今年はどんな年だったのだろうか。経済的には、日本の平均賃金は韓国に抜かれ、労働生産性は米国の約6割となり、日本が後進国に落ちてしまった年だといえる。30年間も経済的成長が無かったのだから、当然と言えば当然のことだ。伊藤元重東大名誉教授が毎日新聞のインタビューで「日本経済は「停滞と安定」から「変化と不確実性」の時代へ変わる」と言っている。この30年間は停滞していたが倒産件数も少なく、安定していたともいえると言う。しかし、円安が進み金融緩和一辺倒の時代も終わりつつある。金利が上がれば、企業の倒産が増えるが、社会全体として見れば新陳代謝が進むという面もあると指摘している。グローバル化の時代は終わった。日本企業は海外投資から国内投資に切り替え、国内の生産性を上げ、GDPの向上を目指すべきだ。これまでは「皆で渡れば怖くない」的な、弱者救済第一の政策だった。これがゾンビ企業を永らえさせた原因だ。来年は「出る杭を伸ばす」政策で、日本の再生を図るべきだと思う。
「アッサリー、シジミッ!」とは、自分が子供の頃聞いたことがある行商人の声だ。今はスーパーで売られているが、昔は行商人が売りに来たものだ。そのくらい、アサリとシジミは身近な存在だ。ところが、現在の現実社会ではどうだ。今年の初め頃、熊本産アサリの産地偽装が問題になった。中国産のアサリを短期間熊本の海に置いて、それを熊本産として出荷していたのだ。しかも、これが偶々ではなく、何百トンという大規模でかつ長期間されていたのだから大問題になった。その結果、スーパーのアサリの表示は、熊本産が中国産になり、そして韓国産となって日本産は無くなってしまった。シジミも同じ道を辿るのかと思ったが、そうではなさそうだ。北朝鮮から不正に輸入したシジミを国産と偽って販売したとして、山口県警と福岡県警が複数の商社や水産会社を家宅捜索した。アサリは、大規模な産地偽装で食品表示法違反と認定されたが、何の処罰も受けず、注意されただけでシャンシャンと終わった。ところが、シジミはアサリに較べ規模は小さいが、不正競争防止法違反に問われた。いわば、アサリは駐車違反だが、シジミは飲酒運転で轢き逃げといったレベルの違いだ。日本は北朝鮮への経済制裁として、2006年からすべての貿易を禁止している。貿易で北朝鮮に利益を与えると、それがミサイル開発や核開発などの資金に使われる恐れがあるからだ。そのシジミ商売に力を貸したのが、安倍一族と麻生と言われている。面白くなってきた。警察は本来の職務を果たすべきだと思う。
陽子線治療装置の小型化が成功し、がん治療が転換点を迎えているという。日本のがん治療では外科手術が主流だが、患者の負担が大きい。欧米では日本に比べて放射線治療の割合が高い。放射線治療のメリットは体にメスを入れずに済むことだ。だが、X線治療では副反応の問題がある。でも、陽子線治療はがんの部分にピンポイントで照射することで、他の臓器にダメージを与えない。この点は優れているが、費用や装置の大きさなどといった課題があった。費用面では、X線が約10億円、陽子線が約50億円、重粒子線は約100億円。X線装置はビル1階に相当する約4メートルの高さだが、従来型の陽子線治療装置ではビル3階に相当する約12メートルも必要だ。導入するには費用もスペースもネックだった。それを解決したのが、放射線医学総合研究所発のビードットメディカルだ。従来型の装置は陽子線加速器を回転させながら、患部に照射する。これが大型となる原因だ。それを加速器を固定して超伝導電磁石で照射方向を制御する全く新しい仕組みの装置を生み出した。現在、陽子線治療が受けられる医療施設は全国で19施設、重粒子線は7施設。年に約100万人が新たにがん患者となるのに、2万人超しか治療出来ないのが現状だ。ビードットメディカルは2030年には陽子線治療装置が100を超えると見込んでいるという。がんは誰でもなる病気だ。早く陽子線治療装置が全国に行き渡ることを願いたい。
岸田政権が戦後の安全保障戦略を大転換することを閣議決定した。防衛費をGDP比で2%に倍増し、相手のミサイル発射拠点をたたく反撃能力を保有することを決めた。反撃能力の保有は明らかに憲法違反だから、今後改憲に動くのは必然だ。しかも、防衛費の一部を増税で賄うという。物価高と円安で庶民が苦しめられている今、増税を言い出すのだから、内閣支持率が急落するのは当たり前だ。ところが、本来内閣支持率を気にする岸田が、支持率急落を省みず、強硬手段に出ている。何故なのだろう。きっと1発逆転の隠し球を持っているに違いない。その1つが、2026年米軍の日本撤退だと思う。時事評論家の増田俊男はブログ時事直言の中で常々「米軍が2026年に沖縄をはじめ日本から撤退することは2013年米議会上院、下院で決議され大統領が署名している」と明言している。もしこれが事実であれば、世界中の国が知っているはずだ。知らぬは日本国民だけということになる。恐らく来年は衆院が解散され総選挙となるだろう。その時、岸田は米軍撤退を暴露し、選挙に圧勝し、日本の軍事国への転換と改憲を成し遂げることを目論んでいるのかもしれない。そう考えると、岸田の不可解な一連の動きが腑に落ちる。
QRコード決済での支払いを停止する店が出始めてきた。4年前くらいから、QRコード決済が流行りだした。PayPay、LINE Pay、楽天ペイ、au PAYなど各社がQRコード決済を始めた。当初は決済手数料は無料だった。だから殆どの店がQRコード決済を採用した。ところが、各社が一斉に有料化し、今では手数料がPayPayとLINE Payは1.6%、楽天ペイは3.24%、au PAYは2.6%となっている。これまでなかった決済手数料負担が、店舗経営を圧迫し始めたようだ。先日、近所の小さなレストランでディナーをした。店頭にはPayPayのシールが貼ってある。会計の時、自分はPayPayが有料化したのを知っていたから、店のことを考えて、現金で払おうとした。すると、オーナーはPayPayでいいですよ、と言う。しかも、スマホの決済方法を詳しく懇切丁寧に教えてくれた。嘗ては、現金決済オンリーだった店が、PayPayを導入し、有料化された後でもPayPay決済OKだという。きっと、この店にはPayPay決済のメリットがあるのだろう。DX化は静かに定着しつつあるようだ。
岸田政権の支持率低下に歯止めがかからない。既に次期政権に誰を据えるべきかが議論されている。女性自身の記事が面白い。1つは「岸田首相と代わってほしい2000年代の歴代首相ランキング」の男女663人のアンケート結果。第3位は菅前首相。理由は、実行力があり実現させた政策が多かったから。第2位は安倍元首相。外交と経済政策が評価された。そして第1位は小泉純一郎元首相だ。郵政民営化を軸にした構造改革と北朝鮮からの拉致被害者の奪還で、行動力やリーダーシップが高く評価された。もう1つの記事は「ポスト岸田にしたくない政治家ランキング」。第3位は石破元防衛相。人望が無くリーダーシップが欠如しているから。第2位は高市経済安保相。安倍政治の再来になりそうだから。そして堂々の第1位になってしまったのが小泉進次郎元環境相だ。レジ袋有料化のパフォーマンス政治や質問に対する答えを答えられない未熟さを見透かされたようだ。それにしても、ポスト岸田になって欲しい歴代首相が小泉純一郎で、なって欲しくない現役政治家が小泉進次郎とは、驚いた。トンビがタカを産むという諺がある。でも、政界ではタカがトンビを産むようだ。政治家の世襲を終わらせないと、日本は益々泥沼化しそうだ。
長野市の青木島遊園地の閉園について、市民団体や住民有志が存続を求め署名活動を始めている。年明けまでに8000筆を集め市に提出する予定とのこと。その動きに対し、荻原長野市長は「18年間総合的に勘案しての結果なので、基本的に見直すことはない」と述べたという。また、荻原市長は青木島小学校と児童センターの関係者と懇談し、校庭など遊び場の確保を依頼したこと、関係者から存続を求める声はなかったことを明かした。でも、遊び場を閉園しておいて、他の遊び場を探せとは論理的に矛盾している。これだけ騒がれたら、小学校も児童センターも存続を求めるはずがない。荻原市長の閉園決意は何処から来るのだろう。市長とは単なる飾り物で、役人のやることに口を出せないのかもしれない。本心は閉園を撤回したいが、部下を裏切りたくないのかもしれない。荻原は既に役人色に染まり、前言を撤回出来ないだけかもしれない。それとも、荻原は単なる金槌頭なのかもしれない。聡明な市長であれば、過去の経緯をしっかり反省し、クレーマーも役人も子供の関係者もわだかまりの無い解決策を編み出すと思うのだが。
プーチンがウクライナ侵攻してから10ヶ月が過ぎた。これまでプーチンは「ウクライナ侵攻は戦争ではない。特別軍事作戦だ」と言い続けてきた。ところが、22日の国家評議会後の記者会見で「我々の目標は軍事紛争を拡大させることではなく、逆に戦争を終結させることにある」と、初めてウクライナ侵攻は戦争だと発言した。ウクライナ侵攻は戦争であるということは、世界中の人が認識している。勿論、ロシア国民もだ。でも、プーチンは戦争ではないと言い張ってきた。戦争と口に出してしまったのは、それが綻んだ瞬間だ。早速批判層からは、ウクライナ侵攻に対し「戦争」の言葉を使用することは、ロシアでは実質違法だと指摘している。当時のプーチン氏は侵攻に関する「偽」情報の拡散を犯罪とする検閲法に署名しており、有罪になれば最大で禁錮15年が科せられることになる。現にサンクトペテルブルクの地方議員は、プーチンを訴追するようロシア当局に要請したという。でも、米CNNはプーチンの発言は意図的なものではなく、言い間違えだった可能性が高いとの見方を示した。口は災いの元。ひょっとすると、こんな事からプーチンの失脚劇が始まるのかもしれない。メリークリスマス。
自転車の交通違反に赤切符創設の次はヘルメット着用の義務化だ。改正道路交通法に関連する政令が閣議決定され、来年4月から年齢を問わず自転車に乗るすべての人へ、ヘルメットの着用が努力義務化されることになった。警察庁による自転車安全強化は異常だと思う。赤切符については「いきなり自転車の赤切符か」に書いた通り、度を越している。ヘルメットの着用は、努力義務とはされているが、義務化され罰が科されるようになるのは目に見えている。安全のためヘルメットを着用することは好ましいことだとは思うが、それは各自の判断に任せるべきものだと思う。それにしても何故自転車の安全に行き過ぎの措置をするのだろうか。自分は、こう憶測している。中村前警察庁長官の意向によるものだと思う。中村はレイプ事件の山口TBS部長の逮捕直前に「天の声」を発し取り止めさせた輩だ。安倍元首相の銃撃事件では警護体制の不備が問われた。中村は殆ど交通局の経験しか無い。警備には弱い。中村は何とか挽回しなくてはと考えたのだろう。出来ることは交通関係しかない。自転車の安全規制を過度にやれば、世間の目はそちらに向くとでも思ったのだろう。こんな輩のために、自転車を楽しむことが歪められているのかもしれない。
「遊園地が無くなる理由」「遊園地が無くなる理由(2)」には、後日談があった。荻原長野市長が「クレームをした1個人を責めないように」と弁護していた人物は「たった一人の住民の苦情を発信した」某国立大名誉教授だったことが明らかになった。この名誉教授宅は周辺の児童センターや保育園、小学校などに対し、18年もの長きにわたり「送迎車のエンジン音がうるさい」「子供の声がうるさい」などと訴えていたという。でも、市は当初からクレームに応えた。公園の出入口を変更したり植栽を増やして遊び場を制限するなど対策をとった。それでも各所への苦情はおさまらず、去年は子供へ直接注意をするようになった。それでもクレームは収まらず、子供に危害が加わる恐れもあり、小学校も公園を利用させないことになった。その挙げ句の果てが閉園だった。結局、市が名誉教授に振り回され続けたということだ。SNSでは「市が上級国民に忖度か」「育ち盛りの子供たちより、一人の高齢者の苦情を優先するのか」といった批判の声が高まっているという。そこで、9人が死傷した池袋暴走事故の工業技術院院長を思い出した。事故は車のせいだ言い張った。でも2年後に過失を認め刑に服した。長野市長も上級国民に忖度すべきではないと思うのだが。
白紙革命後中国当局がゼロコロナ政策を撤回したのは、白紙行動へのガス抜きだと当時は思っていた。ところが、習近平は本気で撤回したようだ。12月1日をもって、習近平はゼロコロナ政策を撤回しコロナ放置主義に転じたとのこと。PCR検査を止め、感染者数が分からなくなった。感染が拡大し、発熱外来に長蛇の列が出来、解熱剤の買いだめが横行している。火葬場がパンク状態で長蛇の列。でも、当局の発表ではコロナ死者はゼロ。基礎疾患のある患者はコロナ死亡例にカウントしないという定義まで変えたからだ。来年4月までに4億人が感染し、約70万人の死者が出ると報道されている。中国の問題は、コロナだけではない。これまで習近平は、国進民退、共同富裕の経済路線をとってきたが、これも変えるという。今や、国有経済と民営経済の両方を揺るぎなく発展させる「両個毫不動揺」というスローガンを掲げた。習近平は、毛沢東回帰路線を改め、再び鄧小平路線に戻ろうとしているようだ。だが、今の習近平の周辺はイエスマンばかりだ。経済に強い李克強一派はもういない。やりたい放題の状況にはなったが、サジェスチョンしてくれる側近はいない。まるで、山頂に登り切ったサルのようだ。
日銀が大規模金融緩和策を修正し、長期金利の上限を0.25%から0.5%へ引き上げた。黒田総裁は会見で「利上げではない」と強調したが、事実上の利上げだ。実際、市場は反応し、日経平均株価が800円も急落し、円買いドル売りが急加速し1ドル=137円から132円と一気に5円も円高に振れた。今後、利上げ、円高に動くのは必然だ。黒田がとうとうアベノミクスの3本の矢の1本である金融バズーカの失敗を認めた証左かもしれない。最近は、資源価格下落で輸入物価は下がり、為替レートは円高方向に動いている。黒田は「今がチャンスだ。利上げしても大して批難はされないだろう」と踏んだのだろう。もうすぐ総裁の任期も終わる。後任は利上げから手を付けるだろう。それなら、今地均しでちょっこっと利上げしておこう、とでも考えたのだろう。問題は、日銀が金融バズーカの検証をしないことだ。サルでも反省するのに、日銀は反省しない。金融バズーカが、これからの日本経済に如何に深い傷痕を残すことになるのか考察が必要だ。
米ツイッターのイーロン・マスクCEOが利用者に自身のトップ辞任の是非を問う投票を実施し、辞任賛成が約6割を占めた。いつもは矢継ぎ早にツイートで答えるマスクがダンマリを決め込んでいる。マスクは、トランプのアカウントを復活させるかでも、同様な賛否を問い、賛成52%で凍結を解除したことがある。論理的思考の持ち主であれば、辞任するはずだ。さて、マスクは辞任するのだろうか。それにしても、マスクは怪物だ。PayPalの共同創業者であり、スペースXファウンダー兼CEO、テスラ共同創業者兼CEOでもある。世界長者番付第1位の超大富豪でもある。マスクはTwitterは社会のデジタル広場であり、合法な言論であれば民主主義の維持のために投稿の制限などを受けるべきではないとの持論を持っていた。その割には、不都合な発信者のアカウントを通告無しに突然凍結してしまう。言論の自由を守るのではなく、突如暴君と化してしまう。おどけた仕草がトランプと似ている。解読不能な脳の持ち主のようだ。米ツイッターはマスクにかき回されているだけなのかもしれない。
原宿に出店した中国発の低価格アパレルSHEIN(シーイン)が話題に上っている。安い、オシャレ、少量生産だから他人とカブらないという理由でZ世代に受けているという。今や企業価値はZARAもユニクロも超えているらしい。リアル店舗を持たず、全てネット販売方式をとっている。中国の広州市の服飾生産地帯の数多くの下町工場を基地にしていて、AIアシストによるデザイン作業で効率を上げ、流行に乗り遅れず納期が短縮でき、多品種生産ができ、おまけに在庫が増えない長所があるとのこと。一方で、問題も有る。激安価格の背景には中国の長時間強制労働が関与しているとの疑惑報道もある。英国のメディアの調査によると、従業員は1日18時間労働を強いられ、報酬は1着につきわずか6円しか得ていないという実態があるという。また、有名デザイナーたちが著作権侵害だと怒りの声を挙げているという。SHEINは、中国ならではの成功例のようだ。
リチウムイオン2次電池が発明されてから、世の中が様変わりした。それほど便利で重宝されているが、時々暴走反応を起して電解質の有機溶媒が発火するのが難点だった。そのため、特に車載用には全固体電池が求められている。電池は電極の体積が変化して電解質と電極の間に隙間ができ性能が劣化する。体積変化がなければ劣化を防げる。横浜国大が原子レベルで体積変化しない全固体電池の正極材料を開発したとのニュース。岩塩型の結晶構造を持つリチウム過剰バナジウム系材料を開発した。放電時にリチウムイオンが挿入されるとバナジウムは3価、充電時にリチウムイオンが抜けるとバナジウムは5価のイオンになる。リチウムイオンが抜けた分をバナジウムイオンが移動して膨らみ、結晶全体としての体積を一定に保つ。リチウムイオンが電極物質に脱挿入されても結晶格子の体積が変わらないため劣化を抑えられたという。実用化されれば、EVが加速度的に普及するに違いない。
コロナ禍で延期していた同期会が久し振りに開かれた。今から51年前に大手化学会社に入社し、東京の研究所地区に初任配置された同期の集まりだ。初任配置された同期というのは格別で、今でも仲が良い。当初、12人いたが、4人が亡くなった。残りの全員は上手く第2の人生を始めている。大学教授、JQA審査員、薬剤師、技術コンサルタント、豆腐研究者、ギター教師、マンション管理士と多彩な仕事に転身した。会場は新橋の能登美という和食店。酒の肴やブリしゃぶが美味かった。幹事はテレビで知ったと言っていた。2次会はニュー新橋ビルの地下の店に行った。新橋周辺は飲み屋の聖地だ。数え切れないほど店がひしめいている。でも、技術コンサルタントは躊躇なく韓国料理系の店に全員を導いた。マッコリで再度乾杯。聞くところによると、昨年亡くなった同期と一緒に飲んだ店とのこと。納得した。亡き同期を偲ぶにはとっておきの店だった。
文芸春秋1月特別号の記事「米国防総省情報局は統一教会が4,500億円もの巨額の資金を北朝鮮に送金していた」で騒然としている。北朝鮮はなぜ核・ミサイル開発を続けることができたのか?その謎を解くカギが、旧統一教会から北朝鮮への送金だったからだ。1991年に文鮮明教祖が北朝鮮を訪問した際に、手土産として寄贈したのがペンタゴンの文書で明らかになったとのこと。自民党と旧統一教会の経緯・構図は下記の通りだ。反共を掲げる文鮮明と岸信介が手を取り合った時から関係が始まった。孫の安倍晋三は、旧統一教会の裏の顔に目をつむり、選挙利用した。お陰で自民党は大勝し、巨額が日本から韓国の旧統一教会への流れを作った。ところが今でも、日本の金が旧統一教会経由で北朝鮮へと流れ、核・ミサイル開発の資金源となっているのだ。一方日本では、北朝鮮の核・ミサイルに対抗するため、防衛費を倍増し、敵基地攻撃能力を有する自衛隊へと変貌しようとしている。結局、北朝鮮の脅威は自民党が作っているようなもの。この構図をマッチポンプと言わずして何と言うべきか。
昨日の荻原長野市長に続き、今日は田中高山市長の醜聞。田中市長の、たばこの吸い殻を側溝に捨てる動画がSNSに投稿された。高山市では、条例でたばこのポイ捨てを禁じている。田中市長は「啓発に努める市長自らがポイ捨てを行い、市長や行政に対する信用と信頼を失わせた」と述べた。だが、動画のポイ捨てについては覚えていないと言っている。しかし、覚えていないということは常習的にしている行為と言える。これを機会に禁煙を実行したらどうだろうか。しかしながら、これ程些細なことで市長が叩かれる世の中は正常なのだろうか。たばこを道路にポイ捨てした訳ではない。ちゃんと側溝に捨てているのだ。思い起せば、自分にも経験がある。喫煙は40年くらい前に止めたが、当時はヘビースモーカーだった。道路でたばこを吸っている時は、ドブの蓋の穴に捨てることを心掛けていたものだ。道路は汚れないし、火事にもならない。当時は携帯用灰皿などは無かった時代だ。ベストな捨て方だと思っていた。時代は変わった。受動喫煙が問題視される時代だ。喫煙が周りに害を及ぼす。市長たる者、率先して模範を示さなければならない。田中市長には、禁煙の道しか残されていない。
「遊園地が無くなる理由」のその後。長野市の都市整備部長は、廃止の経緯について「長年のハード、ソフト対策を行い、遊び方を工夫することで静かな環境につながるよう努力をしてきた。苦情を寄せたひとりの意見で廃止を判断したわけではない」と市議会で説明している。だが、苦情を寄せたたった1軒の近隣住民は「拡声器を使わないで」と言っただけだという。この住民が隣接する児童センターに「子どもは5人程度に。声を出さず静かに遊ばせてほしい」と要望すると、同センターは事実上公園を利用出来ず維持・管理を担えないとし、その結果、地元区長会が今年1月に市に廃止要望書を提出した。これに対し、350件以上の存続要望が寄せられているというから、地域の話し合いは殆ど無かったのだろう。だが、長野市長は「地域の話し合いの結果として廃止要望が出されたとし、変更しない」旨を表明した。更に、騒ぎが大事になると「これだけ多くの関心を集めているので、私としても18年間の経緯などを直接聞きたい」と述べたという。要するに市長は廃止についてメクラ判を押していたのだ。しかも、経緯を聞いても公園廃止の結論は変更しないという。では、市長は何のためにいるのだろう。呆れた市長だと思う。その名を荻原健司という。何処かで聞いた名前のような気がする。
日本漢字能力検定協会が募集した今年の漢字の1位は「戦」だった。ウクライナ侵攻、北朝鮮のミサイル発射などにより「戦」争を意識した1年であった。また、円安・物価高・電力不足や感染症など、生活の中で起きている身近な「戦」いもあり、サッカーW 杯や北京冬季五輪での熱「戦」もあった。今年の漢字に「戦」が選ばれたのは、的を射ていると思う。一方で、岸田首相は「進」を選んだとのこと。その理由として、悪質な献金被害の救済新法や防衛力の抜本強化、新しい資本主義の具体化などを、一つ一つ進めているからだと言う。しかし、救済新法は骨抜きとなり救済の役には立ちそうもない。防衛費の倍増を指示しただけで、防衛力強化の中身は無い。新しい資本主義に至っては、未だに実態が見えてこず、念仏のようなもの。どのツラ下げて「進」を選んだのだろう。全てが的外れだ。あえて好意的に見れば、せめて進んでほしいという思いで「進」に願いを託したのかもしれない。でも、願いで政治は進まない。岸田政権はドミノ辞任で風前の灯火だ。岸田を支える周りのスタッフも居なくなった。岸田が選ぶべき今年の漢字は孤立・孤独の「孤」だと思うのだが。
上原浩治と藤川球児が日本プロ野球名球会入りした。名球会には、200勝、2000本安打という入会資格があったことを覚えている。1978年に「社会の恵まれない人達への還元とプロ野球の底辺拡大に寄与する」という目的で設立された。設立当初は金田正一が取り仕切り、正月にハワイで宴会をするのが目的のお気楽集団だったと思っていた。ところが、金田が抜け組織化すると、野球振興と社会貢献に取り組み始めたようだ。実績を残した名選手が、子供たちの育成に関わったり、社会貢献活動をすることは良いことだと思う。ところが野球は進化している。200勝、2000本安打だけが入会資格とは言えなくなった。そこでセーブ王の佐々木主浩を入会させるため、資格に250セーブが加えられた。更に、2019年に特例会員が設けられた。資格要件は、名球会の入会規定に相当する記録保持者として理事会からの推薦を受け、かつ会員の4分の3以上の賛成だ。そして今回目出度く、上原浩治と藤川球児が特例会員になれたという次第。上原は、投手は分業化しセットアッパーやクローザーも重要だし、打者で2000本安打には達しないが本塁打を500本打つ選手もいる。入会資格を満たす一流選手の基準を下げるのではなく、一流選手の幅を広げる発想で、明確な新基準を作ってほしいとコメントしている。その通りだと思う。特例資格の上原が名球会を改革しそうな気がする。
岸田首相が防衛省・財務省に対し、防衛費を2027年度にGDP比2%に増やすよう指示した。防衛費は三木内閣が1976年に閣議決定して以降、GDP比1%程度に収められてきた。それが唐突な倍増だ。安倍前首相がGDP比2%と言い出した頃は、安倍自身は努力目標程度のレベルの話だったのだろう。それを何に血迷ったのか、岸田が2%と言い出した。安倍もビックリしているだろう。岸田は当初、防衛費増額については、中身と財源と規模を三位一体で決めていくと言っていた。ところが、肝心の中身をすっ飛ばし、いきなり規模を決め、財源の検討に入ったのだから、開いた口が塞がらない。岸田は財源として、歳出改革、コロナ対策予算の転用、国有財産売却、外為特会の余剰金を充てるという。それでも足りないから1兆円を増税で補うという。法人税、たばこ税、所得税、大震災の復興税の転用と増税ラッシュになる。でも、公約には増税など入っていなかった。如何にその場凌ぎの対策かが分かる。しかも、国債は公明党との密約で発行しないという。岸田は、まず防衛の在り方を検討すべきだ。論議が尽きれば、国民は何処かで妥協するはずだ。岸田の進め方は有り得ない。最早、無能さを通り越し、害毒とさえなっている。
加藤厚労相が、新型コロナウイルスの感染症法上の位置づけの見直しを検討すると発表した。ニュースでは、2類相当を5類に変更すると報じているが、正確には違う。当初は2類相当とされていたが、2020年の法改正で、5つの類型に入らない「新型インフルエンザ等感染症」に位置づけられた。その結果、外出自粛要請など「2類」よりも厳しい措置がとれるほか、緊急事態宣言のような強い行動制限が出来るようになった。また、感染対策を取っていれば、都道府県の指定で一般の病床でも患者を受け入れることも出来る。感染症の分類と措置の一覧表にある○印は、やらなければならない措置ではなく、出来る権限を示している。だから、現在は2類相当とは言いながら、5類に限りなく近くなっている。では、5類に変更すると何が変わってくるのだろうか。5類に変更しても実態は変わらない。行動制限が無くなっても、自主的な行動制限が必要になる。就業・登校制限も変わらない。病院も感染予防上、これまでの対策と変わらない。ワクチン・治療薬の公費負担は無くなる。5類の麻疹と同様に予防接種法に基づき公費負担とすべきだろう。このままコロナが収束するのであれば、5類への変更は問題ない。しかし、コロナは変異する。いつ感染力が高く、致死率が高い変異種が現れるか分からない。従って、当面は厳しい措置の取れる「新型インフルエンザ等感染症」に留め置いた方が賢明だと思う。
NHKは「日本放送協会放送受信規約」の変更案を議決し、総務大臣に認可申請したことを発表した。変更された規約は「受信料を支払わなかった場合、支払わなかった受信料に加えその2倍相当の額を請求できる」とある。総務相が認可すれば来年4月から運用されることになる。NHKの申請内容は事前に総務省の承諾済みだから、確実に4月に運用されることになる。一軒家でテレビやパラボラアンテナを設置した場合、受信料は月額3050円になるので、1年間で73200円もNHKに払っているのだ。NHKの2021年度決算では、事業収入が年間で7009億円(うち受信料収入が6801億円)。収入から支出を引いた事業収支差金は400億円の黒字。また、現預金767億円、有価証券4372億円を保有し、純資産は8891億円もある。しかもNHK職員は超高給取りときている。誰がどう考えても、NHKは取り過ぎだ。NHKが今すべきことは金を集めることではない。公共放送の原点に戻って、NHKは如何にあるべきかを見直すことだ。
長野市の青木島遊園地が来年3月に廃止されるとのニュース。第1報は「子供の声がうるさいという住民からの苦情により閉園」とのこと。またかと思った。十数年前は「子供の声がうるさいから」という理由で、保育所の新設に反対する住民の声で、新設が阻まれたことが多かった。それでなくても少子化で子供は日本の宝だ。閑静な住宅地に住む老人が、子供を蔑ろにして良いのかと憤りを感じた。ズバリ、住民のエゴだと思ったものだ。でも、今回の青木島遊園地の閉園は少し事情が違うようだ。青木島遊園地は地元の要望で18年前に市が土地を借りて開園した。小学校や保育園、児童センターに隣接していて、地域の子供たちの遊び場として利用されてきた。でも、近隣住民の1軒から児童センターに苦情があった。児童センターは拡声器を使って子供たちを遊ばせていた。近隣住民の1軒は「子供の声がうるさいと苦情したのではない。児童センターの拡声器がうるさいのだ」と言っている。苦情を受けて児童センターは、昨年3月に児童の公園使用を停止した。そして今では誰も公園で遊ばなくなった。そこで、市は誰も利用しない公園に借地料を払うのは勿体ないということで、閉園を決定した。しかし住民は閉園するなと声を挙げている。結局、市行政の怠慢そのもの。住民や児童センターの話を聞く技量があれば、拡声器の使用禁止で済んだものを。
日本自動車工業会の豊田章男会長が「なぜ日本人の給料が上がらないのか」について持論を語った。以下その要旨「自動車・部品産業は2009年以降、賃上げ率は約2.2%/年となり、着実に給料は上がっている。しかし、上がっているのは自動車関連産業550万人のうち3割で、残りの7割は話し合いの場すら無い。毎年連合と経団連が話し合いをしているが、全労働者の8割は連合に属さず蚊帳の外だ。日本全体の賃上げを達成するためには、話し合いの場すら無い8割の人にどう影響を与える活動をしてゆくかが大切と考えている。マスコミは、春闘でこの8割の人の賃金交渉の場作りに光を当ててほしい」。如何にも正論のように聞こえる。だが、そうだろうか。日本の賃上げ構造は、自動車産業が主導して賃上げ幅を決めてきた。内部留保が積み上がるほど儲けてきた。実力では5%/年も可能なのに、連合と経団連が結託して賃上げを1~2%に抑えてきた経緯がある。自動車産業の賃上げをMAXとして、大企業、中小企業の順でMAXの数割ダウンで妥結することになる。自動車産業が1~2%では、零細企業の賃上げは望みようもない。自動車産業が毎年5%程度賃上げしていれば、日本人全体の給料は上がっていたはずだ。日本人の給料が上がらなかったのは、連合と経団連によるところ大と言える。
福岡国際マラソンが開催された。あれ?確か福岡国際マラソンは昨年で幕を閉じたと理解していたのだが。以前の福岡国際マラソンは事実上のマラソン世界選手権と言われ、多くの有力選手が出場していた。ところが、スポンサーのマイナビとの契約が昨年で終了し費用面での見通しが立たなくなったことと、実業団が最も力を入れているニューイヤー駅伝の直前の大会なので参加を渋る実業団が多くなったことが閉幕の原因だったはずだ。でも、そこに木下グループという救いの神が現れた。資金面では何とかクリヤー出来た。しかし、開催期日は同じなので、有力選手は参加せず、低調な大会となった。今やマラソンは市民参加型が主流だ。ボストンマラソン・ロンドンマラソン・ニューヨークシティマラソンは言うに及ばず、東京も大阪もそうなっている。福岡国際マラソンが生き延びる道は、市民参加型の福岡マラソンと合併することだ。市民マラソンと一緒になれば参加料という安定収入も得られるし、知名度や人気もあがる。良いこと尽くめだが、実現するかは分からない。そこにマラソン業界の問題がありそうだ。
佐高信さんのメルマガから転用。遠藤誠弁護士が「ニセ宗教を見分ける10項目」を上げている。その10項目とは「信者から最大限の財産を寄付させる。死後のことばかり説いて「いかに生きるべきか」を説かない。終末論を説いて「うちの教団に入った者だけが救われる」と説く。権力を志す。人間の間に上下の区別を認める。「うちの宗派によらなければ救われません」と説く。教祖自らが「私は釈迦の生まれ変わり」であると公言する。信者に対して修行生活を要求しながら、教祖自らはその修行生活を実践していない。世の不幸を救うための行動を起こさない。世の不幸を己れ自らの責任として自覚しない」だ。旧統一教会は、殆ど全てが当てはまる。幸福の科学も創価学会も、当てはまるものがある。公明党は、旧統一教会からの被害者救済法案をザル法にして創価学会の保身を図ったが、その見返りとして自民党の敵基地攻撃能力の保有を認めたのかもしれない。公明党は、創価学会の理念と乖離しつつあるように見えるし、創価学会の意思に沿っているようにも見える。
女性自身の「期待外れだった歴代首相」と「期待出来ない党首」ランキングの記事が目に留まった。男女1285人のアンケート調査結果だ。「期待外れの首相」の1位は岸田文雄、2位は鳩山由紀夫、3位が菅義偉。「期待出来ない党首」の1位はN党の立花孝志、2位は岸田文雄、3位が山本太郎だった。岸田が「期待外れだった歴代首相」と「期待出来ない党首」のワースト3に入ったことは肯ける。その理由は、一言で言うと「日本をどうするか」というビジョンが欠如しているからだ。だから決断力も生まれないし、リーダーシップをとることも出来ない。そのくせ唐突に国葬を閣議決定したり、防衛費をGDPの2%にすると宣言した。挙げ句の果てに、旧統一教会を取り締まる法案は公明の圧力を払いのけることが出来ず、何の役にも立たないザル法にしてしまった。自民党総裁選では公約として所得倍増を掲げていたが、実は財務省の言いなりで消費税を15%へ引き上げようとしている。「新しい資本主義」は、未だに実態が見えてこない。就任当時は「経済の岸田」と胸を張っていたが「経済音痴」であることがバレてしまった。要するに、岸田が首相に就任してから、満足な成果を残した実績はゼロだ。いや、マイナスの実績は確実に積み上げている。
表、裏そして表と手のひら返し。ドイツに勝ち、コスタリカに負け、スペインに勝ったサッカーW杯のサムライブルーへの日本国民の反応だ。森保監督は「勝負の世界では評価の手のひら返しは当たり前。国民がサッカーに興味を持ち、議論してもらえることをうれしく思う」とコメントした。手のひら返しをするのは日本国民がサッカーに熱情を抱いているから。同時に、森保監督はプロフェッショナルだなと感じた。ところが、所変われば品変わる。ドイツではサッカーW杯が盛り上がっていない。元々人種差別が取り沙汰されているカタールでやることが妥当なのかと批判的だ。一方で、ドイツイレブンはOne Loveの腕章着用が認められなかったことに対し、試合前の記念写真で口を覆うポーズをとった。これに対し、スポーツに政治を持ち込むなという批判も挙がっている。ドイツは両論両立で錯綜している。イランはもっと極端だ。イランは宿敵米国に敗れたというのに、イラン国民は大喜びとのこと。イランでは、ヒジャブを適切に着用せず服装規定に違反したという理由で警察に逮捕された女性が拘留中に死亡した。全国的な抗議行動となり、反政府デモが続いている。サッカーのイラン代表は「体制の犬」と見做されているのだ。ドイツもイランも、女性やLGBTQの人権を問題にしている。ところが日本はスルーして、サッカーの勝ち負けに一喜一憂だ。考えさせられる現象だ。
徳島県立高校で食用コオロギの粉末を学校給食として出したことがネットで話題になっている。昆虫食は、環境への負担が少ない、栄養価が高い、生産・加工がしやすい、などのメリットがあるとされている。昆虫食は食糧危機の救世主として注目されているが、抵抗が多いのも事実だ。そんな昆虫食騒動の中で、あの小泉進次郎が昆虫食のパフォーマンスを行なった。進次郎は、悪名高きレジ袋有料化を実現した後、ヴィーガン食や食品廃棄などの問題に取り組んでいるという。ヴィーガンとは、動物由来の食材を一切口にしない完全菜食主義者のことをいう。奥さんの滝川クリステルがヴィーガン料理にハマっているいることは有名だ。ところが、進次郎は気候行動サミットでの訪米時にステーキを「毎日でも食べたいね」と発言したほどの大の肉好き。とうとう奥さんにギブアップしてしまったのかもしれない。ギブアップしてヴィーガン食に転向するのは、分からなくも無い。でも何故昆虫食なのかが分からない。ヴィーガンは昆虫など決して食べない。昆虫食はステーキ好きな進次郎の編み出した折衷案かもしれない。こんな詰まらない理由で、昆虫食を子供たちに押しつけるのは御免被りたいものだ。進次郎は単なるパフォーマンス政治家とみえる。