いま流行りのオミクロンXBB.1.5対応とのことで、ワクチンを打ってきた。これで少しは安心出来るかと思う。そこでワクチン効果についての記事が目に留まった。京大の研究チームが「新型コロナウイルスワクチンの接種で、国内の感染者と死者をいずれも90%以上減らせた」との推計結果を英科学誌サイエンティフィックリポーツに発表したとのこと。国内の2021年2~11月の感染者は、約470万人と推計され、死者は約1万人だったが、ワクチンがなければ、それぞれ約6330万人と約36万人に達した恐れがあるとしている。ワクチンを接種した人の感染が防げると、その人が感染させる人も減る効果が特に大きかったとのこと。国内では21年2月から始まったワクチン接種に、どの程度の効果があったのかは十分検証されてこなかった。厚労省の怠慢と言える。それを京大がフォローしたことは立派だと思う。でも、まとめたのは、あの西浦京大教授だ。誇張があり過ぎると疑わなくはない。だが、話半分としても5割の人が救われていることになる。まあ、信じるしかあるまい。
日テレ系日本海テレビの幹部が、24時間テレビの寄付金をくすねていたとのニュース。24時間テレビと言えば、愛や福祉、ボランティアの尊さを強調するものの、その偽善性が指摘され続けてきた番組だ。24時間テレビはチャリティを目的とすると謳っているが、そうなのだろうか。今回は、寄付金をくすねたことが問題になったが、それ以外に問題点は多々ある。出演者に不相応な高額なギャラが支払われていること。ギャラは通常の2倍に達する大盤振る舞いとのこと。一方米国のチャリティ番組に出演するスターたちはノーギャラが当たり前だ。寄付金を全額寄付するのが目的だから当然の行為だ。ノーギャラであるからこそ、チャリティなのだ。しかし、日テレではギャラを含め諸経費を除いたカスを寄付するのが慣わしとなっている。しかも、出演するジャニタレに通常の倍のギャラを払うというから、開いた口が塞がらない。日本は海外と較べ、寄付行為が極めて少ないと言われている。出来れば、もっと寄付行為を盛んにしたいものだが、テレビ局の詐欺的行為が拍車を掛けてそれを阻んでいるようだ。残念。
河野デジタル相が、参院予算委員会でスマホを見ながら答弁したことが物議を醸している。予算委員長から禁止事項だとして注意を受け、謝罪した。何か変だ。2点について、違和感を覚えた。1つは、紙を見るのはOKなのに、何故スマホだといけないのかということ。かつての菅前首相もそうだったが、岸田首相も必ず官僚が作成した紙を見ながらしか答弁が出来ない。いや単に朗読しているだけだ。最近の政治家は自分の言葉で意見を発することが苦手だ。説得力こそ政治家の真髄なのに、金勘定ばかり上手くなって、肝心の口が使えない。これだけで既に政治家失格といえる。もう1つは、iPadはOKなのにスマホは禁止されていること。禁止された理由は、会議中にスマホで遊ぶ議員が絶えなかったからだ。実に情けない限りだ。もうそろそろ、答弁にはスマホの使用を解禁したらどうだろうか。もし、国会議員に真面な見識があれば、解禁した方が良いと思う。しかし、残念ながら、真面な見識を持つ国会議員は稀有だ。わんぱく小僧に棒を持たせないように、国会議員にはスマホを使わせない方が賢明である時代は少しも変わっていない。
結婚記念日を祝って、久し振りに外食をすることにした。ネットで選んだのは初めての創作鉄板料理店。記念日だから、少し高めのコースを選んだ。席はカウンターを指定した。目の前で調理が見えるし、料理人との会話も楽しめるからだ。入口を入ると、内部は黒一色で、席数は30席ほどで、こぢんまりしている。名を伝え通されたのが寒い入口近くの席。エッ、ここなの。折角高めのコースを予約したのにと少し後悔したところから、食事が始まった。ところが、料理を間近で見られる特等席だった。鉄板料理と言うから、お好み焼きを想像していたのだが、全く違う。山芋チーズ、焼き玉ネギ、丸ごとナスはドームカバーで蒸し焼き。日本一軽いねぎ焼き、トリュフエキスを注入した牡蠣、そぼろピーマン等々野菜料理のオンパレードだ。そしてメインの和牛シャトーブリアンと和牛サーロインに辿り着き、最後がガーリックライスと赤出汁と甘味で〆。料理は旨かったが、オーナーシェフとの会話も料理を引き立てた。帰りにオーナーシェフが店の前に出て見送ってくれた。自分たちが見えなくなるまで、オーナーシェフは店の前で見送り続けていた。自分は若い頃に「礼儀としてお客様が見えなくなるまで見送り続けなさい」と教わったことがあることを思い出した。最後の最後まで、気持ち良く楽しいディナーであった。
世界で約7億人が感染し約700万人が死亡した新型コロナの発生起源について、米国で大きな関心が集まっているという。かつては根拠薄弱な陰謀論とも言われていた武漢ウイルス研究所流出説だが、ここに来て米エネルギー省やFBIが、ウイルスは中国の研究所から流出した可能性が高いと指摘している。世界のウイルス研究は、中国がメインフィールドになっている。何故なら、中国は欧米先進国に較べて人権意識が低く、実験がし易いからだ。米政府も武漢ウイルス研究所に膨大な資金を提供していたという不都合な真実がある。そこではウイルスの機能獲得研究が行なわれているという。機能獲得研究とは、将来発生しうるウイルスをあらかじめ人工的に作り出し、ワクチンや治療薬の開発に役立てる研究だ。感染症の治療法やワクチン開発など医療技術を飛躍的に向上させるが、反面、漏洩すればパンデミックを起こす。また生物兵器として国際秩序の混乱を狙う国家やテロリズムに利用される可能性もある代物だ。いち早く武漢起源説を唱えて中国を追われ、現在、米国に亡命中のイェン博士は「新型コロナウイルスは中国軍の生物兵器として開発され、意図的に武漢にあるウイルスの研究施設から漏洩された」と断言している。新型コロナを創生させたのは中国と米国で、漏洩させたのが中国というのが真実のようだ。
藤井八冠が誕生し、将棋には8タイトルあることが知れ渡った。ところが、一方で今年生まれた将棋の冠もある。「達人」だ。対象は全現役棋士ではなく、50歳以上の棋士。「第1回達人戦立川立飛杯」が開催され、50歳以上の棋士54人が参加した。羽生九段を筆頭に、谷川浩司九段、佐藤康光九段、森内俊之九段らの実力者も参加したのだ。決勝戦は、羽生善治九段対丸山忠久九段の対局となり、羽生九段が勝利し、初代の達人に輝いた。そして珍事が起きた。羽生日本将棋連盟会長が賞状を読み上げ授与し、優勝した羽生九段がその賞状を受ける一人二役。授賞者と受賞者が同じ人だという表彰式など見たことない。将棋脳は25歳がピークという。しかし、53歳になってもまだ現役の第一線で活躍している羽生九段には驚嘆する。将棋を盛り上げる名人位を授けるべきだろうと思う。
失われた30年とは、バブル崩壊後の90年代初頭から現在までの期間を指す言葉だ。GDPもドイツに抜かれ世界4位に落ちることも確実だ。この先も悲観材料ばかりが取り上げられている。ところが、国内から見た国内と、海外から見た国内はかなり違うようだ。英誌エコノミストが「日本経済の復活」を説いている。復活の要因は、インフレ、制度改革、世代交代だという。インフレ率が2%を超えた。これは日銀が望むような需要主導型のインフレではないが、企業、労働者、消費者が物価や賃金についてどう考えるかが変わった。即ち、賃金と消費の健全な成長サイクルへの道が開かれたのだ。制度改革が進み、終身雇用や年功序列型賃金といった古いしきたりを乗り越えつつある企業も多くなった。世代交代が進み、日本の若者は転職に前向きで、優秀な人材はますます新しい会社に入ったり起業したりしている。日経平均株価指数採用企業のCEOの平均年齢は、この10年で12歳若返った。ウォーレン・バフェットやブラックロックのラリー・フィンクCEOが訪日するなど、世界の投資家が再び日本に熱狂し始めた。モルガン・スタンレー銀行は「日本は30年間の経済停滞から確信を持って脱却した」と言っている、と。その所為か、日本株は騰勢を強めている。
最近テレビCMに「プリン体ゼロビール」が良く登場する。ビール会社は何の目的でプリン体ゼロのビールを上市したのだろうかと疑問が湧いた。プリン体と言えば尿酸値を高める物質で、痛風を想起させる。自分も若い頃、痛風にかかり痛い思いをした。もう2度とゴメンだと思っている。こんな自分みたいな者をターゲットにしているのだろうと思った。ところが、調べてみると通常のビールの100ml/100g当たりのプリン体含有量は3~7mgだ。確かにビール酵母は300mg超と高いがビールになると低いのだ。健康によさそうな納豆でも110mgで、ブロッコリーでも70mg。そもそもプリン体は体のエネルギー源ATPやDNAなどの材料だ。ATPやDNAが役目を終えたとき、体内で分解されて尿酸になる。1日約700mgの尿酸が作られる。そのうち食事由来は約100~150mg。DNAなどから分解されるのが約550~600mg。つまり、食事でプリン体を控えても、体内ではさらに多くの尿酸が作られているのだ。元来アルコールの作用により尿酸値は上昇し、特にビールは危険度が増すと言われている。ビール会社がプリン体ゼロビールを宣伝しているが、結果として、ビールに含まれるプリン体は問題無いが、ビール自体に問題があると宣言しているようなもの。「ビール会社は何の目的でプリン体ゼロのビールを上市したのだろう」という疑問に戻ってくる。
とうとう岸田首相がトリガー条項凍結解除を検討すると言い出した。解除すればガソリン価格はリッター当たり25円安くなる。税収としては1.5兆円に相当する。しかし、今まで石油元売り会社へ支給してきた補助金は6兆円にも上っている。誰が考えてみても、まずはトリガー条項凍結を解除すべきだった。あれ程解除しないことに拘っていた岸田が心変わりした理由は単純だ。衆院予算委員会で、玉木雄一郎国民民主党代表がトリガー条項の凍結解除を条件に「2023年度補正予算案に賛成してもいい」と述べたからだ。しかし、時既に遅し。今更凍結解除したところで、物価高は収まらないし、内閣支持率の向上も見込めない。岸田の先は無い。既に次の首相を誰にするか取り沙汰され始めた。もし、岸田が挽回したいなら消費税減税を打ち出すべきだ。せめて軽減税率8%が適用されているものを0%にすれば、多くの国民は納得するに違いない。財務省と岸田の攻防が岸田の寿命を決めることになりそうだ。
チャットGPTを開発した米オープンAIのサム・アルトマン最高経営責任者CEOが突如解任された。チャットGPTが2022年11月に公開され世界に衝撃を与えてから、わずか約1年での退任劇だ。その間生成AIブームで企業価値は何と13兆円に急拡大した。アルトマンは、かねてから巨額な投資を受けていたマイクロソフトに移るという。ところが、社員が反乱の狼煙を上げた。770人いる社員の9割が「アルトマンを復帰させなければ、自分たちも退社する」との文書に署名した。現在解任の理由は不明だ。ビジネス面での競争力を重視するアルトマン陣営と、AIの安全性を重視する他の取締役との対立かとは言われている。米テック企業では創業者が解任される例が多い。米アップルのスティーブ・ジョブズも経営方針を巡る対立が原因で自ら引き抜いた社長によって会社から追放されたことがある。並みの取締役には、天才の才能が見抜けないのかもしれない。それにしても、社員の9割が会社を辞めてアルトマンについていくとは驚いた。少なくとも、今の取締役は自身でオープンAIを潰したことになる。取締役失格の典型例と言えそうだ。
安倍元首相の負の遺産が蠢いている。あの加計学園だ。安倍と親交の厚い加計孝太郎が四国に獣医学部を新設して騒がれたのは昔の事。今度の騒ぎは、銚子市の千葉科学大だ。入学者の定員割れが深刻で経営難に陥り、加計理事長が越川銚子市長に大学の公立化を要望したとのこと。千葉科学大には、薬学部、危機管理学部、看護学部の3学部と大学院があるが、いずれも定員割れだ。千葉科学大は銚子市が招致し、2004年に開学。市は広大な市有地を無償提供し、建設費用として78億円を助成した。そのために市債を発行し、毎年4億円を返済している。年予算が240億円程度の銚子市にとって、巨額の支出だ。ところがそして今度は、定員割れで経営が成り立たないので公立化してくれと泣きついた。でも、実は誘致から破綻まで加計人脈が携わっていたのだ。まず誘致は当時の野平市長。加計学園の岡山理科大で客員教授を務めた後、銚子市長に当選し、安倍を招いて千葉科学大創設を決めた。でも、加計は後始末も怠らない。2009年の総選挙で落選した翌年に萩生田政調会長を客員教授として処遇したのだ。さて、次期首相として呼び声のある萩生田は、如何に、恩と願を両立させるのだろうか。これは見物だ。
ハマスとイスラエルとの紛争勃発で、すっかりロシア・ウクライナ紛争の影が薄くなってしまった。テレビでは、ガザへの空爆は報道するが、ウクライナの反撃は殆ど報道しなくなった。要因は色々ありそうだ。まず、西欧諸国はウクライナ支援に食傷気味だ。終わりが見えないからだ。一方、ハマス・イスラエル紛争は、始めにハマスが攻撃を仕掛けたとはいえ、イスラエルのガザ攻撃は容赦ない。人道を外れている。西欧諸国は当初はイスラエルを支持していたが、今ではガザに同情し、イスラエル不支持に宗旨替えしている。ロシア・ウクライナ紛争では、ロシア=悪という構図だったが、ハマス・イスラエル紛争では、イスラエル=悪に定着しそうだ。更にゼレンスキー大統領がポカをしたことも、ウクライナへの熱を冷ますことにもなっていそうだ。ゼレンスキーは、ハマスがイスラエルを攻撃した時に、イスラエル訪問を即座に申し出た。攻撃された側の自衛権行使という立場をイスラエルと共有でき、イスラエルを支える米国への連帯を示す機会にもなる、と踏んだからだろう。ところが、この申し出はイスラエル側からは断られた。イスラエルから見れば、国家存亡の折他国なんかかまっていられないということだろう。世界の多くの国は、ゼレンスキーが国際世論の批判を浴びるイスラエル側に付いたと見做したのだ。ロシア・ウクライナ紛争は益々泥沼化しそうだ。
チャットGPTの脅威に怯え、世界各国で規制する動きがある。野放しにすれば、世界はフェイクで満ち溢れる恐れがあるからだという。しかし、開発を規制するのは得策なのだろうか。インターネットは有能な情報媒体だ。でも、悪用サイトも存在する。しかし、悪用されるかと言ってインターネットを廃止しようとする運動は生まれない。インターネットの発展と伴に、常に悪用を阻止する手段が共存しているからだ。チャットGPTもインターネットと同じ境遇にあると思う。もし規制しても悪用する者は現れる。むしろ、規制して所謂正規のチャットGPTの発展が妨がれれば、悪用チャットGPTは野放図に蔓延ることが予想される。結論から言うと、チャットGPTは規制すべきではなく、むしろ発展するよう心掛けるべきものだと思う。かのG7後、岸田首相は、何と「日本がチャットGPTのスタンダードを主導したい」と宣った。でも、岸田には2つの致命的な過ちがある。1つは、日本はチャットGPTの後進国なのに主導したいと現実を認識していないこと。もう1つは、チャットGPTを力ずくで規制しようとする頓珍漢。知らないことには意見を挟まないということすら理解出来ていないようだ。
AIの進歩が著しい。人間はAIに、オセロでも囲碁でも将棋でも勝てなくなってきた。例えばオセロ。1手目は4通りあり、2手目は12通りとなる。3手目は168通りと爆発的に増えていく。オセロの指し手は最高で60手まである。60手目に出現する可能性のある状態は、2の61乗となり、約200京通りとなる。オセロでどんな手を指そうが必ずこの棋譜の中に含まれているのだ。ところが、現在のスパコンでも200京通りを計算するには膨大な時間がかかり困難だ。しかしオセロの全指し手を暗記や計算しなくても、最善手はもっと短い時間で計算出来る。現在AIが強いのは、この最善手を計算出来るからだ。ところが、Preferred Networks社の滝沢拓己博士が、インターネット上の論文サイトに「オセロは解けた」というタイトルの論文を掲載した。もし神のごとき先読み能力を有するプレイヤー同士がオセロを対戦し、最善の手を差し合うとどうなるかを計算で導いた。オセロは神プレイヤーどうしが対戦した場合には引き分けになるゲームだと判明したとのこと。もし相手がこの棋譜を1つでも外れれば必ず勝てるという。まさに「神の棋譜」だ。でも、残念ながら自分には棋譜を覚えることは困難だ。
遂にイスラエル軍がガザの病院に突入した。イスラエルは、病院の地下にハマス指令部があるからだと主張しているが、実際に存在したのだろうか。イスラエル軍は、ハマス指令部があったとする数々の映像を報道している。例えば、病院の壁に貼ってあった紙。ハマスが人質を見張る戦闘員のシフト表だと報道したが、テレ朝の報道ステーションでただのカレンダーであったことがバレてしまった。ハマスの地下拠点への入口とされたものは、単なる病院のエレベーターだった。MRIの後ろに銃が隠されていたと報道されたが、MRIは強力な磁場を発生させるので、科学的に鉄製に銃がMRIの近くにあるはずがない。これらのイスラエル報道がフェイクであることは、殆ど間違いない。ところが、イラクで有名になったあの髭の佐藤正久参院議員は、SNSで上記の報道写真を取り上げ、イスラエル報道が正しいものと悪乗りしてしまった。佐藤正久参院議員と言えば、自民党きっての軍事通だ。外務副大臣をも務めた人物だ。その割には情報源が余りにもお粗末過ぎる。政治家は自分の足で稼ごうとはしない。マスコミ報道を鵜呑みにする。これでは政治家としての職務を果たすことは出来ない。少なくとも、ガザの病院下にハマス指令部があったのかの確認は、イラク戦争のときの大量破壊兵器を連想させる。元々無かったが、重要なポイントだ。一体、佐藤は何を考えているのだろうか、はたまたネタニヤフ首相は何を狙っているのだろうか。
宝塚歌劇団の宙(そら)組所属の劇団員が自殺した件について記者会見が行なわれた。文春が事の顛末をすっぱ抜き表沙汰になった。遺族側は、月に250時間を超える時間外労働、先輩劇団員からの暴言やパワハラが自殺の原因と主張している。それについて宝塚歌劇団は、外部の弁護士等による調査報告書の内容を発表した。その内容は「宙組内に確認したところ、いじめやパワハラのようなものはまったく存在せず、週刊文春の報道がデタラメだった。団員が自殺したのは疲れすぎて生きるのに絶望をしたんでしょ」と、宝塚歌劇団には全く落ち度が無いとのことだった。団員が自殺したというのに、余りにも一方的な言い様だと思う。以前「やめ検を頼ったことが徒」に、紀藤弁護士が挙げた「今年の3大失敗記者会見」を書いたが、この宝塚歌劇団の記者会見は「4大失敗記者会見」に入るに違いない。「そら」には、天とか天候とかの意味もあるが「うそ、いつわり」という意味もある。宙(そら)組の事件なので、宝塚歌劇団は絵そら事を言い張ったのかもしれない。そら恐ろしい。
米共和党のグローバー・ノーキスト全米税制改革協議会議長が「日本は課税不足ではなく政府の支出超過が問題だ」と指摘している。全米税制協議会は、州政府の支出を監視し、どの州が持続可能な予算を制定したか、あるいは制定していないかを追跡する新しいベンチャー「持続可能な予算プロジェクト」を立ち上げた。持続可能な予算プロジェクトでは、持続可能な予算とは、州政府の支出ペースを人口増加率+インフレ率以下に抑えるものと定義している。政府の支出が、人口の増減やインフレ率を上回ることになるならば、一人あたりの国民負担が増えていることになる。画期的な視点だ。日本では、2013年の158.5兆円から、2023年の216兆円(IMFの推計)と、1.36倍になっているが、人口は0.8%減、インフレ率は11.3%増だ。この定義に当てはめると、この10年間、日本政府は、平均的な納税者が負担できる速度よりも3倍速く規模を拡大したことになるという。因みに、もし、人口やインフレ率を上回らなかったとすると、この10年で100兆円以上の税金が節約できた計算になる。岸田の独断による増税とはオサラバしたい。今後、人口の増減に、インフレ率を足したものが、政府が拡大していい予算規模の上限とすべきだと思う。
政府の予算執行の無駄や事業効果を外部有識者が公開点検する秋の行政事業レビューが行なわれた。基金は単年度予算の例外として扱われていて、各省庁の隠れ財産と化している。2022年度末時点で基金事業は180超あり、残高は計約16兆6千億円にも上る。しかも、基金の約3割は期間の定めがない。有識者から基金の改善を求める指摘が相次いだという。それを受け、河野太郎行革相が「国が中長期的な政策推進のために積み立てている基金事業に関し、全ての基金で点検、見直しをする」と表明した。同時に、成果目標や検証のサイクルも設定すべきだとの認識を示した。ようやく民主党政権時代の事業仕訳が実を結びつつあるようだ。河野太郎行革相の本来の仕事がやっと始まることになる。
クマによる人身被害が全国で相次いでいる。環境省によると、今年度の現時点までのクマによる人的被害は統計開始以来最多の180人。5人の死者も出ている。クマ被害は年々増加しているが、今年は特に多いという。岩手県では、クマのこの時期の主要なエサであるブナの実が大凶作なため、エサを求めクマが里に来るからだという。一方で、アーバンベアなるクマもいる。クマは本来怖がりだが、生まれながら市街地周辺で暮らし、街中に出没する都市型クマをいう。アーバンベアは人への警戒心が比較的薄い。白昼堂々、庭先の柿の実など果実を食べにくる。結局、エサの大凶作とアーバンベアがクマ被害を拡大させているようだ。ところが、自治体のクマ捕獲や駆除に対し、クレームが殺到しているとのこと。ヒトよりもクマの命が大切だという変質的動物愛護者だ。環境省は、捕獲や駆除のための交付金の対象となる「指定管理鳥獣」にクマを追加する検討を始めたとのこと。対症療法としては仕方ないが、環境省の本来の仕事は、それではない。ヒトとクマが共存出来る環境を整備することだ。1周遅れの環境省対策では、ヒトもクマも被害を被ることになる。
高橋洋一嘉悦大教授が、岸田の所得税減税を批判している。岸田は、6兆円の税収増を国民に還元するため、来年6月に所得税減税をすると表明した。だが、財務相は既に使い切ってしまったとハシゴを外した。高橋曰く。岸田の減税論には2つの問題点がある。1つは、実施時期が遅いこと。もう1つは、規模が小さいことだ、と言う。財源は50兆円もあるのにと言う。過去2年分の補正予算からの税収の上振れと、今年度の予想できる上振れ。また、過年度分の経済対策の余り。それに外為特会を合わせると50兆円ぐらいになると言う。特に外為特会だけで30兆円もあるのだ。なぜ、これを吐き出さないのか不思議だと指摘する。来年度に実施するとなると、今年度の円安効果は反映されず、高々3兆円規模になってしまう。逆に、外為特会の差益分を使えば、今年中に全国民に数十兆円規模の給付が出来るのだ、と言う。岸田のブレーンには、週刊誌ネタの木原しかいない。高橋教授を木原の替わりにすげ替えれば、岸田政権の支持率も再浮上するかもしれないと思うのだが。
大谷選手が、全国の小学校に野球グローブを寄贈するとのニュース。対象は、特別支援学校を含む日本国内の全小学校約2万校で、子供用グローブ3つずつ約6万個を贈るという。大谷選手のメッセージは「野球しようぜ!」で、子どもたちが楽しくキャッチボールをする姿を想像しているとのこと。でも、キャッチボールは2人で出来る。何故3つなのかと思ったら、1つは左利き用でマイナーな子どもにも配慮したとのこと。まさに神対応だ。嬉しくなった。嬉しくなったのには理由がある。自分は左利きだ。小学生の頃、野球が流行っていた。BEARSというチームに入り、ロゴ入りワッペンを付けて得意顔だった。スポーツ用品店には多くのグローブが飾られていた。ところが、左利き用は、形も大きさも色も選択する余地は無かった。しかも、値段は右用の5割増し。この時、自分は子どもながら、今後は右に徹しようと決心した。そして、テニスもゴルフも卓球も右手で始めた。結局、ボールを投げる野球とボーリングだけが左として残った。でも、左利きが右利きに変えるのはそう簡単ではない。例えばテニス。特に大変だったのがサーブだ。左ならばそこそこ出来るのだが、右でするとサリドマイドかと冷笑された。まず左でラケットを振り、鏡を見る。今度は右手に持ち替えて鏡を見ながら振ってみる。この繰り返し。そして乗り越えた。大谷選手の左用グローブの話は胸に刺さった。小学生の頃が走馬灯のように蘇ってきた。感動した。
政府が大阪・関西万博の会場建設費の増額を受け入れると発表した。誘致当初の建設費は1250億円だったが、2020年に会場デザインの設計変更や暑さ対策などで1850億円に増額し、更に工事費高騰のため2350億円に膨らんだ。当初の約2倍だ。大阪・関西万博は、今からでも中止した方が良い。理由は数々ある。まず開催目的が関西地域の成長の起爆剤だと謳っていること。これでは海外の参加は望めないし、そもそも万博など時代にそぐわない。実際メキシコを始め5カ国が参加の取りやめを言い出した。建設費の見積もりも杜撰だ。既に当初予算の2倍近くに達しており、周辺開発を含めると1兆円規模になると見られている。一体誰が資金を提供するのだろう。会場設定もいい加減だ。会場の中心には日除けのために巨大な木製リングが建設される。完成すれば世界最大級の木造建築物となるが、万博閉幕後には解体し、木材を民間に売却するという。因みに建設費は350億円。壮大な無駄使いそのもの。日本では28年前、経済状況の劇変に直面して、東京での世界都市博覧会を開催1年前に中止した経験がある。今からでも止められるのだ。進める維新も問題だが、援助を決めた政府も問題だ。大阪・関西万博は即止めるべし。
物価上昇が続いている。9月の全国消費者物価指数は、前年同月比(生鮮食品を除く)が2.8%。日銀が目標としている2%を19カ月間連続で上回った。それにもかかわらず、日銀は「まだ物価上昇が確実でない」と主張し続けてきた。誰がどう見たっておかしい。いつまで「カラスは白い」と言い続けるのかと思っていた。ところが、植田日銀総裁が国会で物価高への責任を問われ「物価見通しに誤りがあった」とあっさり認めた。あのプライドが高い日銀が誤りを認めるのは異例だ。何かと御託を並べて金融緩和を押し通す黒田と違って、植田は学者だ。学者ゆえ、あからさまな嘘はつけなかったのだろう。しかし、植田は「物価高が家計や企業に大きな負担を強いていることは重々承知しているが、長く続くとは思わない」と極めて呑気だ。これも学者ゆえの発言かもしれない。恐らく植田はトリクルダウンが起きて、賃金が上がり物価高をカバーするとでも思っているのだろう。しかし、今までトリクルダウンなど起きなかった。トリクルダウンが起きないために国民が苦しんでいるのに、トリクルダウンに期待するのは学者ゆえかもしれない。
会社の同期会が本所吾妻橋のアサヒビールのフラムドールで開かれた。昭和46年入社で研究所地区に初任配属された同期で、今も同期会は続いている。今年の5月にも同期会で顔合わせしているのだが、たった半年で老化が進んでいるようだ。大学名誉教授は途中で同期と遭い、声を掛けたが人違いだったとのこと。そう言う自分も入口近くでこの大学名誉教授と遭ったのだが、分からなかった。ある者は、耳が遠くなったので補聴器を着け、眼も悪くなり良く見えないと言う。3人の親が100歳近くで亡くなっていた。我々は80歳にちかいのだから、当然と言えば当然のことだ。リュウマチが治療で治りつつある者もいた。中には、この年でゴルフを始めた強者もいた。トルコキキョウを育てるのに熱中する者もいた。遠方から参加した者は、別件の用事を作り前日に東京に宿泊していた。フラムドールのアルコール類はビールのみ。まずはスーパードライから、最近売り出したエクストラコールド、黒ビール、ハーフ&ハーフ、ピルスナーウルケルと飲み漁った。確かに、スーパードライはいつもの缶より旨かった。同期の顔ぶれが、ビールの旨さを一層押し上げていたようだ。
旧統一教会が100億円を国に供託したいと発表した。でも、なぜ長期にわたって多くの被害を生んだのかへの説明は無い。政府は、組織性、悪質性そして継続性を根拠に解散命令を東京地裁に請求したが、それへの答えは無く、ただ100億円供託だけだった。旧統一教会にとって100億円の供託は、解散命令が出ないようにすることと、財産保全を可能にする立法措置は不要と主張することが目的であることは誰の目にも明らかだ。田中富広旧統一教会会長は会見で「謝罪ではなく、おわびだ」と執拗に固持した。では「謝罪」と「おわび」では、何が違うのだろう。辞書で調べてみた。「おわび」には2つある。「お侘び」と「お詫び」だ。「お侘び」とは、思い通りにならず落胆すること、悲観するすることとある。一方、「お詫び」とは、迷惑をかけたことをすまなく思い、謝罪することとある。日本人であれば「おわび」とは謝ることと考える。でも、韓国系の旧統一教会は落胆すると解釈したのだろう。日本語の解釈にしては、韓国の方が一枚上手のようだ。
熊本市在住の外国人と市長との対話集会が話題になっている。外国人は台湾、米国、ウクライナなどの出身者が15人。「行政書類の年号が元号中心でわかりにくい」「学校の給食メニューは、文化や宗教に配慮してほしい」などの意見を市長に伝えたとのこと。ところが、SmartFLASHの記事によると、この要望に批判的な意見「郷に入っては郷に従え、嫌なら帰れ」「他国の文化受け入れないやつは来ないで欲しい」がSNSで飛び交っているという。あれれ、数年前に政府は年号を西暦に統一すると決めたはず。でも、役所の書類は未だに元号のままだ。政府の不作為ではないかと思った。食事にしても、今は何処に行ってもハラル料理を食べられる。外国人の要望は真面なのにと思った。ところが、ところが、騒ぎになった後、大西熊本市長が「外国人の大半は、熊本は住みやすく満足しているという意見であり、自分たちの国のルールに日本人が合わせろというような意見を言う人は一人もいなかった」とツイートした。どうやら、文脈を切り取って起こった騒動のようだ。最近、この文脈切り取り騒動が多すぎる。SmartFLASHは、煽るのが仕事ではないはずだ。文脈を理解して報道すべきだと思う。
岸田首相は所信表明演説で、三位一体の労働市場改革、企業の新陳代謝促進、物流革新など、生産性を引き上げる構造的な改革を掲げた。ところが、経済対策は生産性向上に逆行するバラマキ政策が中心だ。岸田の得意なバラマキや補助金は構造改革への妨げとなる。姑息な手段を取らずに正面から問題解決に取り組むべきだと思う。現在の日本経済の問題点は、円安、長期金利の上昇、低成長だ。黒田バズーカによる負の遺産が殆どだ。政府は負の遺産を潰すことから始める必要がある。更に所信表明演説通りに構造改革を推進すればGDPの向上も見えてくるはずだ。どうも、岸田の所信表明演説は官僚が作り、バラマキ経済対策は岸田自身が作っているように見える。岸田の所信表明演説を真剣に聴くべき人間は、国民ではなく岸田自身だと思う。
岸田内閣のゴタゴタがドミノ倒しのように続いている。大臣、副大臣、政務官の政務三役が辞任に追い込まれたり刑事告発されたりしている。トップバッターは山田太郎文科政務官だ。買春が文春に爆られ辞任した。次が柿沢未途法務副大臣だ。江東区長選をめぐり、違法な有料ネット広告を木村弥生区長に薦めたばかりでなく、金をばらまいたことがバレ辞任した。しんがりは武見敬三厚労大臣だ。自身が代表を務める政治団体が政治資金規正法の不記載罪で東京地検に刑事告発された。1000万円以上の収入がある特定パーティを4回とも記載していなかったのだから極めて悪質だ。土屋品子復興相が大臣の体をなしていないのは先日書いた通りだ。加藤鮎子こども相は、国会で蓮舫によりポンコツぶりが暴露されてしまった。更に内閣からは外れたが木原前副官房長官がいる。陰の総理と言われる岸田の知恵袋的存在だ。岸田政権の思い付きな政策は木原によるものと見られている。それだけなら、まだ良い。木原は妻がらみの殺人事件のもみ消しを図っている。首相が二流、三流であれば、集められる閣僚も、それ以下となるのは道理。解散するにしても総辞職するにしても、まずは首相選びから始める必要がありそうだ。
驚いたことに11月1日の日経新聞「私の履歴書」に黒田前日銀総裁が登場した。黒田は10年前に金融バズーカで華々しく登場した。2年でデフレから抜け出してみせると豪語した。ところが、10年経っても物価目標2%を達成出来なかった。そればかりか、国債の5割を超える500兆円を買い上げ、マイナス金利を導入し円安に導き、35兆円もの株を買い上げた。他国の中央銀行がためらうようなハイリスクな禁じ手のオンパレードだった。結局、出口戦略を見出せないまま退任した。現在の日本経済は、黒田の負の遺産で二進も三進も行かない状況にある。黒田は日本衰退の元凶なのだ。イケシャアシャアと私の履歴書に登場した黒田の無神経さには驚いたが、黒田を登場させた日経新聞には見識を疑ってしまう。しかも何と、黒田は私の履歴書で「大幅な金融緩和でデフレではない経済は実現した。企業収益は倍増し、4百万人を超える新規雇用が創出された」と自画自賛している。更に執筆の動機を「終戦期に生まれ、半世紀以上も政策の現場にいた経験を次世代を担う人々のために記そうと考えた」としている。開いた口が塞がらないとは、こういうことをいう。
旧統一教会被害者救済に長年取り組んできた紀藤弁護士が「今年の3大失敗記者会見」を挙げ、その特徴を解説している。今年の3大失敗記者会見は、日大、ジャニーズ、統一教会だと言う。3会見ともいわゆる「やめ検」が同席しているのが特徴だと指摘している。日本大学アメフト部の薬物事件の対応にあたってきた沢田康広副学長、旧ジャニーズ事務所の会見に同席した木目田裕弁護士、旧統一教会の福本修也弁護士はいずれも元検察官の経歴を持っているやめ検だ。事実調査の真剣度において際立つ違いがあるという。日大は第三者委員会を設置したので、事実調査において軍配が上がる。ジャニーズは、法を越えた補償をし時効主張はしないのは評価出来るが、第三者委の設置がないため調査が不十分で責任の所在が曖昧で信頼性に欠ける。旧統一教会は、法の範囲内でしか補償せず、裁判も辞さず、時効主張もするとしているので、不誠実さが目立っている、と。結局、検察官は犯罪認定には強いが、やめ検は弁護には弱いということらしい。3会見の失敗はやめ検を頼ったことが徒となったと言えそうだ。