenophobiaではない。日本のメディアはxenophobiaを排外主義と翻訳しているが、やや生ぬるい。xenophobiaという語は、外国人に対する恐怖や警戒を意味するが、単なる恐怖や警戒ではなく憎悪や軽蔑の感情を強く含んだものとして用いられているのだ。ちなみにムスリムへの憎悪はislamophobia、ロシアへの憎悪はrussophobia、黒人への嫌悪はnegrophobiaと呼ばれる。林官房長官は「正確な理解に基づかない発言であったことは残念」と述べたに留まった。猛烈に抗議すべき発言であったというのに。あの岸田訪米は一体何だったのだろうか。

0 コメント

その後:SNS型投資詐欺の撲滅を

前澤友作、ホリエモン、池上彰、森永卓郎、泉房穂ら有名人になりすましてフェイスブックやインスタグラムの偽広告でカネを騙し取るSNS型投資詐欺が増え続けている。「SNS型投資詐欺の撲滅を」に書いた通り、前澤の抗議は不発に終わった。今度は泉が抗議した。泉はメタに広告の削除を要求したが、返ってくるのは「泉房穂の広告は削除されませんでした」という自動回答のみ。「メタの審査チームによる審査の結果、泉房穂の広告はコミュニティガイドラインに違反していないと判断されました」というのが理由。次に泉がXでメタを刑事告発すると書いたら、泉にメタの担当者から電話があった。でも埒が明かない。メールと電話でやり取りしても埓が明かないので、メタに直接乗り込むと告げた。向こうは「止めてください」と言ったが「いや、行くから」と電話を切った。そして、泉が訪問する予定日の朝、泉のなりすまし広告は全部消えていた。人海戦術で一つずつ手作業で削除を続け、突貫工事で全部きれいにしたとのこと。できない言い訳をこれまでしてきていたが、要はやる気になれば本当はできるのだ。一方Xはメタと違って、なりすましだと通報すると、きちんと削除するし、そのアカウントの凍結もするようだ。要するにメタにやる気が無かっただけなのだ。国は一刻も早く「なりすまし防止法」を制定すべきだ。罰則を設け、運営会社がSNSで詐欺に気づいたら対策を取ることを明記すべきだと思う。

0 コメント

歯が生える薬

大阪市の北野病院などの研究グループが世界で初めて「歯が生える薬」の治験を開始すると発表した。マウスを使った実験から特定のタンパク質の働きを抑えることで歯が成長することを発見したという。生まれつき6本以上歯が足りていない「先天性無歯症」は、人口の0.1%程度いる。食べ物を噛んだり、言葉を発したりする力が弱く、子どもの成長に悪影響をおよぼす一方、治療は成人になってからの入れ歯やインプラントしかないのが現状だ。当面は先天性無歯症を対象に2030年の実用化を目指すとのことだが、虫歯や永久歯を失った人への治療にも活用されることになるだろう。薬は口腔内ではなく、腕から点滴で投与される。北野病院は、この方法では歯の根がないと生えないので、頭や手から生えることはないと言う。少しホッとした。そう言えば、サメは歯が抜けても、次から次に歯が出て来ることで有名だ。サメが一生に使う歯は、数万本といわれている。サメのように数万本もはいらないが、ヒトには28~32本あれば良い。この技術で人類は益々長生きすることになりそうだ。

0 コメント

劇症型溶連菌の治療薬

溶連菌の働きを抑える特殊な分子を発見したと、神戸大などの研究チームが発表した。溶連菌に感染すると、のどが痛くなったり、熱が出たり、場合によっては体や手足に発疹が出たりする。舌が苺のように赤く、ぼつぼつしてくる。もう40年近く前になるが、長男が溶連菌に感染し、心配したものだ。溶連菌の中でも症状が極めて重い劇症型というものがある。今回の発表はその劇症型の治療薬の発見についてだ。その溶連菌とは、手足の急速な壊死や多臓器不全を引き起こす劇症型溶血性レンサ球菌感染症の原因となる溶血性レンサ球菌のこと。致死率が30%と高く「人食いバクテリア」との異名を取っている。溶連菌はDNAを分解する酵素を出し、人体を守ろうとする白血球の働きを妨げることで病状を急速に進行させる。チームは筋ジストロフィーの治療研究に使われる化合物が水中で塊になると、酵素の働きを阻害することを発見。塊になり面を作ると菌を捉えやすくなり、酵素に結合して働きを抑えるという。但し、化合物は水中で勝手に塊になるため血液中では血栓になるリスクがある。チームは、塊のサイズを小さくすることで解決できるとしている。今後の成果を期待したい。

0 コメント

益々重くなるランドセル

今日はこどもの日なので、小学生のランドセルの話。何年か前、孫の小学校入学祝いのためランドセルを贈ったことがある。大昔は男の子は黒、女の子は赤と決まっていたが、今どきの女の子は黒も選択肢の一つというから驚いた。更に驚いたのはランドセルの重さだ。こんな重い物を毎日背負って通学するのかと驚いたものだ。そのランドセルの重さが、軽くなるどころか重くなっているという。ランドセル自体はメーカーの努力で僅かに軽くはなっているようだ。ところが、中に入れる物が増えている。教科書は学習指導要領に基づき内容を充実させたためページ数が倍増し、サイズも大きくなっている。しかも、カラー印刷が裏側に透けず、子どもが1年間使っても破れないように頑丈な重い紙で作っている。その教科書もデジタル教科書に移行しつつある。でも、移行中だから、教科書の他にパソコンもランドセルに入れるのだ。おまけにコロナ対策の影響で水筒を持参することになった。斯くして、小学生にプロスポーツ選手並みのハードワークが強制されているのだ。まだ骨格が整っていない小学生の身体に良いことはない。文科省が改革しなくて誰がするのだろうか。文科省の不作為としか言い様がない。

0 コメント

日本の「報道の自由度ランキング」は

国際NGO国境なき記者団が2024年の「報道の自由度ランキング」を発表した。調査対象180カ国・地域のうち日本は70位で、G7の中で最下位だ。日本はアフリカのコンゴ共和国より低位で、プーチンを援護するハンガリーでさえ67位。NGO国境なき記者団が日本の低い理由を述べている。「日本が報道の自由の原則を支持しているのは理解している。しかし、ジャーナリストが特定のテーマについて報道するのが難しい。特に政治的圧力で政府の責任を十分に問うことを妨げている。主要な新聞社や放送局は国内の5大メディア・コングロマリットによって独占され、かつ政権に忖度している。日本の悪名高い記者クラブ制度がフリーランスや外国人記者に対する露骨な差別となっている」と。ご指摘の通りだと思う。安倍政権時代に軍拡に走るようになってから、政府によるマスコミへの締め付けがきつくなっている。5大メディアは問題点を深掘りしない。だから現地の実情が分からない。国民はツンボ桟敷に置かれている。政権に忖度した報道が流され、選挙の選択肢を歪めている。日本が70位というのは甘過ぎる。180の半分以下の90位以下が妥当だと思う。

0 コメント

飾りだけの国民主権

今日は憲法記念日なので、憲法について感じたことを書いてみることにした。憲法第30条には「国民は、法律の定めるところにより、納税の義務を負ふ」とある。だが、当初案には無かったのだ。ところが保守系の議員たちが「納税の義務を規定しないと国民は税金を払わなくなる」という発想で、最終段階で加えたという。しかし、お上に上納するという発想は戦前の憲法だ。主権は国民に存するとする現憲法とは矛盾する。国民に主権があるのであれば、税金の在り方は国民が決め、その使途も国民が決めるべきものだ。国家が税金を取りたければ「国家に課税徴税に権利がある」と記載すべきものだったと思う。現在の日本の政治は、戦前のお上思想がベースになってしまっている。お上側に立っている政治家に特権が与えられ過ぎている。例えば、今問題になっている裏金事件だ。政治団体が課税逃れに使われている。これを是正するのは国民の権利だが、現状は無力だ。諸悪の根源は、現憲法が実情に合っていないということだと思う。しかし、憲法記念日というのに、憲法の在り方は議論されない。せめて憲法学者くらいは声を挙げてほしいものだと思うのだが。

0 コメント

嗚呼、大谷選手

「野球しようぜ」で全国の小学校に6万個のグローブを贈った大谷選手が、今度は西川のマットレスを約2,500本無償提供するという。しっかりした睡眠があったからこそ、いつも前向きな行動が実現できているんじゃないかという思いからだと言う。能登地震に対しては1億4千万円を寄付した。英会話のECCとプロジェクトを組み3年間で延べ300人の子供たちの留学支援を行うことを発表した。大谷は留学先にロサンゼルスを要望した。子供たちとの対面や球場への招待の可能性を残したかったからだという。勿論全額を大谷が負担するという。そして今度は女子プロバスケットボール球団に投資する計画もあるとか。NBAレジェンドのマジック・ジョンソンも出資するレイカーズの姉妹球団ロサンゼルス・スパークスにだ。球団への投資といっても、利益を追求するのではなく、リーグやチーム発展の支援が主な目的になると見られている。大谷がスパークスのオーナーに加われば、元ユニバーシアード日本代表の真美子夫人が日本人選手の移籍を後押しすることになるかもしれない。米国ではプロスポーツチームのオーナーは社会的な評価が高く、ステータスも得られる。水原通訳には24億円も窃盗されたのにビクともしない。大金持ちは、意外と金に細かいと言われているが、大谷の金の使い方は、真っ当かつ大胆だ。この先どのような人物になるのだろう。唯々驚嘆。

0 コメント

政治資金規正法改正の第一歩とは

ゴールデンウィークで皆が休み、政治資金規正法改正の報道もすっかりなりを潜めてしまった。自民党の案は、なんちゃって連座制だった。連座的効果を発揮するのは確認もしないで確認書にサインした時だけなのだから。議員が秘書と共謀して立証出来なければセーフというザル法なのだ。自民案では解決しない。野党が主張する連座制が成立すれば、一つの解決策となるのだが、残念ながら道は遠い。政治資金規正法の根本的な問題は、監督制度が無いことだと思う。ビッグモーターが違反をした際には、国土交通省が立ち入り調査をした。銀行や保険会社が不正をすれば、金融庁が立ち入り調査をした。政治資金規正法自体は総務省の所管だが、監督権限は持っていない。形式的な違反だけはチェックするが、中身がおかしいという口出しは一切出来ないのだ。あれだけの違反があっても総務省には、訂正を命じる権限は無いのだ。目に余るものは検察が立件するということになっている。岸田は「政治活動の自由を守るため監督機関は無用」とほざいているが、諸外国は監督機関を設けている。米国は連邦選挙委員会、英国は選挙委員会という監督機関があり、立ち入り調査や制裁による監督権限が認められている。政治そのものを監督するのではなく、不正を監督するのだから、設置が認められるのは当然だ。まずは監督機関の設置が政治資金規正法改正の第一歩になるはずだ。

0 コメント