31日 8月 2023
原発汚染処理水の海洋放出に反応して、中国が日本産海産物の全面輸入禁止を打ち出し、投石やいやがらせ電話も頻発している。この状況について小池共産党書記局長が「汚染水を海洋放出し今の事態を招いた。直ちに放出を中止すべき。解決する責任は日本政府にある」と断言した。ネットでは「小池発言は火に油を注いでいる。小池はどこの国の議員か。汚染水と言っているのは中国だけだ」と批判的だ。自分も小池発言は中国側の立場に立った者の発言だと思う。日本共産党は常々中国共産党とは違うと言ってきたが、違わないことが分かってしまった。維新が「共産党は要らない党」と言っていたが、その通りだと確信した。日本共産党は政府に文句を言うだけで、日本の役には立っていない。偶には日本のために、党員全員で中国を訪問し、習近平を説得したらどうだろうか。国会の寄生虫的存在でも、行動を起せば党と見做されるようになると思うのだが。
30日 8月 2023
世の中にフェークニュースが氾濫している。真贋は見抜きにくい。そこで便利なのが日本ファクトチェックセンターJFCのHPだ。JFCは、ヤフーやネット関連企業などで作る一般社団法人セーファーインターネット協会が2022年10月に設立したインターネット上の誤情報・偽情報の対策を行なう非営利の機関だ。SNSなどで配信される真偽不明な情報による社会の混乱を防ぐ試みで、有識者やファクトチェッカーなどがファクトチェックを行い、実施結果や検証過程などをWebサイトに公開している。例えば、こうだ。鳩山元首相の発言「汚染水には放射性物質に加え、金属腐食による多量の不純物が含まれ、海洋生態系への悪影響が極めて深刻」は誤り。放射性物質以外の化学物質等についても福島県条例に基づく測定が実施され「異常がない」という結果が公開されている事実を調べている。ひろゆき氏が韓国の人気DJ「DJ SODA」について「性被害者の22人に1人は挑発的な服装が被害の一因」も誤り。ひろゆき氏の発言の根拠となっている文献を精査し、原文は挑発的、刺激的な行動であり服装ではないことと、逮捕された性加害者のほとんどは被害者の服装を覚えていないとの事実も検証している。今後益々ファクトチェックが必要になる。
29日 8月 2023
総務省の有識者作業部会が、NHKのネット配信業務を放送と並ぶ必須業務に格上げすべきだとの意見を取り纏めた。総務省の「デジタル時代における放送制度の在り方に関する検討会」に報告するという。NHKの地上波総合チャンネルを一週間に5分も見ない人の割合が全体の半数に迫っている。全世代でテレビ離れが進んでいるのだ。一方で、今やスマホ保有者は全国民の9割となり、情報はスマホから得ているのが現状だ。世界の先進国も同じ状況にあり、本来業務をネット配信に移している。NHKがテレビ放送からネット配信に重点を移そうとしているのは理解出来るが、問題は受信料の徴収だ。総務省は、放送の受信料徴収を維持したままで、更にスマホにも受信料徴収を広げようと考えている。でも、放送の受信料徴収を維持したままにするという提案自体が間違っている。誰も見ないテレビに何故国民は受信料を払い続けなければならないのか。受信料制度を廃止しネットに移るべきだ。そして、スマホにNHKアプリを入れた者から受信料を徴収すれば良い。思いがけず、WOWOWのようなスクランブル放送が実現することになる。こうなれば目出度し、目出度し。
28日 8月 2023
ガソリン価格が統計開始以来の高値を更新しそうな状況だ。2008年の最高値185.1円に対し183.7円と迫っている。価格上昇の要因は、円安、原油高、補助金引き下げだ。日経によると、中でも円安が上昇分の8割を占めているという。政府は慌てて、9月で終了する予定だった補助金制度を年末まで延長しようとしている。欧米はガソリンの高騰局面から既に脱している。日本だけが突出しているのだ。金融政策の違いで日米の金利差が縮まりそうにないから、しばらく円安が続くと見られている。当分日本のガソリン価格は下がりそうもない。果たして補助金制度は妥当な制度なのだろうか。政府は石油元売りに補助金を出し末端価格を抑えようとしている。政府は、石油元売りに支払われる補助金はすべて卸売価格に反映させているので、直接的には収益に影響を与えないと主張しているが、間違っている。もし、大手3社も採算ギリギリであれば、補助金制度もあながち間違っているとは言えない。でも、石油元売り大手3社(ENEOS、出光、コスモ)は最高益を出しているのだ。つまり、大手3社は中抜きをしているということだ。やはり政府はトリガー条項の凍結解除に踏み切るべきだ。そうすれば中抜きなど発生しないし、全国民から集めた税金をガソリン使用者だけに優遇するという不公平感も無くなる。でも、財務省の言いなりな岸田には、刃向かう度量は無さそうだ。残念。
27日 8月 2023
パソコンを操作する時、画面から発する目に悪いブルーライトを防御すべきとゆうのが常識だった。そのためフィルターやブルーライトカットメガネが良く売れていた。でも、最近はブルーライトのブの字も聞かなくなった。どうやら科学的根拠が無いようだ。メルボルン大学の研究者の発表によると「ブルーライトフィルターレンズでカット出来るのは、画面などから放出されるブルーライトの10~25%のみで殆ど効果が無い。カット量をより増やそうとするとレンズの琥珀色が強くなりすぎ、色の見え方に相当大きな影響が出てしまう」と指摘している。ブルーライトカットメガネで一躍大手の仲間入りをしたのがJINSだ。発売1年で100万本も売ったのだ。ところが、この研究結果にJINS株が急落する気配は無い。それもそのはず。もっと前にブルーライトカットメガネは烙印を捺されていたのだ。2021年度に合計約9,000本のブルーライトカットメガネを3年間公立小中学生へ寄贈する計画があった。しかし、日本眼科学会などから「太陽光がカットされることで、子どもにとってはむしろ近視が進行する懸念がある。アメリカの眼科アカデミーによると、ブルーライトカットメガネに眼精疲労を防ぐ効果は認められず、そもそもブルーライトが目に悪いという科学的根拠は無いとされている」と意見書が出された。これを受けてJINSは、メガネ寄贈計画を中止したという。曖昧な科学的根拠が独り歩きすることは良くあることだ。科学的根拠を一度疑う必要がある。
26日 8月 2023
GDPに見直しの動きがある。5月のG7財務相・中央銀行総裁会議でノーベル経済学賞受賞者ジョセフ・スティグリッツ米コロンビア大教授が講演した。GDPは各国の経済規模を測る共通の尺度として使われており、その増減は経済が成長したかどうかの目安となっている。スティグリッツ教授は、GDPに反映されない経済活動が大きくなっており、GDPが時代の変化に対応できなくなっていると指摘している。GDPとは、一つの国で一定の期間内に生み出された製品・サービスの付加価値の総額だ。国民経済計算SNAと呼ばれる国際基準に沿って算出される。だが、お金に換算するのが難しいものや、お金に換算する手法が定まっていないものを反映するのが難しいという欠点がある。例えば、デジタル分野だ。プラットフォーマーは無料でSNSを提供し、引き換えに収集した利用者のデータで利益を得ている。SNSの利用者が利用者を呼び込みプラットフォーマーの収益を押し上げているが、無料サービスの価値はGDPに反映されていない。この無料サービスだけでも、日本のGDPを1~3%押し上げると試算されている。このほか、家事や気候変動に関する活動、社会の持続可能性など、近年、注目が集まる経済活動もGDPに反映されていない。GDPは20世紀で最も偉大な発明の一つと言われていたが、色褪せてきた。ブータンの国民総幸福GNHを参考にして、GDPを豊かさの指標に衣替えしたらどうだろうか。
25日 8月 2023
国の豊かさをダイレクトに計る指標は無い。でも、一人当たりのGDPで、ほぼほぼ豊かさの比較は可能だ。ヨーロッパでは英国の凋落が目立つ。2007年には、英国とドイツは同程度だったが、現在英国はドイツに較べ貧しい国になっている。今や英国はポーランドに抜かれ、スロベニアにも抜かれようとしている。2008年ブラウン首相の時代に急激な景気後退に見舞われたのが始まりだ。その後、キャメロン首相に代わったが景気は回復せず、メイ首相のブレグジットで更に疲弊し、ジョンソン首相時代の新型コロナで経済的なダメージが続き、トラス首相は経済音痴政策で、たった49日で退陣に追い込まれた。要するに、歴代首相の失政で英国は凋落したとみることが出来るのだ。でも、英国の人工知能やバイオ医療、クリエーティブアートでは、英国はまだ世界の最先端かその近くに位置する企業と産業を擁している。経済的なリーダーシップを狙う力は有るのだ。スナク現首相は力不足。英国を再生するには次なる首相の登場を待つしかなさそうだ。
24日 8月 2023
世界ではいま、日本文学が注目されている。特に英国では、翻訳された海外小説の売り上げが急速に伸びていて、その販売数の4分の1を日本の小説が占めるという。そのほぼ半分を購入したのは、35歳以下の読者だったとのこと。2016年以降毎年授与されるようになったブッカー国際賞の影響が大きいという。人気の対象は川端、三島、谷崎などの大御所ではない。新進気鋭の女流作家なのだ。村田沙耶香の「コンビニ人間」、川上未映子の「夏物語」などに人気があるという。若い読者には、静かでドラマチックではなく、ベールに包まれていて、ミステリーのような面もあるのが魅力的に映るようだ。自国の文化以外のものを読むことは、自分の世界観と異なるものに触れることになり、読書とは発見そのもののようだ。正反対のものを読むことによって、世界中の人々と繋がれる感覚が得られることになり、喜びを感じているらしい。そこでピーンときた。英国の若者が外国との繋がりを大切にしようとすることは、繋がりが無いと感じているからだ。そうだ。あのブレグジットだ。英国が欧州から脱退したブレグジットこそが、若者を外国へと駆り立てているのだ。その一例が日本文学人気なのだ。やはり世界は繋がっている方が良い。
23日 8月 2023
24日から福島原発放射能汚染水の処理水の放出が始まる。東電は放出先の放射線量を始めだけ測定すると言っている。処理水放出については、大きな問題が2つある。1つは、放射線量の測定が、一時的でかつデータに透明性が無いこと。これが風評被害を巻き起こす元凶だ。放射線量の測定は、東電任せにせず国が第三者機関を活用して測定し、常時公表すべきものだ。これは国の責任と言える。もう1つは、処理水中の放射性物質が確実に除去されているかが不明なこと。政府やIAEAが科学的根拠としているのはトリチウム濃度だが、その他の放射性物質はALPSで完全に除去されているのが大前提となっている。しかし、世界的環境NGO「FoE Japan」は、2021年時の処理水126万m3のうち67%が放射線量の基準を超えていると公表している。つまり、ALPSは万能ではなく、処理水は汚染水として67%も含まれているということになる。東電は、処理水の放射線量も全て公表すべきだ。東電は信用の置けない会社として認識されている。第三者機関による測定とデータの公表が、風評被害を減らすことに繋がるはずだ。
22日 8月 2023
岸田首相が福島を訪問した。福島原発の処理水を24日以降に放出することを決めたことを受け、最終判断をするための訪問だ。海洋放出設備と多核種除去設備ALPSの視察を行った後、東京電力及び地元関係者と意見交換をした。漁業関係者は、処理水放出の安全性には理解を示したが、風評被害の恐れがあるので放出には反対した。また、この漁業関係者とは別の漁業関係者100人以上が、国と東電に対して放出差し止めを求める集団訴訟を起こすと発表した。岸田は訪問後、関係閣僚会議で放出を24日に開始することを決めた。では、岸田は福島の漁業関係者の反対をどのように理解したのだろうか。海洋放出を巡る最大の焦点は風評被害を如何に抑えるかだった。肝心の事前の風評被害対策は全く無しで、風評被害が出れば金銭で補償するという口約束で放出を決めてしまったのだ。結局、福島訪問は単なるセレモニーで、漁業関係者の話は聴いたというアリバイ作りに過ぎなかったということだろう。国内外を含め、事前の風評被害対策があまりにもなさ過ぎた。岸田は処理水の海洋放出について国が全責任を持つと言っているが、無責任に聞こえる。