小池都知事が豊洲市場の安全宣言をした。豊洲の開場は10月11日に迫っている。昨日専門家会議で「安全は確保された」と発表されたことを受けてのことだが、本当に安全が確保されたのだろうか。小池が「いったん立ち止まる」と発表してから2年の歳月が流れた。でも、この間行った対策といえば、施設の地下空間の床面をコンクリートで覆ったことと、地下水を管理するシステムを若干変更しただけ。本質的には何も変わっていない。何も変わっていないのに安全宣言がなされたのだ。それもそのはず、元々土壌汚染に問題は無かったのだから。高潮対策のための盛り土が無いことを土壌汚染問題にすり替え、人体に影響の無いレベルの環境基準を誇大解釈して騒いだだけなのだから。全てが都知事選に勝つための策略だったことがはっきりした。さて、それは良しとして、豊洲市場は正常に機能するのだろうか。ダイヤモンド・オンラインが問題点を上手く纏めている。仲卸業者の店舗スペースが狭くなり使い物にならない。大量の海水で洗浄出来ないので衛生面と腐敗臭に問題がある。通路が狭く急坂なので車両での移動が危険すぎる。トラックの荷卸しが後ろ扉専用なのでウイング車が使えないし、温度を一定に保つコールドチェーン化が出来ない。建物内の換気が悪くカビが発生している、等々。これらの問題は2年前から指摘されている。しかし、未だに全く改良されていない。何故何も対策を打たなかったのだろう。開場まではあと2か月ちょっと。本来であれば、小池は土壌汚染の安全宣言ではなく、建物・設備の使い難さ宣言をすべきだったと思う。でも河岸の人は日本人だから、何とか工夫を凝らして使いこなすはず。実は小池もそう思っているに違いない。結局、小池は何をしたのだろうか。
完成目前のビルで大規模火災が発生した。真っ黒な煙が立ち上る様子をテレビが放映していた。今年の10月に完成する予定で、当日は耐火工事や内装工事の作業が行われていた。現場は多摩市唐木田、地下3階・地上3階の鉄骨造。施工者は安藤ハザマで依頼主は三井不動産の子会社。アマゾンのデータセンターが入居する予定だったらしい。警視庁は、アセチレンボンベのバーナーを用いた鉄筋の切断作業中に、断熱材のウレタンに引火したとしている。死者5人、負傷者42人の人的被害が発生した。現場施工型のウレタン発泡断熱は、極めて断熱性能は高いが、引火して大火災に至る恐れも極めて高い。完成間近に施行されるので被害も大きくなるのが特徴だ。しかも、燃えるとシアンガスと一酸化炭素を発生する。ともに猛毒だ。燃え易さと猛毒が被害を拡大させたのは容易に推測出来る。建築業界ではウレタンの危険性は常識。その対策を確実に取らなかった施工者の責任は極めて大きい。完成期日が迫ると、遅れた工程を取り戻すため、無理に作業工程を詰めることが多い。しかし、絶対に同じ場所で同時作業をしてはいけないものもある。その原則が守られず、成るべくして起きた事故火災と言えそうだ。
山根日本ボクシング連盟会長の助成金不正使用が取り沙汰され吊し上げにあっている。日大アメフトのタックル暴行事件では内田前監督の懲戒解雇が決まり、日大第三者委員会では田中理事長の職務怠慢が言及された。安倍首相もモリカケ疑惑で追及されている。カリスマという存在は厄介だ。権力が及ぶ範疇では絶大な権力を行使する。その村に住む者は口が裂けても批判は出来ない。だからこそカリスマなのだ。経営者でも同じ。嘗て桜井はリコーの中興の祖と言われたが、今では戦犯扱いだ。日本電産の永守会長は隆盛を誇っているが、この先如何に評価されるか分からない。でも、この風潮は決して「魔女狩り」ではない。カリスマという幻想に目覚めた時代であると言えるのだろう。また「窮鼠猫を噛む」ということでもない。謂わば「パンドラの箱」を開けてしまったということだろう。「パンドラの箱」が開くとシッチャカメッチャカになるという。でも、それは間違い。一時的に混乱を期すことにはなるが、一つひとつを精査していけば、その先には明るく清い世界が待っている。自分は、そう確信している。
全国高校野球選手権大会の予選が酣だ。同時に高校野球の「球数制限」論争が再燃している。MLBですら100球を目処にしているというのに、日本の高校野球は未だに無制限。MLBで活躍する日本人投手の殆んどが肘を壊している。日本の高校野球で酷使し過ぎた結果だ。何故高野連は規制に動かないのだろう。高野連は、球数制限は人材豊富な私立高校に有利になり不公平になるからだと屁理屈を捏ねている。ルール変更で非難されるのを恐れているからなのだろう。高野連が動かないのなら我が校が動くと手を挙げ新風を吹き込んだのが市ケ尾高校だ。神奈川県立市ケ尾高校は北神奈川大会でベスト16まで進む結果を残した。独自の球数制限で6人の投手を活用。ダメージが残らないようローテーションを組んだ。投手と言えば、先発完投が花形だ。エースに不満は無かったのだろうか。エースは次に控えている投手がいるので安心して投げられたと言っている。6人の投手は球数が決まっているので、思いっきり投げられたと言っている。継投だからこそ一人ひとりが全力投球出来るのだ。結果がベスト16という好功績。高野連は目を覚ますべきだと思う。市ケ尾野球こそ高校野球の原点だ。優れたチームワークこそ、教育の原点だと思うのだが。
孫のお守りで、電車に乗ってO駅近くにある産業科学館の見学に行った。子供が興味を引く催しや展示があると思ったからだ。だが、案に相違して、孫は大して興味を示さなかった。落雷の実験に少し驚いた位だった。見事に空振りだ。でも、行きの電車は面白かった。O駅の改札口は進行方向先にある。そのため先頭車両に乗った。孫と2人で運転士の真後ろから、前の景色を眺めていた。線路がまるで生き物のように動く。左右だけでなく上下にも。自分にとっても先頭車両の景色は初体験だ。この電車は普段も良く使っている。急カーブがあるのは体が振られるから分かるが、上下の動きは分かり難い。殆んど平らで真直ぐな場所を走っているものだと思っていた。ところが、先頭車両で前の景色を確認すると様変わり。平らな所は殆んど無い。真直ぐな所も殆んど無い。電車はまるで障害物競走のように住宅を避けながら縫って走る。更に驚いたのは、坂が多い事。坂を登ったと思ったら下る。平らと思ったら直ぐ坂になる。この繰り返し。これ程近隣が坂だらけだとは思わなかった。普段見慣れない所から眺めると思わぬ発見があるものだと感心した。勿論、孫も先頭車両の前の景色を楽しんでいた。
岸田が安倍支持を表明し、安倍三選の大勢が決した。しかし、自民内の状況が何か変だ。モリカケ問題で窮地に立たされていた安倍に対し、出身派閥の細田派は勿論の事、早々に麻生派と二階派は安倍支持を表明していた。そしてモリカケ問題が下火になった今になって沈黙を貫いていた岸田が出馬を断念し安倍支持に回った。これで大勢が決する。通常であれば、安倍はもろ手を挙げて大歓迎するはず。ところが、安倍は今更遅きに失したと岸田に不快感を表した。面白い世界だと思う。政権が苦しい時に支持を表明していれば、岸田に禅譲の可能性は大いにあった。でも、喉元過ぎてしまえば増幅されたマイナスの効果しかない。今後岸田派は冷遇の時代を迎えることになる。優柔不断で情勢判断が出来ず確固たる主張を持たず統率力の無い岸田が政治の表舞台から去るのは、国にとっては唯一の良い結果と言えそうだ。岸田の有り様を見て、竹下派は石破支持に回った。野田は情報漏洩問題で出馬の可能性は無くなった。何の論戦も無く最大政党の総裁が決まってしまう。しかも、多くの公私混同で国会を1年以上も空転させた人物が三選を果たすことになる。国民感情とはかけ離れた結果となる。政界とは摩訶不思議な世界だと思う。
セブンイレブンの「ちょい生」の試験販売が直前に突然中止された。「ちょい生」とは、セブンイレブン内にキリンのサーバーを設置して、1杯100円で気軽に飲める生ビールを提供しようとするもの。今や「ちょい飲み」は飲食業界の主流だ。牛丼の吉野家はこれで業績を伸ばしているし、後を追う店も多い。大酒を浴びる訳でもなく、細やかな愉しみだから何の問題も無いと思う。ところが、セブンイレブンに限ってはダメという意見が多いという。理由は色々ある。日本国内の最大手コンビニが飲酒を勧めているように映るから。未成年の飲酒や、飲酒運転に繋がるから。酔っぱらいが増えるから。東京五輪が間近でパブリックスペースでの飲酒は禁止というムードを作りたいから、等々。でも、セブンイレブンでは以前から酒もビールも売っているし、購入時は未成年ではないことを確認している。「ちょい生」は缶ビールの延長線上にあるのだから、何の問題も無いと思う。それでも更に反対する人は、缶ビールを売っているのと、「ちょい生」では訳が違うと言う。缶ビールは受け身的販売だが、「ちょい生」は積極的販売で、飲酒を煽っていると指摘する。この意見が大勢を占めているようだ。だが、自分はそうは思わない。自分はセブンでちょい飲みしようとなど思わない。誘惑など何処にでも転がっている。積極的販売を否とするなら、まずはビール会社のCM廃止に的を絞るべきだ。セブンへの非難は言いがかりとも映る。ビール好きな自分はそう思う。
水道民営化法案があまり報道されないまま衆院で可決された。働き方改革関連法案が紛糾し長引いたため審議入りは未定だったが、6月の大阪北部地震で大規模な水道被害があり、老朽化した水道がクローズアップされたため一気に審議入りした。与党は、老朽化した水道管更新が遅れているのは水道事業者の赤字にあり、民間企業参入により解決するとしている。水道の民営化には賛否両論がある。与党は水道事業の黒字化のためと言い、野党は国民の生命線である「水」は公営で守るべきだと言い、更に民営化後の水道料金の大幅値上げを心配している。しかし、今の段階で民営化により事業が黒字化し、料金が値上がりするかは分からない。まさに「水」だけに水掛け論だ。問題は、国が国民の生命線である「空気と水」を確実に厳守する意思があるかどうかだと思う。北海道の水源域は中国資本に買い占められているという。その動きが本州まで広がれば、水が水道管を通る前に吸い上げられてしまうことになる。本来、水源の確保から水道設備、そして下水道と終末処理までを一貫して国が管理して、その一部を民間に委託すべきものだと思う。縦割り行政が国民の不安を煽っている。行政の仕組みを組み替える時期に来ていると思う。
エジプトで、フォロワーが5000を超えるツイッターやフェイスブックなどの個人アカウントを「メディア」と見做す法案が可決された。エジプトではメディアに対する規制が厳しく、記者が長期間拘束されるのが日常茶飯事とのこと。今後は個人でも政府がフェイクニュースを流したと判断すれば刑事罰を受けることになる。でも何がフェイクニュースなのか定義は曖昧だ。要は政権批判をすれば、それが対象になるということだろう。相変わらず政情が不安定ということだ。自分にとって、エジプトは事の外思い入れがある。このブログを始めたのが2011年2月13日。初めて書いたブログがアラブの春でムバラク大統領が辞任に追い込まれたニュース。エジプトは今後どうなるのだろうかという思いと、ブログを始めてみたものの今後書き続けることが出来るだろうかという不安が重なった。エジプトでは、その後ムルシー政権が誕生したがクーデターにより軍事政権になった。2014年の大統領選でシーシーが当選し民政へと復帰した。シーシー政権は、ISテロとも戦いながら新スエズ運河や広大な新首都の建設を強引に押し進めている。まさに波瀾万丈の変化を続けている。一方我がブログは7年以上も毎日書き続けている。中断も無ければ飛躍も無い。まさに平々凡々と。
米MITの研究グループが地中深くに1000兆トンを超えるダイヤモンドが存在すると発表した。ダイヤモンドの産出量は年間20~30トンなので貴重で高価だが、1000兆トンともなるとありふれた鉱物に成り下がってしまう。ダイヤモンドは、天然では最も硬い物質で工業的にも有用だし、何と言っても屈折率が2.42と高いため内部で全反射が起こりキラキラ光るので宝石の王様的存在だ。ダイヤモンドは4月の誕生石。12月生まれの自分の誕生石はトルコ石なので、子供の頃に、親に何で4月に産んでくれなかったのと文句を言ったことを思い出す。男にとってもダイヤモンドは別格の存在だった。大陸の下にはマントルに食い込むようにクラトンという地殻が根を張っている。研究グループは、地殻を伝わる地震波の速度を研究していたところ、クラトン付近で地震波の伝わる速度が速くなることを発見した。なぜ地震波が速くなるのか、地震波の速度からクラトンの根の成分を解析したところ、根の部分はダイヤモンド・マントル由来のかんらん岩・エクロジャイトで構成されていることが明らかになったとのこと。ダイヤモンドの体積比はクラトンの根の最大2%で、その総量はおよそ1000兆トンと産出された。ただ問題はクラトンの根の深さだ。深さはおよそ100~200kmあり、現代技術では採掘は不可能とのこと。地中深くではあるが、我々地球人はダイヤモンドの上で生活をしていると思うと、何か明るい未来が拓けてくるような気がしてくる。
小学校の校外学習のあと児童が熱中症で亡くなるという不幸な事故が起きた。学校側の管理体制が適切だったのか物議を醸している。子どもたちを熱中症から守るために、学校の現場ではどんな手立てがあるのだろうか。カミサンとの会話で「教室のエアコン」が話題になった。でも話が噛み合わない。自分は「殆んどの小中学校にはエアコンは設置されていない」と思っている。一方カミサンは「殆んど設置済み」と思っている。前提が違うから話が合わないのは当たり前だった。そこで調べてみた。文科省の調査によると、公立小中学校のエアコン設置率は、20年前は4%だったが、現在はほぼ50%とのこと。でも自治体による格差がある。東京都はほぼ100%だが、千葉県や茨城県は50%、高知県は20%で愛媛県は何と6%しかない。エアコン設置には自治体の懐具合が物を言う。でも予算は校舎の老朽化による補強・耐震工事や建て替え工事が優先されるのでエアコンの優先順位は低い。しかも、教室が広いので大きなエアコンが必要だし、この教室だけとはいかないから全教室への設置になる。それだけで数億~数十億円にもなってしまう。学校のエアコン設置率は自治体の予算充実度と比例しているとも言える。地方出身の都民は故郷のエアコン設置率を参考にふるさと納税に切り替えることが、実効性のある故郷愛に繋がるはずだ。
まだ7月だというのに猛暑が続いている。熱中症で救急搬送された人が全国で2600人にも上り、死亡者数も2桁になった。テレビでは、兎に角クーラーに頼れと報道している。福島原発事故後の電力不足時はクーラーを使わないようにと言っていたのに、様変わりだ。そう言えば電力不足が叫ばれない。奇しくも原発不要が証明されたようだ。自分は携帯にYahooの災害危険情報のアラートを設定している。暑さ指数が危険域なので「運動は原則禁止」とのメールが毎日入る。勿論無理はしないようにしているが、高校球児たちは平気だろうかと心配してしまう。今日の昼は都合で外食することになった。猛暑の中、なるべく近い所で昼食を摂ることにした。照りつける歩道を歩いていると、日傘を差している人を多く見かけた。中には梅雨前から黒い日傘を差す女性がいるのだから、夏の日傘は当たり前だと思っていた。ところが、自分を追い越して行った人の様子が何か変だ。よく見ると若い男性なのだ。世の中変わったものだ。いや、猛暑が世の中を狂わせているのかもしれない。
参院6増法案が、国会終盤に突如提案され、降って湧いたようにあっと言う間に成立した。表向きは「1票の格差是正」だが、内実は「合区落選者の救済」だ。大きな問題が2つある。1つは、定数増により格差を縮めること。人口減の時代に、議員の定数を増やすなど時代の流れに逆行している。格差是正は、定数を減らしながら図るのが常識だ。採決で法案に反対し棄権した船田は立派だが、賛成票を投じた進次郎には呆れてしまう。問題のもう1つは、比例代表に特定枠を設けたこと。特定枠とは、あらかじめ政党が決めた順位に従って当選者が決まる枠のこと。使用の有無も使い方も各党の自由になっている。自民が、合区された鳥取と島根、徳島と高知の4県のうち、選挙区に候補者を擁立できない県からも、確実に議員が生まれるよう編み出した合区破り戦法だ。例えば、鳥取と徳島の選挙区に候補者を立てれば、島根と高知は比例代表の特別枠で当選させようという魂胆。これでは、県民の意思とは関係なく政党の意向で当選者が決まる。言い換えれば、選挙権という国民の主権を奪うものとも言える。これ程酷い悪法ではあるが、良い点もある。全く機能しない参院のあるべき姿を再考させてくれる。参院不要論が高まり、一院制が現実のものに近づくかもしれない。
昨日の今日、こんなに早く前言を取り消すとは思わなかった。ヘルシンキでのトランプ発言のことだ。昨日このブログ「トランプの黒幕は」で、トランプはロシアゲート疑惑を否定したが、近々発言を修正するに違いないと推測した。ところが、一夜明けた今日になって、修正どころか訂正した。大統領選へロシアの介入があったと認めた。「やらない」と言わなければならないところを「やる」と言ってしまったと言っているが、言い訳が言い訳になっていない。まさか、notの使い方も分からない米大統領などいるはずがない。報道によると、共和党や保守系メディアから猛烈に批判されたからとのことだが、そうではなく、黒幕からコッピドく怒られたからに違いない。マリオネット・トランプの化けの皮も剥げかかってきたのだから、もうそろそろ真打の黒幕登場といくべき時期だ。元々トランプは1年も持てば御の字と目論んでいたはず。今までのトランプの言動で、黒幕の意図も朧げながら見えるようになってきた。世界の動きは「見える化」を図るべき。いざ真打登場へ。
トランプとプーチンの米ロ会議がヘルシンキで開催された。トランプの目的は何だろうかと興味が湧いた。トランプは記者会見でロシアが米大統領選に不当介入したロシアゲート疑惑について、何と「米司法省と調査機関よりもプーチンを信じる」と発言した。勿論プーチンもトランプと口裏を合わせ「ロシアは介入していない」とコメントした。何の事は無い。トランプは自国の調査で尻に火が点いたので、プーチンに擦り寄り揉み消しに走っただけなのだ。この会見でトランプのロシアゲート疑惑は一層間違いないものになってきた。さて、このトランプの言動に対し米国民は如何に反応するのだろうか。無反応であれば米国民の資格は無い。支持母体である共和党も猛烈に非難するに違いない。いずれトランプは発言の修正に追い込まれるはずだ。それにしても、何故このような軽薄で品性が無く横暴な人物が米大統領になることが出来たのだろう。単なる操り人形だと考えると分かり易い。世の中のスキームを変えるには、優等生タイプよりも破天荒なタイプが適している。良い事もするが、悪い事もする。そう考えると、トランプの陰に隠れた黒幕の存在が浮かんでくる。恐らくトランプの顧問をしているキッシンジャー辺りだろう。とすると、この米ロ会議の裏では、かなり重要な案件が話し合われ合意されたに違いない。一部の報道によると、中東の覇権をロシアに引き渡し、米国は中東から撤退する約束が取り交わされたという。歴史は大きく動き始めているようだ。
サッカー・ロシアW杯はフランスの勝利で幕を閉じた。世界中が熱狂し1か月も続いたのだから、サッカー熱とは改めて凄いものだと思った。日本の最高潮は、ベルギー戦だった。惜しくも敗れたが、応援はクライマックスに達していた。その後熱は冷め、例の張本が「まだW杯やっているの」と嘯いた。日本人は熱し易く冷め易いのだからしょうがない。でも、サムライブルーは次へのステップへのカギを確実に手に入れたような気がする。期待したい。この試合で大活躍をしてステップアップが期待される柴崎選手が結婚を決め発表した。おめでとうと祝福されるべきだと思う。そして、W杯とは関係ないが、次節に神戸にはイエニスタ、鳥栖にはトーレスが加入する。自分はこう思う。イエニスタもトーレスも、お金だけで日本に来たのではないと。お金目当てなら中国に行っているはず。とすると、もっと大切なものを求めてか、と思うのが当たり前。イエニスタやトーレスから見て、日本や日本のサッカーは如何に映るのだろうか。西野に続く次期サムライブルー監督は、イエニスタとトーレスの心を理解し、次に繋げて欲しいと思う。イエニスタとトーレスの心を揺さぶった「何か」が、サムライブルーの成長を更に促すような気がする。
ウィンブルドン大会男子シングルスはジョコビッチの優勝で幕を閉じた。準決勝の対ナダル戦は、共に死力を尽くした見応えのある内容だった。一時低迷していたジョコビッチが復活した。でも残念なのは決勝の内容だ。対戦相手はフェデラーを破って勝ち上がってきたアンダーソン。アンダーソンは準決勝の対イズナー戦で死闘を演じた。7-6(8-6)、6-7(5-7)、6-7(9-11)、6-4、26-24のフルセットの末決勝進出を果たした。第1,2,3セットはタイブレークとなる大接戦。第5セットは何とゲームカウント26-24。ウィンブルドンの最終セットはタイブレークが採用されず、2ゲーム差がつくまで試合が行われるから延々と続いた。結局この試合は6時間36分もかかった。疲労困憊のアンダーソンは翌朝身体が痛くて目を覚ましたとのこと。そしてジョコビッチとの決勝戦に臨んだ。試合は終始ジョコビッチが圧倒し3-0で勝った。でもウィンブルドンの男子S決勝としては質の劣る内容だった。全米オープンでは既に、最終セットにもタイブレークが導入されている。ウィンブルドンの最終セットにタイブレークを導入する可否は、伝統を守るのか質を高めるのかが分かれ目になる。自分は質の高さを求めてほしいものだと思うのだが。
バラエティ番組は本質的に面白くないと思っているが「プレバト」は心底面白いと思う。毎週観るのを楽しみにしている。お題が出る。それに回答者が独自の俳句で答える。自分も回答者と同じ立場に立って俳句を考える。だが当然大したことは浮かばない。でも回答者が答えると、それを聞いて良し悪しは判断出来る。そのギャップが面白いところでもある。中でも圧巻は夏井先生のコメント。その柔軟さは、的を射ているというよりは、当を得てるという感覚に近い。その道に達すると、こういう風になるのだろうと感じるところもある。今、名人10段位を梅沢富美男と東国原英夫と藤本敏史が同じ9段で競っている。気の利いた俳句を捻り出すのは大変なことだろうとは察している。よくもまあ、捻り出す才能があるものだと感心している。ところが、残念な事実が判明した。行く行くはあり得るなとは感じていた。真っ先に9段に昇段した東国原に盗作疑惑が浮上した。その対象は6月7日に放送された「梅雨明や 指名手配の 顔に×」。しかし昨年6月に宮崎日日新聞の文芸欄には「梅雨寒や 指名手配の 顔に×」が掲載されていた。いま元宮崎県知事の東国原は盗作を否定している。でも自分は日々文章を書く身であるから、文章の重さは重々分かる。東国原の俳句は盗作だと断定出来る。それだけの人間なのだろうと思う。別に個人的に責める積りはない。だが、俳句の隆盛に陰りを及ぼさないかだけが気掛かりではある。
NHKが同じ番組をテレビとインターネットで同時配信することを、総務省は有識者検討会が容認する事になったと発表した。テレビが無くてもパソコンやスマホがあればNHKが受信料を徴収することを認めたということだ。しかし、この結論に到るには2つの大きな問題がある。1つは、公共放送の定義が定められていない事。これまでNHKは経営の規模を歯止めなく拡大してきた。受信料という豊かな財源をベースに職員を過剰に厚遇してきた。NHKは、何に付けても「公共放送だから」と理屈を捏ねる。まるで水戸黄門に出て来る「この紋所が目に入らぬか」との台詞が伴う葵の御紋の印籠と同じ。だが、NHKの言う「公共放送」の中身は漠然としていて、いつも「公共放送」という言葉だけが独り歩きして我を通してしまう。有識者らは検討会を開く前に「公共放送の定義付け」を行うべきだ。定義が決まれば、自ずからNHKがやるべき事、してはならない事が明白になる。もう1つは、各省の有識者会議のあり方。有識者とは言いながら実態は各省の「アリバイ作り機関」にほかならない。総務省が起案したものを有識者が容認するだけ。総務省は、元々反対する者など招集しないから原案通り認められる。そして総務省は、第三者が認めたとお墨付きを得るシステムになっている。最低限、有識者は公募し、議論の内容は直ぐに全て公開するシステムに変更すべきだと思う。
スターバックスがプラスチック製の使い捨てストローの使用を全廃すると発表したように、世界レベルで微細なプラスチックごみによる環境汚染への懸念が高まっている。特にプラスチック廃棄物が海洋に流出し、海洋生態系を脅かすことが問題視されている。現在も、世界全体で1年間に800万トンものプラスチック廃棄物が海洋に流れ込んでいるとみられているというから驚きだ。独の研究プロジェクトによると、その9割がわずか10の河川から流れ込んでいるという。中国の長江、黄河、海河、珠江、ロシアとの国境のアムール川、東南アジアのメコン川、インドのインダス川とガンジス川、アフリカのナイル川とニジェール川とのこと。研究リーダーは「これらの河川から排出量を半減させるだけでも、海洋汚染の軽減に大きな効果をもたらす。そのための具体的実行と啓発活動が不可欠」と指摘している。シアトル市では飲食店に対してプラスチック製のストローや容器などの消費者への提供を禁じる条例を定めた。欧州委員会ではEU加盟国に対して、プラスチック製レジ袋の消費量を2019年までに2010年比で8割削減するよう求めている。ケニヤやルワンダでは、すでに、レジ袋を禁じる法律が施行されている。インドでも法を定め国をあげて取り組み始めた。残念ながら、日本ではレジ袋を規制する法律すらも存在しない。民間のスーパーが自主的にレジ袋に課金したり、エコバック利用者にはレジ袋代を減額したりする削減努力に頼っているだけだ。海洋王国の日本が、海洋汚染防止の先進国になるのは果たしていつなのだろうか。
西日本豪雨で多数の犠牲者と大規模な浸水被害が発生した。自然災害発生時には政府の緊急対応が必須。首相を筆頭に、防災担当相、国交相、防衛相らは災害対策を第一に行動するのが常識中の常識だ。ところが、西日本豪雨で被害が出ている最中に、自民党は「赤坂自民亭」なる宴会で盛り上がっていた。中には陣頭指揮すべき首相と救助の主体となるべき防衛相もいたのだから、如何にも危機意識の低さが分かる。更に、被害が拡大しているのに国交相は災害対策を放って、カジノ法案審議の参院内閣委員会出席を優先していた。野党は非常事態として審議延期を求めたが、自民の委員長が職権で開催を決めた。委員長の独断で決められるはずがない。政権トップのご意向と受け取るべきだろう。総じて俯瞰すると、政府・自民は自然災害発生など眼中に無いということだ。国民の命より宴会やカジノが優先なのだ。災害の最中に赤坂自民亭を開けば、通常であれば野党が噛みつく。だが、一向に非難の声は聞こえてこない。それもその筈、その日は枝野も元民主党の大物を集めて宴会中だったから。でも、元民主党の宴会は許されるべき。何故なら、非常事態時には何の役にも立たないことが実証されれているからだ。静かに邪魔しない範囲で飲んでいれば良いと思う。
英国のジョンソン外相とデービスEU離脱担当相が相次ぎ辞任し、メイ政権が危機的窮地に立たされている。メイ首相が従来路線のEU強行離脱から柔軟路線にシフトする閣内合意を得たと発表したからだ。それはウソだとジョンソンとデービスが空かさず行動に出た。これまでの経緯を振り返ると見えてくるものがある。2年前、英国はEU離脱か残留かで揉めていた。時の首相で残留派であったキャメロンが、残留派が勝つと見越して、いきなり国民投票に打って出た。ところが案に相違して負けてしまった。その結果キャメロンが辞任し、その後を継いだのがメイ。本来であれば誰しも離脱派を主導したジョンソンが首相になると思っていたはず。でも、残留に投票したメイが離脱のための首相に就いた。この辺りから英国の混迷が始まったのだと思う。2年間でEUとの契約条項を決めなくてはならない。形式的な期限は来年の3月だが、実質的には今年の10月まで。もうあと3か月しか残されていない。この行方はどうなるのだろうか。メイは自分の考えを表に出さず、政治家同士で馴れ合うことを良しとしないため「氷の女王 the Ice Queen」と呼ばれている。メイの過去を振り返ると、国民投票で残留を支持、首相になって離脱派に寝返り、しかも強行離脱を推進、そして今度は離脱派の柔軟路線に転身。要は、誰が見ても信念が無く風見鶏というか浮草なのだ。信念を曲げない「鉄の女サッチャー」とは全く違う。2年前から結果は分かっていた。氷の風は冷た過ぎてリーダーとしての素質に欠ける。強行離脱派のジョンソンは、EUとの合意がない「無秩序離脱」を手に入れることになりそうだ。ジョンソンは果たしてこの結果を見越していたのだろうか。でも混沌の極致。
世界で最も「安全で平和な国」と「女性にとって危険な国」の今年のランキングが発表された。「世界で最も安全で平和な国」は世界的シンクタンクの経済平和研究所が調査した。163の国と地域について、「安全面」(犯罪率、暴力犯罪の数、政治テロなど)、「内戦・戦争」(内戦・戦争の有無、隣国関係など)、「軍事化の度合い」(軍事支出、核兵器などの武力、軍従事者の割合など)の3つの面から平和の状態を測定。その結果、アイスランドが11年連続1位で、上位のほとんどは欧米諸国だった。ベスト10入りは、アジアではシンガポールの8位と日本の9位。「日本は世界一安全な国」という神話は、日本の誰かがでっち上げた作り話であることが分かった。一方「女性にとって世界で最も危険な国」の10カ国がトムソン・ロイター財団によって発表された。調査対象は、国連加盟国193カ国。「医療」、「経済面での差別」、「文化や伝統」、「性的暴力」、「非性的暴力」、「人身売買」の6つの要素について最も危険だと思う5カ国を、専門家約550人に挙げてもらった集約結果だ。女性にとって世界で最も危険な国はインド。10カ国のうち殆んどはアフリカや中東、西アジアに集中したが、欧米で唯一、先進国の米国が10位に入った。米国は「性的暴力」で3位、「非性的暴力」で6位だから、世界のバイオレンス後進国と言えそうだ。そう言えば、政治の世界でも米国のバイオレンスは飛び抜けている。
「ふるさと納税」の返礼品競争に歯止めがきかないとして、総務省が指導に応じない自治体の実名公表に踏み切った。昨年、総務省は、返礼品の額を寄付額の3割以下とするなどの目安を示し、それを守るよう自治体に呼びかけた。返礼割合が3割以上で受入額が10億円以上の12市区町村をやり玉に挙げた。断トツは135億円の泉佐野市、2位は72億円の佐賀県みやき町という具合。だが、自分は高額な返礼品競争をするのもおかしいが、総務省が3割以下などと規制するのも変だと思う。元来「ふるさと納税」とは地方自治体への寄付を通じて地域創生に参加できる制度のこと。自分が産まれた故郷を応援したい人もいるし、返礼品目当ての人もいる。あくまで個人の意向で行われるものだから、受け入れ総額がいくらになろうと構わないはずのもの。それなのに総務省が勝手に10億円以上は怪しからんと言うのは筋が違う。また返礼品の額を寄付額の3割以下と規定することも間違っている。10割近くになってしまえば、総額が増えても何をやっているか分からない。反対に1割になれば激減してしまうかもしれない。ましてや、個人の意向で行われるものだから、総額は毎年変動する。実態を見ながら各自治体の事情で返礼割合を決めるのが最適だ。この種の問題は、放っておけば、必ず何処かに収れんする。お上がしゃしゃり出る問題ではないことは明らかだ。
6月13日から格闘してきたパソコン不調の復調は、24日の「災い転じて福となす 」に書いた通りだ。だが、その後NortonのWindows 10エラー修復ツールで解決した訳ではないことが分かった。犯人はXP以来10年以上も使っていた「ニフティ安全セキュリティ24」だったことを突き止めた。このセキュリティ24はWindows7までは、頼りになった。でも、Windows10ではどういう訳かレスポンスに支障をきたす。Windows10ではWindows Defenderが市販ソフトと同等の性能があるということを知ったので「ニフティ安全セキュリティ24」を外した。その結果驚くほどパソコン操作が軽くなった。でも、やっと軽くなったと思ったのも束の間。予期せずWindowsの更新が始まった。1607から1803へのバージョンアップだ。Windowsの更新は時間もかかるし作動も重い。困ったものだと思った。結局更新には数時間もかかった。重い気持ちで開けてみた。ところが、意外に軽い。いや今までになく凄く軽い。サクサク動く。これでやっとパソコン地獄から解放されてような気がする。パソコン悪夢は二度と舞い戻るなと切に願っている。
文科省の私立大学支援事業をめぐる汚職事件で、佐野科学技術・学術政策局長が逮捕された。次期事務次官の呼び声の高い者が、金銭の賄賂ではなく、我が子の不正合格を見返りにした。従来の賄賂とは質が変わっているが、だからこそ、かなり質は劣ると思う。東京医科大の偏差値は京大理学部よりも高く、私大医学部ではトップクラスの名門校だ。佐野局長とバカ息子の欲望と、東京医大の願望が合致して化学反応を起こし新物質を創ったようだ。東京医大は、文科省の「私立大学研究ブランディング事業」に選ばれることを画策した。東京医大側が佐野局長に接触し、事業許可を得るため提案書の模範答案を入手。一方、東京医大側は見返りとして、臼井理事長と鈴木学長がバカ息子の水増し不正合格に手を貸した。ここまでは成功したようだ。両者共、目出度し、目出度しと安堵したに違いない。しかし、不正が発覚してしまった。報道には無いが、恐らく内部告発によるものだと思う。エラい人が周りの人の意見も聴かずに突っ走れば、周りの人は直ぐ異常に気付くものだ。以降は、全て自分の憶測だが、自分はこう思う。東京医科大のような私立系であれば、自然に自浄作用が働き出すものだ。でも、公立系となると、その作用は働き難くなるもの。従って、この事件のタレこみは東京医科大内の人物に違いない。結果として東京医科大の理事長と学長が辞任したが、内部告発は立派な行為であったと思う。残念なのは官僚だ。高級官僚の嘗て日本を創るという志は何処に行ってしまったのだろうか。求める方が虚しくみえてくる。
「ランチ難民を的に自販機に弁当注文機能搭載」との記事が目に付いた。時代は変わったものだと思う。20年前頃自分は有楽町の本社勤めだった。昼食時に行列の出来る飲食店など殆んど無かった。混んでいれば、隣の店に行けば済んだ時代だ。だが、今やオフィイスも高層ビル化されている。オフィイス街では昼食を摂るのが困難になっているという。まず、下に降りるにもエレベーターが満員で通過してしまうし、食事後上るのも又一苦労する。これだけで昼休み時間の半分は費やされてしまう。更に殆んどの飲食店は行列だから、食べる時間すら無くなってしまう。これがランチ難民を生み出す要因だ。サントリー食品とぐるなびが、弁当も注文出来る自販機を開発したと発表した。飲料を買う方法と同じでお金を投入して専用ボタンを押すと、近くの飲食店が作る弁当を届ける仕組み。サントリーは自販機の利用を促して飲料販売増を狙う。一方、購入者はわざわざ下界に降りなくても昼食に有り付ける。まさにWin-Winの発想だ。時代が変わると共に商売形態も変わるものだと感心した次第。
ベルギーに負けベスト8には届かなかったが、一皮剥けたサムライブルーの活躍は面白かった。ゲームはさて置き、会場の雰囲気が何か違うと感じた。原因はスポンサーの広告だ。アイススケートであれば日本企業の宣伝一色になるが、ロシアW杯では中国企業の宣伝一色に覆われていた。普段目にしない万達、蒙牛、雅迪などの漢字が並ぶ。はて、中国はロシア大会に出ていないはずだがと怪訝に思った。調査会社によると、W杯期間中の中国企業の広告支出は約920億円で、過半を占めるとのこと。スポンサーだけではない。公式ボール、マスコット、記念硬貨などもメイドインチャイナで、10万人の中国人観光客がロシアに乗り込むという。習近平の夢「中国のW杯出場、中国のW杯開催、中国のW杯優勝」が舵を取らせたようだ。中国はサッカーに熱を入れ始めたが、なかなか実力は向上しない。その要因は色々ありそうだ。現役で活躍しても引退すれば身分は保障されない。個人種目に較べて人数の多いサッカーはコストパフォーマンスが低いので地方政府が本腰を入れない。中国人選手の給与は日本の5~10倍と高いため、レベルアップに不可欠な海外挑戦をしない等々。結局中国は金持ち過ぎるため、スポンサーにはなれるが、選手の実力は上がらずW杯には出られないというパラドックスを抱えているようだ。
政府が新たなエネルギー基本計画を閣議決定した。骨子は、プルトニウムを削減し、再生可能エネルギーの主力電源化を目指し、石炭火力を止め、高性能な蓄電池を開発するというもの。総花的で何を重点的に取り組んでいくのかが曖昧だ。プルトニウムの削減は、米国が核不拡散の観点から求めているので仕方なく取り上げたのだろう。でも、プルトニウム利用の本命だった高速増殖炉の廃炉が決まっており、再処理工場の稼働の見通しも立たないのだから、プルトニウム削減は絵に描いた餅といえる。再生可能エネルギーは2030年に22~24%とする従来の目標を維持し、更に2050年には主力電源化するとしているが、目標を先延ばししただけのように映る。国際社会から脱炭素化を求められているが、石炭火力のフェードアウトでお茶を濁そうとしている。高性能な蓄電池開発は、再生可能エネルギー主力電源化のアリバイ作りのような付け足しにも見える。総花的な基本計画の裏には、原発再稼働をゴリゴリ進めようという魂胆が透けて見える。いつになったら、福島原発事故の被害の大きさを認識し、悔い改めるのだろうかと思わさせるエネルギー基本計画だと思う。
今日からウィンブルドンが始まった。例年6月最終月曜日から2週の日程で開催されるが、今日は7月2日の月曜日。でも、それを問題にしている訳ではない。ウィンブルドンとは ロンドン南西部の地域。テニスはウィンブルドンにあるオールイングランド・ローンテニス・アンド・クローケー・クラブが舞台。元々はクローケーの試合場だったが、140年前ほどに国際テニス会場にもなった。言わずもがな、テニスの四大国際大会の一つだ。と言うよりも世界最高の権威のある国際大会だ。コートは全面芝で19面あるが、センターコートは年間にウィンブルドン大会の2週間しか使われない。そして、この貴重なセンターコートに初めて立てるのは前年度優勝者と対戦相手だけ。今日前年勝者のフェデラーの第一試合が行われた。自分もそうだが、世界中の誰しもが選手の入場時点から固唾を飲み見守っている。そして、画面にフェデラーが現れた。だが、何か違う。少し変だ。逆さま「へ」の字が無い。フェデラーにナイキの逆さま「へ」の字が付いていない。代わりに赤い四角のマークが二つ。何とニシコリと同じユニクロのマーク。我が目を疑った。フェデラーのスポンサーはユニクロになったのだ。年間30億円、10年契約で総額300億円だという。自分の着る服は安いからユニクロが多い。でも、果たしてそんな大金を払う価値があるのだろうか。夢か現か分からぬままに試合は始まった。
日本酒好きには天国のような飲み屋が出現した。たった3千円で、東京で出回っていない日本酒100種以上飲み較べし放題、時間無制限、酒の肴の持ち込みも自由。日本酒以外に梅酒やビールも飲み放題。好きなお酒を自由に冷蔵庫から取り出して、好きな量だけ注ぐセルフスタイル。しかも利き酒のプロが好みに合ったお酒を提案してくれる。こんな天国が我が街にも開店した。美味い話には裏があるもの。怪しいと思った。ところが、極めて真面なのだ。店名はクランドサケマーケット。お酒を買って欲しい酒蔵と、自分の好みのお酒を探している顧客を結びつけている。酒蔵は全国に約1,600ヵ所もあるが、宣伝に力を入れることが難しい小さな事業所が多く、呑兵衛への認知度は低い。だから、美味いお酒を造っていても、なかなか販売量が伸びない悩みがある。こういう酒蔵がクランドサケマーケットを通して認知度を高めようとしている。勿論酒蔵はクランドサケマーケットに破格の価格か無償でお酒を提供しているから、呑兵衛の財布には優しいものになる。呑兵衛にとっては、沢山の種類のお酒と出会うことが出来るし、好みに合ったお酒と巡り合うことも出来るメリットもある。時間制限60分なら千円だから、女性も下戸も楽しめる。Win-Winの精神だ。世の中には頭の良い企業家がいるものだと感心した。