31日 7月 2018
小池都知事が豊洲市場の安全宣言をした。豊洲の開場は10月11日に迫っている。昨日専門家会議で「安全は確保された」と発表されたことを受けてのことだが、本当に安全が確保されたのだろうか。小池が「いったん立ち止まる」と発表してから2年の歳月が流れた。でも、この間行った対策といえば、施設の地下空間の床面をコンクリートで覆ったことと、地下水を管理するシステムを若干変更しただけ。本質的には何も変わっていない。何も変わっていないのに安全宣言がなされたのだ。それもそのはず、元々土壌汚染に問題は無かったのだから。高潮対策のための盛り土が無いことを土壌汚染問題にすり替え、人体に影響の無いレベルの環境基準を誇大解釈して騒いだだけなのだから。全てが都知事選に勝つための策略だったことがはっきりした。さて、それは良しとして、豊洲市場は正常に機能するのだろうか。ダイヤモンド・オンラインが問題点を上手く纏めている。仲卸業者の店舗スペースが狭くなり使い物にならない。大量の海水で洗浄出来ないので衛生面と腐敗臭に問題がある。通路が狭く急坂なので車両での移動が危険すぎる。トラックの荷卸しが後ろ扉専用なのでウイング車が使えないし、温度を一定に保つコールドチェーン化が出来ない。建物内の換気が悪くカビが発生している、等々。これらの問題は2年前から指摘されている。しかし、未だに全く改良されていない。何故何も対策を打たなかったのだろう。開場まではあと2か月ちょっと。本来であれば、小池は土壌汚染の安全宣言ではなく、建物・設備の使い難さ宣言をすべきだったと思う。でも河岸の人は日本人だから、何とか工夫を凝らして使いこなすはず。実は小池もそう思っているに違いない。結局、小池は何をしたのだろうか。
30日 7月 2018
完成目前のビルで大規模火災が発生した。真っ黒な煙が立ち上る様子をテレビが放映していた。今年の10月に完成する予定で、当日は耐火工事や内装工事の作業が行われていた。現場は多摩市唐木田、地下3階・地上3階の鉄骨造。施工者は安藤ハザマで依頼主は三井不動産の子会社。アマゾンのデータセンターが入居する予定だったらしい。警視庁は、アセチレンボンベのバーナーを用いた鉄筋の切断作業中に、断熱材のウレタンに引火したとしている。死者5人、負傷者42人の人的被害が発生した。現場施工型のウレタン発泡断熱は、極めて断熱性能は高いが、引火して大火災に至る恐れも極めて高い。完成間近に施行されるので被害も大きくなるのが特徴だ。しかも、燃えるとシアンガスと一酸化炭素を発生する。ともに猛毒だ。燃え易さと猛毒が被害を拡大させたのは容易に推測出来る。建築業界ではウレタンの危険性は常識。その対策を確実に取らなかった施工者の責任は極めて大きい。完成期日が迫ると、遅れた工程を取り戻すため、無理に作業工程を詰めることが多い。しかし、絶対に同じ場所で同時作業をしてはいけないものもある。その原則が守られず、成るべくして起きた事故火災と言えそうだ。
29日 7月 2018
山根日本ボクシング連盟会長の助成金不正使用が取り沙汰され吊し上げにあっている。日大アメフトのタックル暴行事件では内田前監督の懲戒解雇が決まり、日大第三者委員会では田中理事長の職務怠慢が言及された。安倍首相もモリカケ疑惑で追及されている。カリスマという存在は厄介だ。権力が及ぶ範疇では絶大な権力を行使する。その村に住む者は口が裂けても批判は出来ない。だからこそカリスマなのだ。経営者でも同じ。嘗て桜井はリコーの中興の祖と言われたが、今では戦犯扱いだ。日本電産の永守会長は隆盛を誇っているが、この先如何に評価されるか分からない。でも、この風潮は決して「魔女狩り」ではない。カリスマという幻想に目覚めた時代であると言えるのだろう。また「窮鼠猫を噛む」ということでもない。謂わば「パンドラの箱」を開けてしまったということだろう。「パンドラの箱」が開くとシッチャカメッチャカになるという。でも、それは間違い。一時的に混乱を期すことにはなるが、一つひとつを精査していけば、その先には明るく清い世界が待っている。自分は、そう確信している。
28日 7月 2018
全国高校野球選手権大会の予選が酣だ。同時に高校野球の「球数制限」論争が再燃している。MLBですら100球を目処にしているというのに、日本の高校野球は未だに無制限。MLBで活躍する日本人投手の殆んどが肘を壊している。日本の高校野球で酷使し過ぎた結果だ。何故高野連は規制に動かないのだろう。高野連は、球数制限は人材豊富な私立高校に有利になり不公平になるからだと屁理屈を捏ねている。ルール変更で非難されるのを恐れているからなのだろう。高野連が動かないのなら我が校が動くと手を挙げ新風を吹き込んだのが市ケ尾高校だ。神奈川県立市ケ尾高校は北神奈川大会でベスト16まで進む結果を残した。独自の球数制限で6人の投手を活用。ダメージが残らないようローテーションを組んだ。投手と言えば、先発完投が花形だ。エースに不満は無かったのだろうか。エースは次に控えている投手がいるので安心して投げられたと言っている。6人の投手は球数が決まっているので、思いっきり投げられたと言っている。継投だからこそ一人ひとりが全力投球出来るのだ。結果がベスト16という好功績。高野連は目を覚ますべきだと思う。市ケ尾野球こそ高校野球の原点だ。優れたチームワークこそ、教育の原点だと思うのだが。
27日 7月 2018
孫のお守りで、電車に乗ってO駅近くにある産業科学館の見学に行った。子供が興味を引く催しや展示があると思ったからだ。だが、案に相違して、孫は大して興味を示さなかった。落雷の実験に少し驚いた位だった。見事に空振りだ。でも、行きの電車は面白かった。O駅の改札口は進行方向先にある。そのため先頭車両に乗った。孫と2人で運転士の真後ろから、前の景色を眺めていた。線路がまるで生き物のように動く。左右だけでなく上下にも。自分にとっても先頭車両の景色は初体験だ。この電車は普段も良く使っている。急カーブがあるのは体が振られるから分かるが、上下の動きは分かり難い。殆んど平らで真直ぐな場所を走っているものだと思っていた。ところが、先頭車両で前の景色を確認すると様変わり。平らな所は殆んど無い。真直ぐな所も殆んど無い。電車はまるで障害物競走のように住宅を避けながら縫って走る。更に驚いたのは、坂が多い事。坂を登ったと思ったら下る。平らと思ったら直ぐ坂になる。この繰り返し。これ程近隣が坂だらけだとは思わなかった。普段見慣れない所から眺めると思わぬ発見があるものだと感心した。勿論、孫も先頭車両の前の景色を楽しんでいた。
26日 7月 2018
岸田が安倍支持を表明し、安倍三選の大勢が決した。しかし、自民内の状況が何か変だ。モリカケ問題で窮地に立たされていた安倍に対し、出身派閥の細田派は勿論の事、早々に麻生派と二階派は安倍支持を表明していた。そしてモリカケ問題が下火になった今になって沈黙を貫いていた岸田が出馬を断念し安倍支持に回った。これで大勢が決する。通常であれば、安倍はもろ手を挙げて大歓迎するはず。ところが、安倍は今更遅きに失したと岸田に不快感を表した。面白い世界だと思う。政権が苦しい時に支持を表明していれば、岸田に禅譲の可能性は大いにあった。でも、喉元過ぎてしまえば増幅されたマイナスの効果しかない。今後岸田派は冷遇の時代を迎えることになる。優柔不断で情勢判断が出来ず確固たる主張を持たず統率力の無い岸田が政治の表舞台から去るのは、国にとっては唯一の良い結果と言えそうだ。岸田の有り様を見て、竹下派は石破支持に回った。野田は情報漏洩問題で出馬の可能性は無くなった。何の論戦も無く最大政党の総裁が決まってしまう。しかも、多くの公私混同で国会を1年以上も空転させた人物が三選を果たすことになる。国民感情とはかけ離れた結果となる。政界とは摩訶不思議な世界だと思う。
25日 7月 2018
セブンイレブンの「ちょい生」の試験販売が直前に突然中止された。「ちょい生」とは、セブンイレブン内にキリンのサーバーを設置して、1杯100円で気軽に飲める生ビールを提供しようとするもの。今や「ちょい飲み」は飲食業界の主流だ。牛丼の吉野家はこれで業績を伸ばしているし、後を追う店も多い。大酒を浴びる訳でもなく、細やかな愉しみだから何の問題も無いと思う。ところが、セブンイレブンに限ってはダメという意見が多いという。理由は色々ある。日本国内の最大手コンビニが飲酒を勧めているように映るから。未成年の飲酒や、飲酒運転に繋がるから。酔っぱらいが増えるから。東京五輪が間近でパブリックスペースでの飲酒は禁止というムードを作りたいから、等々。でも、セブンイレブンでは以前から酒もビールも売っているし、購入時は未成年ではないことを確認している。「ちょい生」は缶ビールの延長線上にあるのだから、何の問題も無いと思う。それでも更に反対する人は、缶ビールを売っているのと、「ちょい生」では訳が違うと言う。缶ビールは受け身的販売だが、「ちょい生」は積極的販売で、飲酒を煽っていると指摘する。この意見が大勢を占めているようだ。だが、自分はそうは思わない。自分はセブンでちょい飲みしようとなど思わない。誘惑など何処にでも転がっている。積極的販売を否とするなら、まずはビール会社のCM廃止に的を絞るべきだ。セブンへの非難は言いがかりとも映る。ビール好きな自分はそう思う。
24日 7月 2018
水道民営化法案があまり報道されないまま衆院で可決された。働き方改革関連法案が紛糾し長引いたため審議入りは未定だったが、6月の大阪北部地震で大規模な水道被害があり、老朽化した水道がクローズアップされたため一気に審議入りした。与党は、老朽化した水道管更新が遅れているのは水道事業者の赤字にあり、民間企業参入により解決するとしている。水道の民営化には賛否両論がある。与党は水道事業の黒字化のためと言い、野党は国民の生命線である「水」は公営で守るべきだと言い、更に民営化後の水道料金の大幅値上げを心配している。しかし、今の段階で民営化により事業が黒字化し、料金が値上がりするかは分からない。まさに「水」だけに水掛け論だ。問題は、国が国民の生命線である「空気と水」を確実に厳守する意思があるかどうかだと思う。北海道の水源域は中国資本に買い占められているという。その動きが本州まで広がれば、水が水道管を通る前に吸い上げられてしまうことになる。本来、水源の確保から水道設備、そして下水道と終末処理までを一貫して国が管理して、その一部を民間に委託すべきものだと思う。縦割り行政が国民の不安を煽っている。行政の仕組みを組み替える時期に来ていると思う。
23日 7月 2018
エジプトで、フォロワーが5000を超えるツイッターやフェイスブックなどの個人アカウントを「メディア」と見做す法案が可決された。エジプトではメディアに対する規制が厳しく、記者が長期間拘束されるのが日常茶飯事とのこと。今後は個人でも政府がフェイクニュースを流したと判断すれば刑事罰を受けることになる。でも何がフェイクニュースなのか定義は曖昧だ。要は政権批判をすれば、それが対象になるということだろう。相変わらず政情が不安定ということだ。自分にとって、エジプトは事の外思い入れがある。このブログを始めたのが2011年2月13日。初めて書いたブログがアラブの春でムバラク大統領が辞任に追い込まれたニュース。エジプトは今後どうなるのだろうかという思いと、ブログを始めてみたものの今後書き続けることが出来るだろうかという不安が重なった。エジプトでは、その後ムルシー政権が誕生したがクーデターにより軍事政権になった。2014年の大統領選でシーシーが当選し民政へと復帰した。シーシー政権は、ISテロとも戦いながら新スエズ運河や広大な新首都の建設を強引に押し進めている。まさに波瀾万丈の変化を続けている。一方我がブログは7年以上も毎日書き続けている。中断も無ければ飛躍も無い。まさに平々凡々と。
22日 7月 2018
米MITの研究グループが地中深くに1000兆トンを超えるダイヤモンドが存在すると発表した。ダイヤモンドの産出量は年間20~30トンなので貴重で高価だが、1000兆トンともなるとありふれた鉱物に成り下がってしまう。ダイヤモンドは、天然では最も硬い物質で工業的にも有用だし、何と言っても屈折率が2.42と高いため内部で全反射が起こりキラキラ光るので宝石の王様的存在だ。ダイヤモンドは4月の誕生石。12月生まれの自分の誕生石はトルコ石なので、子供の頃に、親に何で4月に産んでくれなかったのと文句を言ったことを思い出す。男にとってもダイヤモンドは別格の存在だった。大陸の下にはマントルに食い込むようにクラトンという地殻が根を張っている。研究グループは、地殻を伝わる地震波の速度を研究していたところ、クラトン付近で地震波の伝わる速度が速くなることを発見した。なぜ地震波が速くなるのか、地震波の速度からクラトンの根の成分を解析したところ、根の部分はダイヤモンド・マントル由来のかんらん岩・エクロジャイトで構成されていることが明らかになったとのこと。ダイヤモンドの体積比はクラトンの根の最大2%で、その総量はおよそ1000兆トンと産出された。ただ問題はクラトンの根の深さだ。深さはおよそ100~200kmあり、現代技術では採掘は不可能とのこと。地中深くではあるが、我々地球人はダイヤモンドの上で生活をしていると思うと、何か明るい未来が拓けてくるような気がしてくる。