31日 7月 2020
去年のG20サミットで、2050年までに新たな海洋プラごみ汚染をゼロにすることが合意され、政府は「2030年までに使い捨てプラスチックの排出を25%抑制する」とするプラスチック資源循環戦略をまとめた。今回のレジ袋有料化はその戦略の一環という位置付けになっている。でも、海のプラスチックごみのうち、ポリ袋は0.3%しかない。国民の意識変革を狙うとしても、的が外れ過ぎている。国は有料化の例外として、生分解性プラスチックだけから出来ているものと、バイオマスプラスチックが25%以上ふくまれるものは無料で良いとした。しかし、生分解性プラスチックは微生物の働きにより、二酸化炭素と水に分解されて消滅するが、60度以上の土壌の中という条件があり、そのまま捨てても分解されるものではない。むしろ、マイクロプラスチックになり生き物の体内に取り込まれ易くなるという厄介な問題がある。バイオマスプラスチックとは、サトウキビなどの植物を原料とするプラスチックだ。植物は大気中の二酸化炭素を吸収し、焼却すると二酸化炭素となるので、屁理屈として地球温暖化を進めることは無いということになっている。でも、バイオマスプラスチックはポリエチと同じように分解すること無く、海洋ごみになる。レジ袋有料化の例外とする理由は何処にも無い。先日ブログに書いたよう「レジ袋の有料化は愚策 」なのだ。
30日 7月 2020
血液によりガンを特定する検査法が進歩している。既に発見が困難な膵臓ガンや卵巣ガンなどのガンも含めて、20種類以上ものガンを発見できる血液検査が開発されている。しかも、9割の精度で特定可能で、誤診率も低いとのこと。だが、これらは既にガンに罹っている患者の血液から特定する方法だ。ところが「症状が出る4年前の時点でガンを検出出来る」血液検査法が開発されたとのこと。ガンはDNAのメチル化で特定出来る。血液サンプルからDNAを分離し、過去の研究でガンの存在を示す可能性が高いと特定されている約500の領域で、DNAメチル化のスコアを測定し、AIで分析すると今後発症するガン種を特定出来たという。この検査法を可能にしたのは、中国の台州市で採取された12万3000人分の血液サンプルがあったからだという。血液サンプルの採取時点で健康だった人のうち、575人が採取から4年以内に胃がん・食道がん・大腸がん・肺がん・肝臓がんのいずれかの診断を受けたとのこと。ガンもBack to the Futureの世界のようだ。
29日 7月 2020
「半端ないって」と言えば、サッカーの大迫選手の代名詞になっているが、上勝町のリサイクルも半端ないって。上勝町がゴミを45に分別し、リサイクル率が80%以上とのテレビニュースを見た時は、まさか、やり過ぎだと思った。でもそれが切っ掛けとなり調べてみた。徳島県の上勝町は17年前に日本で初めての「ゼロ・ウェイスト宣言」をした自治体だ。ゴミをどう処理すかではなくゴミ自体を出さない社会を目指し、ごみ収集を行わず、生ゴミはコンポストを利用し、各家庭で堆肥化。資源ゴミは「ごみステーション」に持ち寄って45種類以上に分別しリサイクル。単にリサイクル、リユース、リデュースをするだけでなく、ゴミを出さないシステム作りも行っているというから本物だ。上勝町は元々林業が盛んだったが、衰退し限界集落になっていた。ゴミ焼却炉を購入する予算も無く、ゴミを出さないことを指向したのが切っ掛けとのこと。上勝町はつまものの葉っぱビジネスの町としても有名だ。多くの起業家が集まるという。いま日本は全国的に限界集落化が進んでいる。上勝町を見習って、生き返りを図るべきだと思う。調べれば調べるほど、上勝町は半端ない。
28日 7月 2020
今月からレジ袋の有料化が始まった。何処へ行っても、2円とか5円との貼り紙が掲示されている。環境省がプラゴミ削減とエコを目指しエコバックに誘導するために有料化したようだが、果たして適切な方法なのだろうか。環境省によると、年間300億枚のレジ袋が消費されている。それを有料化すれば確かに減る。実際我が家では殆ど買うことは無い。ある研究によると、紙袋なら約11回、布のエコバッグだと約840回以上使わないと、レジ袋よりエコだとは言えないとのこと。でも、通常のエコバックは840回使用する前にすり切れてしまうから決してエコではない。しかも、いまはコロナが流行っているから、何百回も繰り返し使うのはウイルス対策として好ましくない。レジ袋を削減するには、レジ袋の繰り返し利用を呼びかけることが最善策だと思う。2回使えば300億枚が150億枚に削減されるし、10回使えば30億枚に激減する。繰り返し利用による汚れ等は使用者が適宜判断すれば、何の問題も生じない。環境省がレジ袋の繰り返し使用を奨励し、かつ捨てたり風で飛ばないよう注意を喚起すれば、目的は達成されるはずだ。有料化で縛るのではなく、心に訴える方が日本人には向いている。
27日 7月 2020
難読漢字がブームになっている。そこで安倍首相の九州豪雨災害の視察を例にして、難読漢字をちりばめ即興で文章を創作してみた。「球磨川の氾濫で人吉市は大きな被害を受けた。首相は迷惑にも拘わらず現地を視察した。あたりは夥しい流木がまだ放置されたままで、避難所には取りあえず一定間隔に準えた段ボールベッドが設えられていた。そこには胡座を組むお爺さんや転寝をするお婆さんの姿。安倍は老人に声をかけ、然も具に視察しているかのようだ。だが強ち視察が目的とも思われない。コロナへの不作為からの逃避行なのかもしれないとも思える。何故なら、移動の途中で鼻歌を口遊んでいたし、九州名物の木耳の入ったラーメンに舌鼓を打って啜っていたからだ」。因みに難読漢字である、夥しい(おびただしい)、準えた(なぞらえた)、設え(しつらえ)、胡座(あぐら)、転寝(うたたね)、然も(さも)、具に(つぶさに)、強ち(あながち)、口遊んで(くちずさんで)、木耳(きくらげ)と読む。残念ながら、自分は4つしか読めなかった。日本語は奥深い由、興味は尽きない。
26日 7月 2020
米下院気候危機特別委員会が大規模な気候変動対策を発表した。何と温暖化する地球を冷やす対策が書いてある。宇宙空間に小さな粒子を散布し、太陽光を反射させてしまえば、地球を冷やすことが出来るとある。もしそのようなことをすれば、取り返しの付かない気候変動を起こすことになる。極めてリスキーな発想だ。しかも、バイデンが大統領になれば現実味を帯びてくるというから、全人類が冷やっとさせられる対策だ。温暖化対策は大雑把に3つある。一つは、グレタ・トゥーンベリを代表とする環境保護。炭酸ガスを抑制するには、牛を飼うな、ステーキを食べるのは罪という一種の狂信的宗教だ。環境保護は大切だが、度が行き過ぎている。もう一つは、いま書いた米下院の地球工学的な対策。リスキーを通り越しクレージーと言うべきものだ。更にもう一つは、昨日このブログに書いた炭酸ガスを炭酸塩として固定化する方法。極めて地球に優しく、実現性もあり、理に適っている。国連気候変動枠組条約締約国会議COPは、炭酸ガスの固定化技術開発に集中すべきだと思う。
25日 7月 2020
地球温暖化の元凶と言われている二酸化炭素は、毎年約2,100億トンが自然界から排出され、約2,138億トンが自然界に吸収されている。これに人為的な排出73億トンが加わり、2,100+73-2,138=35億トンが吸収されずに、大気中に毎年増え続けていると考えられている。従って二酸化炭素による温暖化を抑えるには、毎年35億トンを大気から吸収するシステムを構築すれば良いことになる。英国の研究チームがNatureに発表した方法はユニークだ。玄武岩などの岩石を砕いた粉じんを農地にまくと、玄武岩に含まれるカルシウムやマグネシウムが空気中の二酸化炭素と化学反応を起こし炭酸塩として固定されるという。炭酸塩は土壌を肥沃にさせるので一石二鳥の効果がある。この炭酸塩は最終的に海に流れ、海底で石灰岩となり自然に戻るとのこと。因みに現存する農地の半分にこの方法を実施すると、独と日本の年間排出量約20億トンの削除が可能という。更にかかる費用は1トン削除するのに約1万円と安上がりとのこと。東南アジアやオランダでは既に実施されてるというから、マユツバの話ではなさそうだ。
24日 7月 2020
全国的に大雨が続いている。人吉市を始め、嘗て無い大雨による被害が続出している。気象庁の関田長官は「このような酷い災害は想定外で、我々の実力不足。大雨の予測精度の向上へ技術開発が必要だ」と言及した。現実的に気象庁の予測は、数時間後の予測も当たらないことがあるし、明日の天気など全く当てにならないレベル。放り投げた下駄で判断するレベルと本質的に変わっていない。関田長官の認識は極めて正しいが、余りにも遅すぎる。国民が、明日の正確な天気や、線状降雨帯の発生時間・強度と想定被害などの情報を渇望していることを何故分からないのだろう。今や世界最速のスーパーコンピュータもある。努力さえすれば、予測は不可能ではない時代になっている。今から5年前、気象庁は当たりもしない天気予報を商売に生かせと発信したことがある。気温が20度を下げればロングブーツが売れる、という具合だ。当時このブログにも書いたが、気象庁は本道を外れているし、正確な予報を発信することこそが気象庁の使命だと。今の惨状を見ると、気象庁はこの5年間、予報精度の向上については何の努力もしてこなかったということだ。まさに気象庁だけに脳天気と言える。関田長官の認識は極めて遅いが、気象庁の先頭に立って、挽回するしか道は残っていない。
23日 7月 2020
政府の観光支援策の英文「go to...
22日 7月 2020
全国知事会や国民の7割が反対しているGoToトラベルが今日スタートした。GoToトラベルは感染騒ぎが収まってからスタートすると閣議決定されていた。ところが、今や感染者数が連日200人を超し第2波が押し寄せている。間違いなくGoToトラベルにより、感染は全国に広がることになる。されば、東京都を外そうということになった。これだけでも大混乱だ。では、既に申し込んだ人のキャンセル料はどうするのかという問題にもなった。赤木国交相は、補償はしないと言明したが、舌の先も乾く前に政府は補償すると翻った。赤木はオドオドしている。官邸の子どもの使いがバレてしまった。大きな問題は二つある。一つは政府や東京都が都内の感染拡大を抑えられないこと。感染が発生した夜の街を集中的に押さえ込めば、感染拡大は抑えられたはずだ。それに必要な法律・条例を整えるのが政治家の仕事だった。それを東京都の問題などと言って、責任を放棄するから感染爆発を招いてしまう。GoToトラベルは閣議決定通りに収束してから開始すべきだ。GoToトラベルを強行するから、火に油を注ぐことになる。まさにGoToトラブルになっている。ここまで来ると、失政とは言えない。最早内閣総辞職に値する大失策と言えそうだ。