30日 6月 2017
実感として、自分はもう60歳になるのかと思うのだが、実年齢は70歳。近年は昔に較べて、実年齢よりも8掛け程度に若くなっているというから、あながち間違いではなさそうだ。でも年々世代の差を感じるようになった。自分から見れば、少し年下の世代は、戦後のより豊かな時代に育った人たちに見えるし、それより若い人たちは、新人類と言われる異質な生き物にも見える。ましてや10代は異邦人というよりはインベーダーに等しい。そんな折りAmebaTVでマジガチランキングが放送された。10代男女650名以上のアンケートに基づき「カメラの前だけで良い人を演じていそうな芸能人」「マジで選挙に出馬して欲しい有名人」のアンケートランキングが発表された。その結果が面白い。「カメラの前だけで良い人を演じていそうな芸能人」とは、好感度の悪い人に違いない。1位の広瀬すずを筆頭にワースト10に女性が9人もランクイン。女性上位だ。嫌いなAKBが沢山入っていたことに納得。唯一男性は3位に櫻井翔。一方「マジで選挙に出馬して欲しい有名人」の1位は何と櫻井翔。それに、たけし、さんま、マツコが続く。唯一女性(?)はマツコだけ。男性上位だ。70代から見た10代。気が合うはずは無いと思っていたが意外に共鳴する点がある。人を見抜く力に関して、70歳の自分が10代とほぼ同じであったことが少し嬉しい。同時に10代もさほど70代と変らないことに安堵した。世代が変れば、生活習慣も価値観も違う。でも、人を見抜く力に違いは無い。明日が明るく見えてきた。
29日 6月 2017
国内の持ち主不明の土地は九州よりも広いと所有者不明土地問題研究会が公表した。研究会の座長はあの岩田元総務相だから、あながちウソでもあるまい。名義人の死亡後も相続登記されなかったり、住所が変わって名義人と連絡がつかなくなったりしている土地の推定面積が410万ヘクタール。日本の面積が3780万ヘクタールだから、日本全土の11%が所有者不明ということになる。所有者不明ということは、その土地が活用されておらず税金も徴収出来ていないということだ。所有者が不明になる背景は、主に土地の資産価値の低下。管理コストや固定資産税の負担が資産価値より重いから、法定相続人がだれも相続登記せず、長年にわたって放置される構図だ。長年にわたって放置されると、子孫らの相続人数が増え過ぎて、事実上相続も売却も出来ない塩漬け物件になる。政府や自治体による、所有者不明土地を利用・活用出来るようにする制度作りが必要だ。今レアメタル業界では、スマホなどの電子機器からレアメタルを回収する都市鉱山が注目され実施されている。鉱物資源に乏しい日本で新たな鉱山を開発したということだ。所有者不明土地も同じ。この狭い日本が埋め立て工事もせずに、1割も広がることになる。しかも、コストは掛からないし、税金収入も見込める。政府が制度作りに汗をかくだけで、巨万の富が転がり込んでくる。やらない理由は無い。
28日 6月 2017
都議会議員選挙が始まった。1100万人超の有権者に対し、各党のトップが国政選挙さながらに街頭で第一声を発した。だが、自民安倍は学園問題や共謀罪の異常採決でイメージが悪く出番無し。公明山口は知事と協力して都政を推進するとは言うが具体策は無い。民進蓮舫は都議会が予算を公共事業中心か福祉なのかを問いたいと言うが、民進の主張は分からない。共産志位は憲法の改正問題も都議選の大争点だと主張する。維新松井は小池の東京大改革は否定しないが寄せ集めでは改革は出来ないと言い、未だに大阪の失敗を引きずっている。社民吉田は相変わらず貧困格差の縮小。小池都民の会は古い議会を変える好機で、予算をワイズスペンディングと言うが、具体策は無い。こんな党首たちの演説を聴いて都民は投票先を決めることが出来るのだろうか。都議選は国政選挙ではない。都民の問題を解決するための具体策が必要だ。候補者がその具体策を競い合い、都民はその内容を確かめて1票を投じるのが筋。このままでは、イメージ投票に終わりそうだ。こんな最中に、稲田防衛相の大失言が飛び出した。自民党候補の応援演説で「防衛省・自衛隊、防衛大臣、自民党としてもお願いしたい」と発言した。自衛隊が当該候補を応援していると言ったのだ。自衛隊は軍隊だ。軍隊が政治的中立であるべきことは世界の常識。自衛隊法にも「選挙権の行使を除く政治的行為をしてはならない」と政治的行為が制限されている。これは失言というレベルではない。防衛の基礎中の基礎も知らない防衛相は失格だ。今後稲田が自衛隊に如何なる指示を出すのか、考えるだけでも恐ろしくなる。安倍の政治私物化と稲田の自衛隊選挙応援で、自民は壊滅的に敗れるに違いない。自民都議候補らは如何なる気持ちで戦っているのだろう。
27日 6月 2017
14歳の藤井四段が29連勝し30年ぶりに公式戦連勝新記録を達成した。マスコミは大騒ぎだ。今日の昼間の情報バラエティ番組は藤井四段一色。偶々羽鳥モーニングショーという番組を見た。藤井四段の生い立ちから幼少期、現在に至るまで詳細に取材内容を繰り広げている。話は昔の升田九段時代の話にも及んだ。ところが、なかなか肝心の29勝目の将棋盤解説が出てこない。シャベリの主体は、羽鳥とコメンテーター3人。コメンテーターの男Aと男Tは、将棋盤が出てくると「うわー、出てきちゃったよ」と一言。この番組のハイライトだ。男Aは「やっと出てきた。待ってましたよ。解説をお願いします」とプロ棋士に依頼した。ところが、男Tは「何故将棋盤など出すのよ。自分は将棋を知らないから、面白くない。こんな解説は不要だよ」と発言した。「うわー、出てきちゃったよ」は同じだが、反応が真逆だったので印象が深い。男Aも男Tも50歳代。この年代の日本男児で将棋のルールも知らない人は珍しい。貴重というよりは落ちこぼれ。自分がコメント出来ないから将棋盤を避けたのだろう。コメンテーターが何もかも知っている必要は無い。しかし、コメント出来ない対象を排除する姿勢は間違っている。しかも排除する姿勢は自己保身そのもの。コメンテーターは何でもシャベレば良いというものではない。なんちゃってコメンテーターが多過ぎる。
26日 6月 2017
タバコは健康に悪い。自分は嘗て超ヘビースモーカーだったが、30年以上前にキッパリと止めた。止めていなければ今頃この世にはいなかったと思う。止めて良かった。日本の喫煙率は、1965年は50%だったが2016年には20%に減っている。当然世界的傾向かと思っていたが、そうでもなさそうだ。寧ろ世界的には喫煙人口が増加しているとのこと。中でも増加が顕著なのが東南アジアと中国。先進国では減少しているが、発展途上国では増加傾向にある。タバコは年間6億人をも死に至らしめている。タバコによる病気の健康保険支出と、病気になった人の生産活動の喪失を合わせると、世界のGDPの約2%の損失に相当するという。しかも、この莫大な経済損失被害の40%は新興国に集中している。一方、世界の大手タバコ会社はM&Aを繰り返し巨大多国籍企業となってきた。市場価値では、フィリップモリスとブリティッシュアメリカンタバコが二大巨頭だが、何と日本たばこが世界3位に顔を出している。巨大多国籍企業が富を独占し、新興国に害をまき散らすという構図だ。タバコ会社は死の商人と言える。せめて日本たばこが縮小するよう、日本人が努力する必要がある。だが、それを出来る政治家たちは政治献金に縛られ手も足も出せないし、経済界はGDP拡大に夢中で善悪を考えない。狂った世界としか言い様がない。
25日 6月 2017
安倍首相が講演で加計学園問題に触れ「1校に限定して特区を認めた中途半端な妥協が、結果として国民的な疑念を招く一因となった。今治市だけに限定する必要は全くない。地域に関係なく、2校でも3校でも、意欲ある所にはどんどん新設を認めていく」と述べたとのこと。これまでの「一切関わっていないし、関わる立場でもない」との主張を根底から否定する発言だ。元々私立の獣医学部の受験倍率は1倍だから、加計学園の獣医学部など新設する必要はなかった。それを友達の誼で新設を認めたから問題視されている。でも、あろう事か更に2校でも3校でも新設するという。もし新設してしまえば、それこそ大失敗した法科大学院の二の舞いだ。法科大学院新設を申請通り70校全てに認めてしまったため、資格を取っても仕事にありつけない修了者を大量に生み出す結果になってしまった。安倍は加計学園醜聞を薄めるには、他の新設校を増やせばよいと考えたのだろうが、浅知恵過ぎる。きっと内閣府の連中は「殿、ご乱心」と言ったに違いない。我々庶民から見ると、まるで落語の「浮世床」だ。一尺二寸の大太刀だと言ってしまい短すぎると指摘される。一尺二寸は幅だと切り返すと、それでは相手が見えないだろうと指摘される。だから、その幅には窓が開いていると言い訳をする。その窓と2、3校新設のイメージがぴったりと重なって見える。どうやら落ちる所まで落ちてしまったようだ。
24日 6月 2017
スーパーの酒類コーナーは花盛りだ。各種各様のアルコールたちが我こそはと競い合っている。最近はノンアルコールビールがその一角を占めている。ノンアルコールビールが不動の地位を築いたようだ。ネットでは、会社の就業時間内の昼休みや休憩時間にノンアルコールビールを飲むことの是非が俎上に載せられ議論が繰り広げられているとのこと。就業時間内のアルコールを禁止し、コーヒーやお茶などを仕事の合間に飲むことは問題にしない企業が殆どだ。では、ノンアルコールビールはどちらに属するのだろうか。単なる炭酸飲料と考えればコーヒーと同じ。就業中でもOKのはず。でも、抵抗がある。飲んでいる姿は、傍から見てもアルコールかノンアルコールかは分からない。だから、飲んでいる姿はアルコールを飲んでいるように見える。この「見える」ゆえ、自分は就業中のノンアルコールには反対だ。反対の理由はもう一つある。一口にノンアルコールビールと言っても、2種類ある。ノンアルコールの定義はアルコール1%未満。裏返せば1%未満のアルコールは入っている。2種類とは、アルコール1%未満のものと完全0%のもの。2009年にキリンが完全0%の「キリンフリー」を発売し大ヒットしてから多くの飲料メーカーが参入した。でも、アルコール1%未満も残っている。普通のビールはアルコール4%だから、1%未満のノンアルコールビールを4本飲めば1本飲んだことになる。ノンアルコールビールを一括りにして、銘柄別にアルコール度をチェックする人などいない。酒気帯びになる可能性は高い。従ってノンアルコールビールが全銘柄アルコール0%を達成するまでは、ノンアルコールビールのコーヒー並の市民権は得られないはずだ。
23日 6月 2017
6月11日のサントリーレディスオープンゴルフトーナメント最終日には何と9132人が来場したとのこと。勿論お目当ては今期限りで引退を表明した宮里藍選手。日本国内での最後の勇姿を見るためだ。観衆からは今までの活躍に対し「ありがとう」という言葉が多かった。本人の瞳にも涙が溢れていた。本人は今後の計画は未定だという。だから、日本の観衆も選手も「ご苦労様、でもさみしい」としか言えない。ところが、同じシチュエーションなのに米国での反応は全く違う。試合を終えて米国に戻った藍選手に選手たちは「Congratulation,so happy for you」と声をかける。過去では無く将来に声を掛けている。第一線を退いた後の宮里選手の、将来への期待や楽しみが大きいからなのだろう。過去と未来。これは日本人と西欧人の典型的な感情の違いだと思う。日本人と西欧人とは、いろんな面で真逆なことが多い。例えば、木を切るためのノコギリの機能は同じだが、日本は引くが西欧は押す。リヤカーも日本は引くが西欧は押す。本当に真逆だ。「鉛筆で文字を書いた時、間違った後に西欧は消しゴムで消すが、日本は間違う前に消しゴムで消す」これは、桂米丸による創作落語の一コマだ。記憶は定かではないが、半世紀前頃に聞いた落語だと思う。若かりし頃の自分は、このフレーズを盗用し多用した。色々な人に話して、ウソだよ、でも面白いでしょと。でも今は切り返し宮里藍選手を讃えたい。功績には消しゴムでは消せないものもがあると。
22日 6月 2017
「フォード新小型車、中国で生産」との新聞見出しに、何か違和感を覚えた。大して重要な記事ではないのに何故か心に引っかかかった。暫くしてから合点がいった。トランプがフォードのメキシコ工場建設を批判し、建設撤回を発表したのが今年の初めだった。メキシコで作るはずだった小型車を米国ではなく中国で生産し米国に輸入するという。僅か半年で様変わりだ。トランプが乱発した大統領令の影響は大きい。国境調整税の導入が暗礁に乗り上げ米国内生産回帰も鳴りを潜めた。フォードは米国内ではなく中国に工場を建設することで1千億円以上の節約になるという。しかも製造した自動車は中国内で販売するのだから、中国に工場を作ることは必然だ。テスラのCEOは大統領の助言組織を辞任し、中国に工場を作る検討をしている。同じ助言組織のウォルマートのCEOはパリ協定離脱を公然と批判している。高度な技能を持つ外国人労働者を対象としたビザの審査を厳格化したため、今後産業の米となるIT・人工知能関係の技術者不足に陥り、今後の経済成長に影を落としている。ロシアゲート疑惑にしても、トランプ政権は内部で何が起きているのか分からない。説明責任は果たさないが、仲間内の利権には目敏い。トランプ政権と安倍政権は悪いところが実に良く似ている。
21日 6月 2017
静岡県吉田町が、来年度から小学校の夏休みを最短で10日間に短縮する方針を決め、保護者への説明会を始めたとのこと。背景には教員の長時間労働問題がある。授業日を増やして1日当たりの労働時間を減らすことが狙い。吉田町立小学校の今年度の夏休み24日間を来年度は10日間に。これにより、来年度の授業日を10日増やし、1日6時限の時間割を4~5時限に短縮する。このため、教室にエアコンを設置し、放課後は子ども教室や公立塾で午後6時半まで子どもを預かる態勢を整えるという。教員の長時間労働は全国で問題化している。吉田町の時間外勤務は昨年度、小学校で月平均58時間、中学校で90時間に上るというから大いに効果は期待出来る。全国の小学校の夏休みは、42日間ある県が多い。昔に較べて環境は整備されている。昔ながらの長い夏休みを取る理由は無い。長い夏休みも、一種の特権に違いない。吉田町は既に24日間に短縮しているのが凄い。それを更に10日間にするというのだから凄すぎる。まさに革新的な規制改革だと思う。これを契機に全国で夏休み期間を見直せば、教員の処遇改善にも繋がるし授業内容も充実するはずだ。だが、肝心の文科省は「怪文書」騒動で、それどころではなさそうだ。尤も長い夏休みに縛っているのは文科省と日教組だろうから期待は薄い。夏休み短縮こそ、国家戦略特区などを必要としない岩盤規制崩壊の一つと言えそうだ。