30日 11月 2022
遂に中国国民が習近平のゼロコロナ政策にNOの狼煙を上げた。コロナ対策で長期間封鎖された新疆ウルムチのマンション火災で、封鎖のため消防車も近寄れず、逃げ遅れて10人が亡くなった。習近平はこの死亡火災事故を見て見ぬ振りをし、逆に地震で被災したソロモン諸島に見舞いの電報を打った行為で人々の怒りを一層恐らせ、大規模なデモの火種になった。更に、ワールド杯放送で世界中の人がマスクしないことを知り、習近平のゼロコロナ政策批判に火が点いた。それが白紙を掲げるデモとなった。中国では、政府を直接批判すれば即捕まってしまう。文字には書かないが批判の白紙を掲げるとは、上手いことを考えたものだと思う。だから、当局は白紙デモを直接言及しないが、取り締まりを強化した。そして、実際デモすら出来ないことになった。民主化を求める中国国民にとって、今が天王山だと思う。当局は一旦は軟化する。デモを鎮静化するための常套手段だ。浙江省政府は「人民が第一であり、コロナ対策が第一ではない」と題した文書を発表した。新型コロナウイルス対策を率いる孫春蘭副首相も「中国の防疫対策は新たな局面、新たな任務を迎えた」との見解を示した。でも、これで習近平のゼロコロナ政策が変わるだろうか。自分は、これは単なるガス抜きだと思っている。頑張れ白紙革命。天安門に続け。
29日 11月 2022
2023年10月からインボイス制度が施行される。2016年に消費税が10%に増税された時、公明党の圧力で8%の軽減税率が導入された。軽減税率の導入と同時に、消費税の複数税率制度の下において適正な課税を確保するためという理由でインボイス制度の導入が決まった経緯がある。公明党は、軽減税率を導入させるためにインボイス制度の導入を飲んだという構図だ。インボイス制度とは、消費税の仕入税額控除の方式の一つで、課税事業者が発行するインボイス(請求書など売手が買手へ、正確な適用税率や消費税額等を伝える請求書)に記載された税額のみを控除することができる制度のこと。反対にインボイスの無いものは控除の対象外となる。ところが、このインボイス制度自体が曲者だ。課税事業者になると事務作業が大幅に増える。ならなければ免税が無くなるので消費税額が大幅に上がる。いづれにしても増税になる。概念は簡素だが、対応は複雑だ。しかも、対象は売り上げ1000万円以内の零細事業者だ。今になって漸く政治家や事業者が騒ぎ出した。現状の無理解の中での施行は混乱を引き起こすに違いない。数年は延期すべきだ。しかし、既に法律化されている。延期出来るのは岸田首相しかいない。さて、岸田は如何に決断するのだろうか。
28日 11月 2022
JR東日本が利用者の少ないローカル線について、2021年度の収支状況を公表した。平均旅客輸送人員が2000人未満だった35路線66区間で、全区間が赤字だった。JR東は今回の公表が廃線などに直結するものではないとしたうえで、「具体的な経営情報を地方の方々と共有し、地域にとって最適な交通体系を議論させていただきたい」としている。勿論JR東の狙いが「赤字線の廃止かバスへの切り替え」であることは間違いない。赤字の合計額は679億円で、赤字額が最も大きかったのは、羽越線の村上~鶴岡間で約50億円だったとのこと。国交省の有識者会議も7月に「バスへの切り替えを検討するように」と提言している。しかし、このように細切れに路線の採算性を評価するのは、基本的に間違っていると思う。細切れに採算性を評価するのであれば、同時に大黒字の大都市路線の大幅な運賃値下げも提案すべきだと思う。根本的な間違いは、細切れで採算性を評価することだ。鉄道は地域と地域を繋ぐ血管のようなもの。路線を細切れにしてしまうと地域が壊死してしまう。鉄道は高齢化社会にとって欠かせないものでもある。採算性は全路線を対象にして評価すべきものだと思う。JR東は儲かっている。JR東には公共性がある。安易に廃線を口にすべきではない。
27日 11月 2022
FIFAワールドカップ・カタール大会で、日本のサポーターが試合終了後スタジアムのゴミ拾いをして世界中から称賛されている。サムライブルーの更衣室も綺麗に清掃され、折り鶴と感謝の文字が残されていたとFIFA公式ツイッターがツイートした。ところが、舛添前都知事が「身分制社会では、分業が徹底しており、観客が掃除まですると、清掃を業にしている人が失業してしまう。文化や社会構成の違いから来る価値観の相違にも注意すべきだ。日本文明だけが世界ではない」と指摘した。この指摘は当を得ているのだろうか。確かに日本のサポーターが清掃すると、スタジアム清掃員数百人のうち1~2名が減らされるかもしれない。一方、サポーターのゴミ拾いは、世界中で称賛され、この行為が根付くことに繋がる。特に子供達の躾け・教育にも役立つ。例は悪いが舛添の指摘は「警官を増やすと泥棒が減ってしまう」と言っているようなもの。ゴミ拾いは日本文明に基づくものではない。世界文明の根幹とも言えるのだ。舛添はコメンテーターとしての資質も欠いているようだ。
26日 11月 2022
スポーツウォッシングという言葉がある。「きれいごとで塗りつぶす」という意味のホワイトウォッシングという言葉のスポーツ版だ。五輪やサッカーW杯を開催することで、国内の不都合な問題を覆い隠そうとする行為を指摘する際に使われる言葉だ。カタールは汚職まみれで人権を無視した国だ。カタールでは、会場建設に従事した外国人労働者が劣悪な環境で働かされ6500人超が命を落としている。また同性愛者への差別などの人種差別が行なわれている。それに対し、各国の選手が抗議を示す行動をしようとしたがFIFAは禁止した。FIFAは「スポーツに政治を持ち込むのは好ましくないから禁止した」と言う。確かに、政治を持ち込むことは避けるべきだと思う。だが、政治と人権問題は別物だ。選手らは人権問題を抗議している。人権を守ろうとする行為を禁止することこそスポーツウォッシングなのだ。FIFAは2つの間違いを犯している。1つは、開催国に人権を無視するカタールを選んだこと。もう1つは、率先してスポーツウォッシングをしていること。FIFAの在り方が問われている。
25日 11月 2022
旧統一教会への質問権の行使が始まり、その先にある裁判所による宗教法人の解散が注目を浴びている。その唯一の前例がオウム解散命令だ。ところが、その記録が廃棄されてしまっていることが判明した。民事の裁判記録は5年を経過すると廃棄される決まりとなっているが、その例外として特別保存とされると国立公文書館へ移され、誰でも閲覧できることになっている。オウム関連では、破産事件記録については被害者支援機構の弁護士らの要望で特別保存の対象に指定されたが、解散記録は指定されなかった。また、神戸市連続児童殺傷事件の記録は特別保存に指定されていたが廃棄されてしまっていた。裁判記録の廃棄には、2つの問題がある。どの記録を特別保存するかのルールが決まっていないことと、永久保存されるはずの記録が廃棄されてしまうことだ。最高裁の堀田事務総長は「適切に行なうための仕組みが十分でなかった。有識者の意見を聞きながら調査、検討を行いたい」とコメントした。最高裁幹部が「有識者の意見を聞き」とは、呆れかえってしまって開いた口が塞がらない。最高裁には、裁判記録を「史料」だと認識する感覚が欠如している。そこには、日本の裁判をより良くしようとする姿勢が全く見られない。最高裁は単なるサラリーマン判事の集まりと言えそうだ。
24日 11月 2022
塩野義製薬が開発した新型コロナウイルスの国産軽症・中等症患者向け飲み薬「ゾコーバ」が日本で初めて緊急承認された。咳、発熱などの症状改善効果とウイルスを減らす効果があるという。症状を改善する期間が8日から7日に短縮され、ウイルスを減らすので重症化予防効果もあるようだ。重症化リスクのある人を対象とする内服薬は既に有るが服用はリスクのある人に限られている。だが「ゾコーバ」は重症化リスクがない人に使えるので、多くの人を対象に出来るメリットがある。但し、妊婦、腎または肝機能障害でコルヒチンを投与中の患者、併用禁止の薬を服用する人には使えない。それ以外にも課題がある。処方薬のため、症状が出たら即服用という訳にはいかない。発症したら検査キットを取り寄せて自己検査で陽性を確認する。その後、陽性者登録センターに登録する。症状が改善しないと登録センターに相談し医療機関を受診する。ここでやっと「ゾコーバ」にたどり着けるが、4~5日は経ってしまう。でも「ゾコーバ」の服用は発症から3日以内が好ましいとされている。間に合わないのだ。しかし、「ゾコーバ」の有効性が認められれば、解決する課題だろう。いずれにしても、「ゾコーバ」の有効性を確認することが先決だ。
23日 11月 2022
今日は勤労感謝の日という休日だ。「お父さん、いつも働いてくれて有り難う」という日だと思っていたが、違うようだ。調べてみると、起源は新嘗祭。新嘗祭とは、天皇が新穀などの収穫物を神々に供えて感謝し、自らも食する祭事のこと。歴代天皇が皇居の田んぼで稲を育て、刈り取って神殿に奉納する、あれだ。五穀の収穫を祝う風習なのだ。戦後、日本国憲法が制定され、祝祭日から国家神道の色彩を払拭するという方針のもと祝祭日を選定し直すことになった。国会では、新嘗祭に替わる名称を考えた。新穀祭、生産感謝の日、感謝の日、が有力となったが、感謝の日では、何に感謝するのか分からない。そこで、勤労感謝の日と労働感謝の日の二択となり、結果として「勤労感謝の日」が賛成多数で選ばれたという次第。奇しくも、勤労感謝の今日の話題は、防衛費拡充のための所得税の増税だ。岸田は公約に「所得倍増」を掲げていた。所得倍増が所得税増税にすり替わった。結局、無理な公約掲げる人間に期待するだけ無駄ということか。残念。
22日 11月 2022
岸田内閣の辞任ドミノが始まった。たった3ヶ月で3人の閣僚辞任。辞任とは言うものの、実態は更迭。辞任を更迭と言い換えるのは、岸田の自信の無さと責任逃避の現れと見るべきだろう。旧統一教会ベッタリの山際経済再生相、死刑ハンコの葉梨法相、杜撰な政治資金の寺田総務相と続いた。しかも、岸田の決断が遅く、内閣支持率は落ちるばかりだ。山際は辞任した直後に自民党のコロナ対策本部長に就任した。国民をバカにした人事と言える。葉梨の辞任は、野党から惜しむ声がある。葉梨は実務能力が高く被害者救済法案審議に適任だった。更にガンタレ永岡文科相のお守り役としても期待されていたようだ。後任の斉藤は、農協改革に精を出す農水族という門外漢。省内の就任挨拶で、官僚に対し国民からの信頼を取り戻すようにと述べたとか。信頼を無くしたのは、官僚ではなく大臣なのに。救済法案に対処出来るのか、相当問題だ。寺田の後任は、民主党政権時代の松本元外相。松本と言えば、福島原発事故で放射能汚染の恐れがあり、いち早く密かに妻を沖縄へ避難させたことで有名だ。国民よりも家族ファーストの信条だ。更に政治資金疑惑が浮上している。ドミノ4人目の候補が、政治とカネの問題が指摘されている秋葉復興相だ。更に、岸田首相の選挙運動費用収支報告書の94枚の白紙領収書の公選法違反の疑いも出てきた。ひょっとすると、ドミノ5人目は岸田本人かもしれない。
21日 11月 2022
韓国のシャインマスカットの品質が低下し、価格が半値以下に暴落しているとのこと。シャインマスカットとは、日本の農業・食品産業技術総合研究機構によって育種・登録された広島生まれのブドウの栽培品種だ。2006年に日本で品種登録をした。だが、輸出を想定していなかったため、日本国外での品種登録を行わなかった。これが問題の要因ともなっている。韓国のシャインマスカットは、金泉市長選挙出馬予定者が2007年、金泉市庁果樹係長時代、日本の島根県へ出張した際、無許可で苗木を韓国に持ち帰ったと伝えられている。シャインマスカットは、甘くて皮ごと食べられ種も無く、更に価格が巨峰よりも数倍高い。今や、シャインマスカットは、韓国のブドウ収穫量全体の約40%を占めている。作れば儲かるということで、品質無視の増産競争が始まった。シャインマスカットは母枝から一つの芽だけを残し、一房だけを実らせるが、芽を二つも三つも残して、そこにまた二、三房ずつ実らせている。さらに、一房の粒数は40個程度が適当だが100個も実らせる。結局、正常収穫量より6~8倍以上量だけ増やしているのだ。なんちゃってシャインマスカットだから価格が暴落するのも当然だ。今日本でもスーパーに行くと、やたらと安いシャインマスカットが溢れている。ひょっとすると、日本は韓国のなんちゃってシャインマスカットの一大消費国なのかもしれない。