政府の経済政策である18歳以下への給付金がとんでもないことになっている。衆院選で公明は18歳以下に10万円給付を公約にした。選挙が終わり、公明は自民に実行を迫ったが、自民は面子上ソックリ受ける訳にはいかない。結局、5万円の現金給付と5万円相当のクーポン券配布で妥協した。しかし、5万円のクーポン券を配布するには900億円の事務費用がかかることが判明。当然マスコミも国民も900億円は無駄金だと非難し始めた。誰が見ても無駄金だ。本当にこんな馬鹿げた政策を実行するのだろうかと思った。ところが、何と山口公明党代表は「一定の経費が現金給付よりかさむのは当然で、やむを得ない」と宣ったという。山口が真面であれば「全額現金給付に変更を」と迫るべきだった。最早、公明は保守党としてアウトだ。保守の温床に浸かりすぎた。真面な判断が出来ない。勿論山口も政界を退場すべきだ。一方自民は、いくら何でも900億円はマズイと思ったのだろう。5万円のクーポン券分は自治体の判断で現金給付も可能と変更した。自民が公明に見切りを付ける時期が到来した。あまり信用が置けない維新ではあるが、いま維新に乗り換えれば、一時的には浄化作用があるはずだ。
発明家のドクター中松が、沖縄周辺に大量に押し寄せている軽石について解決策となる新たな発明をしたと発表した。具体的な方策は、軽石で発電する、水素を作る、半導体原料にするの3点。研究、実験を行い、既に実用化のメドも立ったという。但し、今は沖縄と打ち合わせ中なので具体的なことは言えないとのこと。ドクター中松は、これまでの発明件数は3,000件以上であり、トーマス・エジソンの1,093件を上回り世界一だと豪語してきた。しかし、発明の実績は確認されず、中松は発明件数と特許出願件数を取り違えているのかもしれない。中松は会見で「誰も思い付かないことこそ、僕の発明である」と言っている。ということは、中松の言う発明とは、アイデアそのものを指していると見るべきなのかもしれない。思いつきのアイデアを発明と定義することこそ、中松の発明と言えそうだ。
大谷翔平選手が国民栄誉賞を「まだ早い」として固辞した。最終打撃成績は本塁打46本、打点100、打率257。投手では9勝2敗、防御率3.18、奪三振156でア・リーグのMVPに満票で選出されたのだから、受賞資格は当然ありそうだ。でも、問題は国民栄誉賞には選考基準が無いことだ。国民栄誉賞表彰規程の目的は「広く国民に敬愛され、社会に明るい希望を与えることに顕著な業績があったものについて、その栄誉を讃えること」とあり、表彰の対象は「内閣総理大臣が本表彰の目的に照らして表彰することを適当と認めるもの」と規定されている。つまり、時の総理大臣の思惑で如何様にも決められるということだ。だから授与の検討報道がされるたびに、スポーツの政治利用とか、政権浮揚が目的とか批判されることになる。大谷選手にとっては無用の長物かもしれない。因みに最も多く授与した総理大臣は安倍だ。今のままでは国民栄誉賞の格は低く薄っぺらだ。選考基準を明確に定めるか、無くしてしまうかの対処が必要とされている。
デジタル庁が新聞社やテレビ局の記者ら400件のメールアドレスを間違えて流出させたと発表した。官庁が多くの企業などに向けて一斉に送るリリースメールは、メールアドレスが他社の人間に見えないよう「bcc」欄に入力して送るのは基本中の基本だ。それなのに「cc」欄にして送ってしまったという。因みに「cc」はCarbon Copyの略で、複写とか参考までにという意味がある。一方「bcc」はBlind Carbon Copyの略で、他社には何処に出したのかが分からない仕組みになっている。パソコンやスマホをする人にとっては常識で、ccとbccを間違えるなんて超基本的なミスだ。その超基本的なミスをデジタル庁がやらかしたといのだから、開いた口が塞がらない。そもそも、こういう予兆はあった。安倍政権当時、桜田サイバーセキュリティ担当が「USBってなんですか」と発言したり、スマホでSNSの投稿ができたからという理由で当時78歳だった竹本が科学技術・IT担当大臣に選ばれたりした。平井前大臣は民間企業を脅したり、懇意の企業に仕事を回そうとした。更にデジタル庁の事務次官はズブの素人だ。牧島かれん現大臣も専門知識は浅い。デジタル庁とはデジタルを知らない烏合の衆と言えそうだ。
トヨタ、マツダ、SUBARU、ヤマハ、川崎重工の5社が、内燃機関を活用した燃料の選択肢を広げる取り組みを進めると発表した。世界では電気モーター駆動によるEVが主流になりつつある。EV化に後れを取った国内各社が、脱炭素化に向けて巻き返しを図ろうとしている構図だ。アピールしているのは、水素エンジンとバイオ燃料。水素エンジンはある程度理解出来る。火力発電ではなくを再生エネルギーを使って水素を製造すれば、脱炭素化に一役買うことは間違いない。でも、バイオ燃料はいただけない。バイオ燃料はカーボンニュートラルを実現できる燃料とは言われているが、所詮燃えれば二酸化炭素を発生させる。脱炭素化を狙うには一時凌ぎでしかない。5社がバイオ燃料に拘るのは、今まで培ってきた内燃機関の技術とエンジン関連産業を守るためだ。しかし、モーターと内燃機関とのコストパフォーマンスの差は明らかだ。内燃機関が衰退するのは目に見えている。賢い経営者であれば、内燃機関を見切り、モーター及びその先に経営資源を集中すると思うのだが。藻掻けば藻掻くほど遅れていくに違いない。
昨日書いた「トリガー条項凍結の解除を 」は誤りだった。ガソリン価格が170円を超えたら政府が石油元売りに5円補填するのは政策の間違いだし、トリガー条項凍結を解除して揮発油税25円の徴収を止めるのも間違いだった。そもそもガソリン価格が170円を超えることがあるのだろうか。新型コロナの影響で2022年3月期の業績予想はプラスにもマイナスにも動いている。その中で通期見通しを上方修正した企業が3割に上る。経済回復による資源価格高騰の恩恵を受けるのが石油元売りや総合商社だ。出光興産は純利益を前期比6.3倍の2200億円と従来予想を1350億円上方修正した。コスモHDは530億円に、ENEOSは1400億円に上方修正した。実は原油価格の高騰で石油元売りは大儲けしているのだ。原油が高いからと言って、ガソリン価格に原油価格高騰に輪を掛けた価格を上乗せしているのだ。これは、まさにカルテルそのもの。政府は、まずこれにメスを入れ、正当なガソリン価格に戻すべきだ。大儲けしている企業に政府が補填するなど言語道断。開いた口が塞がらない。
政府はガソリン価格が170円を超えた分は、石油元売りに対し最大5円の範囲で補填し小売価格の上昇を抑制すると発表した。如何にも政府が経済を慮っているように見える。でもそうだろうか。2010年にガソリン価格の高騰時に揮発油税などを引き下げるためのトリガー条項が導入された。トリガー条項とは、高騰時に課税対象である揮発油税と地方揮発油税の特別税率分25.1円を徴収しないようにするもの。ところが、今は東日本大震災の復興財源を確保するため、トリガー条項は一時凍結されている。一方復興予算は大盤振る舞いされ、毎年使い切れず予算を残しているのが現状だ。玉木国民民主代表は「値上げが続々続いているが、主な理由は原油価格の高騰だ。トリガー条項の凍結解除でガソリン価格を25.1円引き下げるべきだ。消費税減税並みの効果が期待できる」とツイートしている。極めて真面な主張だと思う。一方で松野官房長官は記者会見で、トリガー条項の凍結解除に否定的な考えを示した。しかし誰が見てもトリガー条項の凍結を解除する方が、政策として真面であるし、経済効果も期待出来る。政府は経済の立て直しより税金集めを優先している。狂っているとしか言い様がない。
原油価格が高騰し、政府が国家の備蓄石油を史上初めて放出すると発表した。上がっているガソリン価格を冷やすために岸田政権が先手を打った政策かと思ったが、そうでもないようだ。バイデン大統領が、日本や中国、インドなど主な消費国と協調して石油備蓄を放出することを表明した。米国が放出するから日本も放出しろという圧力が掛かったようだ。理由は分かった。では、その効果はどうなのだろうか。放出量は2~3日分という。焼け石に水だから、経済効果は全く望めない。因みに、日本の石油備蓄は国が所有する国家備蓄と民間備蓄がある。国家備蓄は国内需要の約90日分以上を貯蔵し、民間備蓄は70日分以上と定めている。いま国家備蓄は145日分ある。その余剰分を放出するとみられてる。要するに国家備蓄石油の放出は田舎芝居なのだ。そう言えば、政府はガソリン価格が170円を超えた分は、石油元売りに対し最大5円の範囲で補填し小売価格の上昇を抑制するとも発表した。物価上昇を抑えることは大事だが、政府のやることは「モグラ叩き」に似ている。いや、似ているのではない。これこそが「元祖モグラ叩き」なのだと思う。
衆院選で立憲民主が惨敗し枝野代表が責任を取って辞任し、代表選が行なわれることになった。逢坂誠二元首相補佐官、西村智奈美元厚生労働副大臣、小川淳也元総務政務官、泉健太政調会長の4氏が立候補した。逢坂のバックボーンは旧社会党系、西村は菅元首相グループ、小川は民主、民進、希望の党、無所属と渡り歩き、泉は民主、民進、希望の党、国民民主と転がってきた人物だ。簡単に言うと、逢坂と西村は左寄りで、小川と泉は中道という関係だ。先の衆院選で立民が惨敗したのは共産と組んだのが敗因と言われている。従って、4氏の戦いは共産と組むことの是非が問われるものと思っていた。ところが、蓋を開けると、4氏とも共産と組むことを肯定している。4氏とも辺野古移設には反対で、憲法改正は容認し、枝野の主張と同じだ。4氏とも立民を改革するのではなく、枝野の顔を替えるだけの後継者といえる。極めてショボい公開討論会だった。折角枝野という重しが取れたのだから、少しは脱皮の気配があるかと期待したが、衆院選の敗因を反省する主張も全く無かった。これでは、立民は消えるしかない。今回の代表選は、思想や主義主張ではなく、単なる人気投票に改めるべきだと思った次第。
福徳岡ノ場から噴出した軽石が日本沿岸を漂い、漁業や観光に被害を及ぼし始めた。魚は餌と間違えて食べて死んでしまうし、漁船は冷却水取り入れ口に軽石が詰まりエンジンが故障してしまう。オイルフェンスを張っても、部分的な効果しか無く軽石は厄介な代物だ。恐らく、波のまにまに漂いながら、砕かれ微粉化して無くなるのを待つしかないのだろう。でも、こんな軽石でもメリットはありそうだ。沖縄県環境部の発表によると、通常軽石にはヒ素やカドミウムなど火山性の有毒物質が含まれているが、この軽石は土壌環境基準以下だったとのこと。沖縄の土壌は粘度が高く水はけが悪い。そこで、この軽石で土壌を改良すれば水はけが良くなる。毒性が低いから、今回の軽石は土木建築資材や農業用資材等としての活用が見込まれるという。全てが悪という訳でもない。世の中はそういう関係から成り立っている。でも、波間に漂う軽石は厄介だ。
自動車のEV化が進み、益々モーター用の高性能磁石の需要が高まっている。でも、ネオジムやジスプロシウムなどのレアアースは資源が限られ高価なため、レアアースフリーな高性能磁石が求められ続けてきた。ところがこの度デンソーを主体とした東北大学、筑波大学の産学連携グループが、レアアースフリーな高性能磁石を開発したとのこと。鉄とニッケルが原子レベルで規則配列したFeNi超格子磁石材料だ。FeNi超格子は、1960年代に鉄隕石中から発見されたが、工業的に作ることが出来なかった。デンソーは、FeNiランダム合金の粉末を窒化して規則化したFeNi窒化物を合成した後、水素ガスで窒素を引き抜くことにより、原子レベルで規則配列したFeNi超格子磁石を工業的に製造する方法を開発したという。磁石性能はネオジム磁石並みが可能とのこと。あと5~10年で実用化されそうだ。まさに夢の高性能磁石と言えそうだ。
人工知能AIが、コロナ第6波を予測している。なんちゃって専門家は第6波は第5波以上となるかもしれないと口を揃えて警戒を呼び掛けているが、AIは第6波のピークは東京都で第1波並みの370人程度に低下すると予測しているとのこと。第6波について、平田名工大教授のチームが開発したAIが興味深い予測結果を出した。ワクチンの効果や、過去の流行の周期、国内の大型休暇の日程などをAIに学習させて試算したとのこと。追加接種がない場合はワクチン効果の低下によって、来年4月には第5波並みの感染拡大に見舞われるとAIは予測している。だが、追加接種をして、マスクを着け外出を控えれば、達成可能らしい。一口にAIと言っても、AIシステム自体や与えるデータで結果は違ってくるものだ。これは、単なるAIによる予測だが、平田名工大教授のAIはそんじょそこらのAIとは違う。何せ、第5波の激減を予測していた代物だ。積極的に追加接種をすることとマスクを外さないことが、コロナ禍を乗り越えるキーになりそうだ。自分は信じて実行する。
超整理法や超勉強法などの著書で有名な野口悠紀雄一橋大学名誉教授によるアベノミクス評価が面白い。アベノミクスの7年半で日本の賃金や1人当たりGDPは「米国並み」から「韓国並み」に低下したと指摘している。アベノミクスは円安を誘導した。でも、その円安は労働者に還元されず生産性を高めることにもつながらなかった。本来円安によって輸出物価は高くなるが、同時に輸入物価も同率だけ上がるから、企業の利益が増えるはずはない。だが、輸入物価の値上がりを消費者価格に転嫁する一方で、輸出物価の値上がりを労働者に還元しなかったから、企業の利益は増えた。企業が円安に見合った生産性の向上をしていれば、1人当たりのGDPが低下することはなかったと言う。今や日本の1人当たりのGDPは韓国の29位に限りなく近い24位だ。そのトレンドが続けば、近い将来日本は台湾、マレーシア並みになる。そこで止まらず、インドネシア並み、ベトナム並みになるのもそう遠い将来のことではないかもしれないと推測している。企業に円安という甘い汁を吸わせてしまい、企業に生産性向上の努力を怠らせてしまったのがアベノミクスの大失敗と言えるかもしれない。
藤井聡太三冠が豊島竜王を破り史上最年少の四冠が誕生した。藤井棋士の去年までの対豊島棋士の戦績は1勝6敗で、藤井は豊島を大の苦手としていた。ところが、今年に入って勝ちが先行している。竜王戦では何と無傷の4連勝だった。藤井の成長が如何にずば抜けているかを物語っている。藤井は超高速パソコンを自ら組み立てて、AI相手に腕を磨いているという。羽生九段は竜王戦を振り返り「序盤の深い分析、中盤の細かい駆け引き、終盤の鋭い切れ味と実に高度な内容の対局が続いた」と評価している。あの羽生九段が「非の打ち所がない」と言っているのだから、藤井は別次元の棋士に到達したのだろう。師匠の杉本八段は、藤井の強さの根源は「楽しめる強さだ。楽しいから、いくらでも研究が出来るし、終わった後でも反省が出来る」と言う。更に「藤井はタイトルを取ることだけには拘っていない。より強くなりたいという気持ちが原動力になっている」と言う。MLBでタイトルを総なめしている大谷翔平選手と根がソックリだ。藤井棋士と大谷選手は、コロナでへたった国民を勇気づけている。
バイデン大統領と習近平国家主席のオンライン首脳協議が初めて行なわれた。バイデンは直接会談を呼び掛け、習は笑顔で応じ、協議は和やかなムードで始まったという。総論では、バイデンが競争を管理して紛争を回避しようと述べ、習は互いの核心的利益を尊重しようと一致した。ところが、各論に入ると雰囲気は一変。台湾問題、ウイグル族や香港の人権問題、経済、気候変動と広く議論を交わしたが、互いの主張を繰り返すばかりだったという。まずは、経済大国1位と2位の国のトップが画面越しとはいえ顔を見ながら会話出来たのだから、喜ぶべきことだろう。でも、反面思う。何故各国首脳は普段から対面会話が出来ないのだろうかと。国内に籠もっていては、外国への疑心暗鬼が増すばかりだ。好きでも嫌いでも、対面で会話をすれば、何か通じ合うものが見出せるはずだ。それが偶発的な紛争を避けるキーになる。各国首脳はもっと気軽に他国を訪問すべきだ。それが世界平和に繋がることになる。岸田首相にも3分の1程度は海外に目を向けてほしいものだと思う。
今年3月までに新型コロナウイルスに感染していながら、感染者だとカウントされなかった人たちが東京都内で約47万人いたかもしれないと都医学総合研究所が発表した。感染すると体内に生じる抗体をもつ人の割合を調べた結果から推計した。発熱がある人、抗体ができるワクチン接種者らを除いて、抗体の有無を調べたところ3.4%が抗体を持っていたとのこと。この割合を都の人口約1400万人にあてはめると、47万人となり、都が発表していた感染者12万人の約4倍に当たるという。日本は極力PCR検査の数を増やさない方策だったので、結果として見かけ上感染者数が抑えられたと言えそうだ。先日テニス仲間が発熱し、医者にPCR検査を依頼したが、もうコロナは流行っていないのでPCR検査はしないと断られたという。日本のコロナ感染者数が激減している理由が分かったような気がした。PCR検査を徹底しなかったのは非科学的対策であったと思う。結局今後6波が襲来しても、コロナの為すがままで、これまで通り自粛の要請しか無さそうだ。一方で、無症状者が感染者の3倍もいるということは、コロナは限りなく普通のインフルエンザに近づいたということかもしれない。
ネオニコチノイド系農薬が、日本の農業のこれからの在り方を再び問いかけている。30年前頃ミツバチの大量死が問題になった。ネオニコが問題視されたが、この時には因果関係は立証されなかった。ところが今は、実は魚や鳥やヒトにも影響を与える可能性があるとの懸念が浮上している。30年前から宍道湖ではワカサギやウナギが捕れなくなった。ネオニコが湖に流れ込んだことで、ワカサギの餌である動物性プランクトンが激減したからだ。ウナギも餌である節足動物が減ってしまったためだ。10年前再びミツバチの大量失踪が問題になったが、ネオニコが低い濃度でも帰巣能力を阻害すると結論付けられている。ネオニコは人体には無害だと言われ続けてきたが、ヒトの脳にも影響を及ぼすことが明らかになっている。事実、使用量の多い韓国や日本では広汎性発達障害や自閉症の有病率と相関関係がみられるという。一方、地中海ではイワシが小さくなり、かつ少なくなったため事業としてのイワシ漁は成り立たなくなったとのこと。不漁の原因はプランクトンの減少だ。でも、EUではその原因は温暖化だと言っている。「温暖化」には反対する実体とした敵がいない。「ネオニコ系農薬」には実体の敵がいる。敵がいない問題を責めるのは気楽だ。でも実体の敵と戦うと血が流れることもある。温暖化と糾弾する前に、まずは実体のある敵と戦うことこそ第一歩だと思うのだが。
週刊誌女性自身の記事によると、今回の衆院選で落選してほしかった世襲政治家ランキングの圧倒的1位は麻生で2位は安倍だ。引退してほしい高齢政治家ランキングの1位は二階で2位が麻生とのこと。伊吹元衆院議長や太田前公明代表が引退し、野田毅や原田義昭や石原伸晃が落選した。甘利も小沢も小選挙区では落選し、潮目が変わってきた。それにしても、2世議員は健在だ。小選挙区制の為せる術だと思う。小選挙区制は政権交代を促す可能性はあるが、一方で2世議員を蔓延らす弊害がある。かと言って中選挙区制に戻せば、かつての領袖制が復活することになる。そもそも今回の衆院選で、国民が落選を望む政治家が尽く落選したのだろうか?そこで、それを実現するための選挙制度を考えてみた。それはずばり大選挙区制だと思う。日本全土を1つとする選挙区と、道州制の4~5の選挙区に改正する。すると、ご近所という柵が消える。自ずと、日本という国のために如何にあるべきかという思考になる。政治家は近所よりも全日本という考え方になるし、国民も落選させたい候補者を落とせることが出来る。と言うよりは、何より当選させたい政治家を国会に送ることが出来る。これぞ日本の夜明けになると思うのだが。
最近若手芸人によるテレビジャックが目立つ。特に深夜11時台の番組だ。売れている先輩芸人が若手芸人をイジる。先輩らは可笑しくもないのに大笑いする。その笑い方が笑いの神髄を捉えていないので如何にも品が無い。そこには若手を育てるという雰囲気も無い。只の弱い者いじめのイジりだ。一方若手芸人は必死だ。笑いを誘うはずの演技が自虐的で悲壮で、若手は己しか見ていないのが在り在りと分かる。お笑いの基本は、視聴者と共有することなのに全く理解していないように映る。しかし、一方で若手芸人の鏡と言うべき芸人がいる。いま学校から引っ張りだこのオシエルズだ。オシエルズは二人とも教師免許を持つ芸人。教師も芸人も両方捨てられないので、教師と芸人をしているという。オシエルズは小中高大学に出向いて、芸を披露する。でも、単発の持ち芸を披露するのではない。その学校特有の問題点を予め聞いてから、それを解決するためのアイデアを考えて披露するという。観客と問題点を共有するから、受けること間違いない。しかも、生きる教育になっている。高徳の僧は生き仏と言われるが、オシエルズはまさに教育の生き仏だと思う。
自民が公明の公約である18歳以下に10万円を給付する案を飲んだ。でも、丸呑みでは自民の面子が潰れるので、5万円はクーポンという形に変えた。また一律給付への批判をかわすため所得制限を設けたが、制限されるのは1割だけだから、実質は一律給付ということだ。今回の衆院選では各政党が口を揃えて現金支給を公約に掲げたから、政党による非難は聞こえてこない。でも、日経の調査によると、10万円給付は消費喚起策として「適切ではない」との回答が7割を占めた。10万円給付は選挙の票集めの手段であり、経済効果など無いことを国民は醒めた目で見ているのだ。事実安倍政権が2020年春に、国民全員に10万円を配ったが、7割が貯蓄に回ってしまい経済効果が無いことは実証されている。このブログ「現金バラマキ合戦 」にも書いたが、選挙公約で現金給付を掲げるのは、真面な政策を打てない無能な政党がすることだと思う。現金給付の対象は、コロナ禍で生活に困窮した人に限るべきであり、その人々を抽出し即座に給付出来るシステムを作ることが政治家と官僚の務めだと思う。しかし、1年以上も時間があったのに、政治家も官僚も何もしなかった。この国の象徴的な出来事だ。
米FRBは量的緩和の縮小開始を決めたが、日銀は黒田バズーカ砲を継続するという。黒田バズーカ砲の目標は物価上昇率2%だった。でも未だに達成されていない。そこで、DIAMONDonlineの野口悠紀雄一橋大学名誉教授による記事「日本の物価が上がらない元凶、賃金を政策目標にしない日銀の大間違い」が目に留まった。野口名誉教授は「日本で物価が上がらないのは賃金が上がらないからだ。そして、賃金が上がらないのは生産性が上がらないから。生産性を上げるためには、技術開発を促進することが必要だ」と力説し更に「日銀は物価と賃金の関係を逆に捉えている」と断言する。賃金が上がらないのは「日銀が物価が上がれば賃金も上昇する」という順番の考え方に間違いがあるという。野口はその逆で「賃金が上がれば物価も上昇する」と言う。マックの価格を取って説明している。マックが流行っているが、マックが安いのは給料が安いから。賃金が安いからマックにとなる。もし賃金が上がれば、安いマックなど食べず、高級志向になり高級品が売れることになる。結局言えることは、岸田首相の所得倍増は方向性としては決して間違っていない。要は如何に達成するかにかかっている。
眞鍋淑郎さんがノーベル物理学賞を受賞したことで、再び頭脳流出が騒がれている。眞鍋さんは米国に流出したが、他にもノーベル賞候補に名前の挙がる日本人科学者が中国に流出している。光触媒研究の第一人者である藤嶋昭東京理科大学元学長はノーベル化学賞候補だが、中国の上海理工大学に移籍した。光触媒とは、光のエネルギーで化学反応を促進させるもので、環境浄化やウイルス除去にも活用可能な技術として注目され実用化が進んでいる。また脳神経科学者として有名な御子柴克彦さんはノーベル医学生理学賞候補で、今は上海科技大学免疫化学研究所の教授だ。この3氏に共通するのは「質の高い研究を続けたい」という意欲だ。米国や中国は、日本とは比べものにならないくらい、研究環境も処遇も良い。思う存分研究が出来る。頭脳流出した研究者を国賊まがいに批判する人もいるが、それは非難する相手が間違っている。日本の研究環境は貧弱だ。研究費も少ないし、研究者のレベルも低いし、博士課程の院生は減る一方だ。おまけに行政が縦割りで制約が多いし、何よりも研究と政策がリンクしていない。岸田首相は成長戦略の第1の柱に「科学技術立国の実現」を掲げている。岸田のお手並み拝見と行こう。
Facebookが社名をMetaに変更した。ザッカーバーグCEOによると、SNS事業に加えて「メタバース」の構築に事業が広がっているため、事業のすべてを表す社名にしたとのこと。メタバースとは、デジタルで構築された仮想空間の中で、人々と交流したり、サービスやコンテンツを利用したりする世界を指す。元々はアメリカのSF作家ニール・スティーブンソンが1992年に発表した小説「スノウ・クラッシュ」に書いた仮想空間の名称で「メタ(超越)」と「ユニバース(宇宙)」を合わせた造語だ。マイクロソフトもメタバースに力をいれている。メタバースを使えば、仮想空間の中で、世界中に散らばっている参加者が仮想空間の一か所に集まり、同じスライドを見て話し合うことが出来る。まさにコロナ禍の落とし子と言えるかもしれない。ところが、日本では経団連が政府が新型コロナ感染拡大対策として呼びかけてきたテレワークなどによる「出勤者数の7割削減」を無くす方向で見直すべきだと提言した。日本はデジタル化の遅れを騒いでいるのに、経団連が更に足を引っ張ろうとしている。DXを理解出来ない経団連が日本の経済発展の足枷になっている。
ブリヒラなんて言う名前の魚など聞いたことが無い。人工交配させた新種の養殖魚だという。ブリとヒラメかと思ったが、ブリとヒラマサの交配とのこと。養殖魚で有名な近畿大が開発し、高知で生産に成功したようだ。ブリ特有のうま味の強さと脂乗りの良さ、ヒラマサ特有の歯ごたえの良さや変色しにくさを併せ持つとアピールしている。自然界でもまれに存在するため、安全面でも問題は無いという。このブリヒラがバカ売れだという。大手スーパーのベイシアで売り出したが、売れ過ぎて一時販売を中止したとか。宅配すしの銀のさらも売り切れが続いているようだ。しかもブリヒラの小売価格は、ヒラマサよりぐっと安く、ブリ並みかブリより若干高い程度という。一方でいま世界中でマグロの獲り過ぎが問題になっている。そのうちブリヒラがマグロに取って代わるかもしれない。まずは試食あるべし。
地球温暖化の元凶と言われる二酸化炭素を削減するには「鯨を増やせ」という話。米スタンフォード大学の研究によると、クジラの生息数を商業捕鯨が始まる以前の水準に回復させれば、地球全体の環境を改善出来るという。米スタンフォード大学の海洋生態学者が、これまで推定の域を出ない鯨の摂食量を実際に調べた。その結果、これまでの推定値よりも数倍のオキアミや動物プランクトンを食べていたことが判明した。その量は、世界の年間漁獲量の約2倍、南極海に現存するオキアミの2倍。20世紀の商業捕鯨では、最大300万頭のクジラが命を奪われた。二酸化炭素吸収のメカニズムはこうだ。鯨の排泄物はオキアミに由来する鉄などの重要な栄養素を海中に供給する。すると植物プランクトンのブルームが発生し、これがスポンジのように炭素を吸収する。クジラの個体数が回復し、それに伴って植物プランクトンの量が増えれば、2億トン以上の炭素が吸収され、海洋システムに蓄えられると研究結果は示唆している。まさにその規模は南米のアマゾンに匹敵するという。鯨を増やして温暖化を防止する。まさに、地球に優しい真の温暖化対策だと思う。
来季のプロ野球は面白くなりそうだ。最大の要因は監督。選手の活躍は目立つものだが、試合を作っているのは監督だからだ。何と新庄が日ハムの監督に就任するという。野球には15年間のブランクがあり、意外な感じがするが言われてみると腑に落ちる。栗山日ハム監督は、就任当初は若者の育成に力を注いだことで有名だ。今を時めく二刀流の大谷翔平を育てたのは栗山の功績と言える。でも、ここ数年は若手に対する見切りが早く、結局ベテラン頼みなったため清宮などは育たなかった。監督としては失格だと思う。野球センスもあり、パフォーマンス好きの新庄だから、日ハムを豹変させることを期待している。いや日本のプロ野球そのものを変えるかもしれない。中日は理論派で体育系の立浪に代わるし、SBは実績のある藤本に代わる。期待が出来る。問題は巨人だ。巨人は終盤で失速した。その原因は原監督にある。今や原は巨人の天皇に昇格し、周りに意見を具申出来る者がいない。それどころか、コーチ陣を筆頭に選手の士気が落ちっぱなしだ。監督がチームの士気を落としていると言える。金に糸目を付けず外部から有力選手を集め次から次へと使い捨てをして、結局若手も育たなかった。要するに放蕩息子的存在なのだ。その原が続投する。最下位は免れそうもない。日ハムと中日が浮かび上がれば、日本のプロ野球人気は再び浮上するはずだと思う。
COP26で気候行動ネットワークCANが、岸田首相の演説に対し「化石賞」を贈ると発表した。化石賞は気候変動対策に後ろ向きと認められた国に対し非難と皮肉を込めて授与される賞で、日本はCOP25に続き2回連続の受賞となった。岸田は「気候変動という人類共通の課題に我が国として総力を挙げて取り組んでいく」と述べた。更に「アジアなどの脱炭素化支援のため、今後5年間で最大100億ドルを途上国に支援する」と表明した。100億ドルとは大盤振る舞いだ。岸田の主張は如何にも気候変動対策に前向きに映る。これが何故「化石賞」なのだろうか。「宝石賞」の間違いではなかろうかと思った。ところが、CANは「岸田が意味する支援とは、日本が石炭火力を使い続ける理由にもなる」と捉えたようだ。でも、化石賞の真打ちは、温暖化ガス排出量のビッグ3である米国、中国、インドのはず。この賞は、何か揚げ足取りのような気がする。岸田はいっその事、100億ドルを取り下げてみたらどうだろうか。
盛り上がらない衆院選ではあったが、良い選挙だったと思う。自民安泰、立憲・共産敗退、維新躍進という結果だった。でも、自分は自民が安泰でいて欲しかった訳ではない。むしろ、安倍・菅政権に鉄槌を下す大幅な敗退を期待していた。自民が堪えたのは意外だった。選挙前は立憲が大幅に躍進すると言われていたが、反対に惨敗した。でも思っていた。中道と思われた立憲が共産と組むのは邪道だ。自分は立憲と共産がともに敗退することを望んでいた。奇しくもそうなった。極めて良い結果だと思う。そして維新が躍進した。意外かもしれないが維新は伸びると思っていた。理由は明白だ。立憲と共産が組んだため、極端に言えば立憲は極左になり、一方自民は極右になった。でも、多くの国民は中道を望んでいる。結局中道と見られる維新に票が集まったのは当然の結果だと思う。しかし自分は維新の松井や橋下が嫌いだ。今はいいがその内騙されると思っているいるからだ。でも、今回ばかりは維新に投票した。一方で、立憲に望みは無いが、野田元首相には1票を入れた。地元であるし、高校の後輩でもある。選挙とは、一口では語れない血生臭いものだと熟々思う。
コロナ第5波が急速に収束している。日々の新規感染者数の減少変化を見ると狐に摘ままれたような気分になる。でも、所謂感染症専門家は何故収束に向かっているのかの答えを見出せず首を捻るばかりだ。ド素人が指摘する、やれワクチン接種率の向上だ、マスク着用の徹底だ、日本人特有の生活習慣だ、というレベルと変わらない。何とも頼りにならない専門家たちだと思う。ところが、コロナウイルスの収束は、ウイルスのゲノム変異に修復が追いつかずウイルスが死滅したのだと、国立遺伝学研究所と新潟大のチームが日本人類遺伝学会で発表した。ウイルスは増殖する際にゲノムを複製するが、時々ミスが起きて変異が生じる。変異が積み重なるとやがて増殖できなくなる。だが、酵素nsp14が活性であれば修復出来る。APOBECという酵素がnsp14を変化させたため変異の修復が出来なくなり死滅したと推測している。要するにnsp14に対する阻害剤こそがコロナ収束の主因だと主張している。この研究アプローチは、新型コロナウイルスだけでなくSARSやインフルエンザへの応用も期待出来るとのこと。ワクチンとnsp14阻害剤で、コロナ完全収束の日も間近かもしれない。