31日 12月 2022
今年はどんな年だったのだろうか。経済的には、日本の平均賃金は韓国に抜かれ、労働生産性は米国の約6割となり、日本が後進国に落ちてしまった年だといえる。30年間も経済的成長が無かったのだから、当然と言えば当然のことだ。伊藤元重東大名誉教授が毎日新聞のインタビューで「日本経済は「停滞と安定」から「変化と不確実性」の時代へ変わる」と言っている。この30年間は停滞していたが倒産件数も少なく、安定していたともいえると言う。しかし、円安が進み金融緩和一辺倒の時代も終わりつつある。金利が上がれば、企業の倒産が増えるが、社会全体として見れば新陳代謝が進むという面もあると指摘している。グローバル化の時代は終わった。日本企業は海外投資から国内投資に切り替え、国内の生産性を上げ、GDPの向上を目指すべきだ。これまでは「皆で渡れば怖くない」的な、弱者救済第一の政策だった。これがゾンビ企業を永らえさせた原因だ。来年は「出る杭を伸ばす」政策で、日本の再生を図るべきだと思う。
30日 12月 2022
「アッサリー、シジミッ!」とは、自分が子供の頃聞いたことがある行商人の声だ。今はスーパーで売られているが、昔は行商人が売りに来たものだ。そのくらい、アサリとシジミは身近な存在だ。ところが、現在の現実社会ではどうだ。今年の初め頃、熊本産アサリの産地偽装が問題になった。中国産のアサリを短期間熊本の海に置いて、それを熊本産として出荷していたのだ。しかも、これが偶々ではなく、何百トンという大規模でかつ長期間されていたのだから大問題になった。その結果、スーパーのアサリの表示は、熊本産が中国産になり、そして韓国産となって日本産は無くなってしまった。シジミも同じ道を辿るのかと思ったが、そうではなさそうだ。北朝鮮から不正に輸入したシジミを国産と偽って販売したとして、山口県警と福岡県警が複数の商社や水産会社を家宅捜索した。アサリは、大規模な産地偽装で食品表示法違反と認定されたが、何の処罰も受けず、注意されただけでシャンシャンと終わった。ところが、シジミはアサリに較べ規模は小さいが、不正競争防止法違反に問われた。いわば、アサリは駐車違反だが、シジミは飲酒運転で轢き逃げといったレベルの違いだ。日本は北朝鮮への経済制裁として、2006年からすべての貿易を禁止している。貿易で北朝鮮に利益を与えると、それがミサイル開発や核開発などの資金に使われる恐れがあるからだ。そのシジミ商売に力を貸したのが、安倍一族と麻生と言われている。面白くなってきた。警察は本来の職務を果たすべきだと思う。
29日 12月 2022
陽子線治療装置の小型化が成功し、がん治療が転換点を迎えているという。日本のがん治療では外科手術が主流だが、患者の負担が大きい。欧米では日本に比べて放射線治療の割合が高い。放射線治療のメリットは体にメスを入れずに済むことだ。だが、X線治療では副反応の問題がある。でも、陽子線治療はがんの部分にピンポイントで照射することで、他の臓器にダメージを与えない。この点は優れているが、費用や装置の大きさなどといった課題があった。費用面では、X線が約10億円、陽子線が約50億円、重粒子線は約100億円。X線装置はビル1階に相当する約4メートルの高さだが、従来型の陽子線治療装置ではビル3階に相当する約12メートルも必要だ。導入するには費用もスペースもネックだった。それを解決したのが、放射線医学総合研究所発のビードットメディカルだ。従来型の装置は陽子線加速器を回転させながら、患部に照射する。これが大型となる原因だ。それを加速器を固定して超伝導電磁石で照射方向を制御する全く新しい仕組みの装置を生み出した。現在、陽子線治療が受けられる医療施設は全国で19施設、重粒子線は7施設。年に約100万人が新たにがん患者となるのに、2万人超しか治療出来ないのが現状だ。ビードットメディカルは2030年には陽子線治療装置が100を超えると見込んでいるという。がんは誰でもなる病気だ。早く陽子線治療装置が全国に行き渡ることを願いたい。
28日 12月 2022
岸田政権が戦後の安全保障戦略を大転換することを閣議決定した。防衛費をGDP比で2%に倍増し、相手のミサイル発射拠点をたたく反撃能力を保有することを決めた。反撃能力の保有は明らかに憲法違反だから、今後改憲に動くのは必然だ。しかも、防衛費の一部を増税で賄うという。物価高と円安で庶民が苦しめられている今、増税を言い出すのだから、内閣支持率が急落するのは当たり前だ。ところが、本来内閣支持率を気にする岸田が、支持率急落を省みず、強硬手段に出ている。何故なのだろう。きっと1発逆転の隠し球を持っているに違いない。その1つが、2026年米軍の日本撤退だと思う。時事評論家の増田俊男はブログ時事直言の中で常々「米軍が2026年に沖縄をはじめ日本から撤退することは2013年米議会上院、下院で決議され大統領が署名している」と明言している。もしこれが事実であれば、世界中の国が知っているはずだ。知らぬは日本国民だけということになる。恐らく来年は衆院が解散され総選挙となるだろう。その時、岸田は米軍撤退を暴露し、選挙に圧勝し、日本の軍事国への転換と改憲を成し遂げることを目論んでいるのかもしれない。そう考えると、岸田の不可解な一連の動きが腑に落ちる。
27日 12月 2022
QRコード決済での支払いを停止する店が出始めてきた。4年前くらいから、QRコード決済が流行りだした。PayPay、LINE Pay、楽天ペイ、au PAYなど各社がQRコード決済を始めた。当初は決済手数料は無料だった。だから殆どの店がQRコード決済を採用した。ところが、各社が一斉に有料化し、今では手数料がPayPayとLINE Payは1.6%、楽天ペイは3.24%、au...
26日 12月 2022
岸田政権の支持率低下に歯止めがかからない。既に次期政権に誰を据えるべきかが議論されている。女性自身の記事が面白い。1つは「岸田首相と代わってほしい2000年代の歴代首相ランキング」の男女663人のアンケート結果。第3位は菅前首相。理由は、実行力があり実現させた政策が多かったから。第2位は安倍元首相。外交と経済政策が評価された。そして第1位は小泉純一郎元首相だ。郵政民営化を軸にした構造改革と北朝鮮からの拉致被害者の奪還で、行動力やリーダーシップが高く評価された。もう1つの記事は「ポスト岸田にしたくない政治家ランキング」。第3位は石破元防衛相。人望が無くリーダーシップが欠如しているから。第2位は高市経済安保相。安倍政治の再来になりそうだから。そして堂々の第1位になってしまったのが小泉進次郎元環境相だ。レジ袋有料化のパフォーマンス政治や質問に対する答えを答えられない未熟さを見透かされたようだ。それにしても、ポスト岸田になって欲しい歴代首相が小泉純一郎で、なって欲しくない現役政治家が小泉進次郎とは、驚いた。トンビがタカを産むという諺がある。でも、政界ではタカがトンビを産むようだ。政治家の世襲を終わらせないと、日本は益々泥沼化しそうだ。
25日 12月 2022
長野市の青木島遊園地の閉園について、市民団体や住民有志が存続を求め署名活動を始めている。年明けまでに8000筆を集め市に提出する予定とのこと。その動きに対し、荻原長野市長は「18年間総合的に勘案しての結果なので、基本的に見直すことはない」と述べたという。また、荻原市長は青木島小学校と児童センターの関係者と懇談し、校庭など遊び場の確保を依頼したこと、関係者から存続を求める声はなかったことを明かした。でも、遊び場を閉園しておいて、他の遊び場を探せとは論理的に矛盾している。これだけ騒がれたら、小学校も児童センターも存続を求めるはずがない。荻原市長の閉園決意は何処から来るのだろう。市長とは単なる飾り物で、役人のやることに口を出せないのかもしれない。本心は閉園を撤回したいが、部下を裏切りたくないのかもしれない。荻原は既に役人色に染まり、前言を撤回出来ないだけかもしれない。それとも、荻原は単なる金槌頭なのかもしれない。聡明な市長であれば、過去の経緯をしっかり反省し、クレーマーも役人も子供の関係者もわだかまりの無い解決策を編み出すと思うのだが。
24日 12月 2022
プーチンがウクライナ侵攻してから10ヶ月が過ぎた。これまでプーチンは「ウクライナ侵攻は戦争ではない。特別軍事作戦だ」と言い続けてきた。ところが、22日の国家評議会後の記者会見で「我々の目標は軍事紛争を拡大させることではなく、逆に戦争を終結させることにある」と、初めてウクライナ侵攻は戦争だと発言した。ウクライナ侵攻は戦争であるということは、世界中の人が認識している。勿論、ロシア国民もだ。でも、プーチンは戦争ではないと言い張ってきた。戦争と口に出してしまったのは、それが綻んだ瞬間だ。早速批判層からは、ウクライナ侵攻に対し「戦争」の言葉を使用することは、ロシアでは実質違法だと指摘している。当時のプーチン氏は侵攻に関する「偽」情報の拡散を犯罪とする検閲法に署名しており、有罪になれば最大で禁錮15年が科せられることになる。現にサンクトペテルブルクの地方議員は、プーチンを訴追するようロシア当局に要請したという。でも、米CNNはプーチンの発言は意図的なものではなく、言い間違えだった可能性が高いとの見方を示した。口は災いの元。ひょっとすると、こんな事からプーチンの失脚劇が始まるのかもしれない。メリークリスマス。
23日 12月 2022
自転車の交通違反に赤切符創設の次はヘルメット着用の義務化だ。改正道路交通法に関連する政令が閣議決定され、来年4月から年齢を問わず自転車に乗るすべての人へ、ヘルメットの着用が努力義務化されることになった。警察庁による自転車安全強化は異常だと思う。赤切符については「いきなり自転車の赤切符か」に書いた通り、度を越している。ヘルメットの着用は、努力義務とはされているが、義務化され罰が科されるようになるのは目に見えている。安全のためヘルメットを着用することは好ましいことだとは思うが、それは各自の判断に任せるべきものだと思う。それにしても何故自転車の安全に行き過ぎの措置をするのだろうか。自分は、こう憶測している。中村前警察庁長官の意向によるものだと思う。中村はレイプ事件の山口TBS部長の逮捕直前に「天の声」を発し取り止めさせた輩だ。安倍元首相の銃撃事件では警護体制の不備が問われた。中村は殆ど交通局の経験しか無い。警備には弱い。中村は何とか挽回しなくてはと考えたのだろう。出来ることは交通関係しかない。自転車の安全規制を過度にやれば、世間の目はそちらに向くとでも思ったのだろう。こんな輩のために、自転車を楽しむことが歪められているのかもしれない。
22日 12月 2022
「遊園地が無くなる理由」「遊園地が無くなる理由(2)」には、後日談があった。荻原長野市長が「クレームをした1個人を責めないように」と弁護していた人物は「たった一人の住民の苦情を発信した」某国立大名誉教授だったことが明らかになった。この名誉教授宅は周辺の児童センターや保育園、小学校などに対し、18年もの長きにわたり「送迎車のエンジン音がうるさい」「子供の声がうるさい」などと訴えていたという。でも、市は当初からクレームに応えた。公園の出入口を変更したり植栽を増やして遊び場を制限するなど対策をとった。それでも各所への苦情はおさまらず、去年は子供へ直接注意をするようになった。それでもクレームは収まらず、子供に危害が加わる恐れもあり、小学校も公園を利用させないことになった。その挙げ句の果てが閉園だった。結局、市が名誉教授に振り回され続けたということだ。SNSでは「市が上級国民に忖度か」「育ち盛りの子供たちより、一人の高齢者の苦情を優先するのか」といった批判の声が高まっているという。そこで、9人が死傷した池袋暴走事故の工業技術院院長を思い出した。事故は車のせいだ言い張った。でも2年後に過失を認め刑に服した。長野市長も上級国民に忖度すべきではないと思うのだが。