31日 12月 2012
比較的平穏な我が家一族にとって今年は激動の一年であった。子供たち3人は皆独立しているが、長男は海外勤務となり、次男は営業の一部の責任が任され、三男には待望の子供が生まれた。そして義母には新しい友達が増えた。長男は日本におらず次男は土日出勤が多くなり、孫たちの運動会や催し物へ参加することが飛躍的に増えた。孫たちの喜ぶ顔を見ると、来てよかったなとこちらも嬉しくなった。義母の新しい友達は猫だ。メスの野良猫で義母がシロと名付けた。シロはキジトラで胸の周りが真っ白で、居住まいも品が良く顔も美形。近所に住んでいる野良猫だが昼間だけ食事をしに我が家にやって来る。初めて来たときは、そばに近づくと人をフーッと威嚇した。義母が「フーッじゃないでしょ、ニャーと言いなさい」と言いながら餌を与え続けると、フーッがフッとなり、ンッニになり、ニヤへ変わり、今ではニャーニャーになった。懐いては来たが所詮野良猫で、決して触らせはしない。50cm程度に近寄ると義母でさえ逃げてしまう。そんなシロではあるがボーイフレンドがいる。シロとは正反対で不細工なクロ。シロは皿に入れたペットフードとヨーグルトの空き箱を半分に切った容器に入れた牛乳をいただくのが日課になっている。シロは自分が食べている時にクロが割り込むと猫パンチを喰らわす。クロは仕方なくいつも木や石の陰でシロが食べ終わるのをじっと待っている。しかしシロは必ず餌を残す。暫らくするとクロが腰を屈めて抜き足差し足で現れ残飯を平らげる。だが悲しいことにクロの顔は馬鹿でかいため牛乳は飲む事が出来ないところに何とも言えないユーモアを感じる。ところが最近クロを見かけることが少なくなった。シロはいつも餌を確実に半分残し、皿の傍でクロの来るのを待っている。好かれれば嫌いな素振り、嫌われれば後を追う、まるで男と女の人間模様と同じで興味は尽きない。我が家の今年の成果は三男の孫誕生と義母の猫半匹扶養と言えるかもしれない。
30日 12月 2012
笹子トンネルが27日ぶりに下り車線対面通行の臨時処置で開通した。だがこれに安堵して問題を先送りにしてはならないと思う。この事故の原因は、トンネル構造、保守点検方法、補修保全維持のあり方に有る。しかし現実的には保守点検だけにスポットが当てられNEXCO中日本が悪者に仕立てられようとしているように見える。点検の手抜きをしていたNEXCO中日本に責任があることは間違いはないが、もっと大きな責任を担うべき対象があるはずだ。笹子トンネルは崩落した天井板を上部から樹脂で固定したアンカーボルトで吊るす構造になっている。今から35年前の技術ではこの工法を良しといたのかもしれないが、現代の技術者から見ると常識的にあり得ない構造だと言う。技術は日々進化するものだ。旧技術が危険と判断された時点で一斉再点検を行い早急に改良するか警鐘を鳴らすべきものであった。危険を危険と承知で放置した行政の責任は間違いなくある。一方道路の維持保全はもっと深刻だ。日本の高速道路は高い通行料金を取る。その集めた金が次なる有用ともいえない高速道路に注ぎ込まれる構図だ。従って既存の道路には微々たる維持費しか残らない。維持はするなと言っているようなもの。そもそも維持保全を道路コストに含めない行政の考え方も間違っている。更に問題なのは、このような行政の怠慢に対し一切言及もしないマスコミの姿勢にあると断言出来る。怒り心頭。
29日 12月 2012
日経朝刊の見開き2、3頁に麻生財務相の過去と未来が載っている。2頁には麻生政権時代に始めたエコポイントは需要を先食いして痛みを増幅させた失策だというもの。LEDなどの新市場の創出による需要拡大ではなく、テレビなどの既存市場の置き換えなので当然の結果だ。当時ヤマダ電機会長が警鐘を鳴らしていたとのことだが国民は誰でも知っていた。知らないのは電機メーカーと政治家だけだった。一方3頁には、麻生がこれからの景気対策について「まず財政出動して景気を浮上させた後に増税する」との主張が載っている。「成長戦略と財政出動の両輪で」と言ってはいるが、成長戦略の中身は「10年で200兆円を使おうという国土強靭化計画」だ。公共事業投資で一時的に景気は良くなるかもしれないが付加価値の創出がないから今より酷い経済状況になることは目に見えている。エコポイントと国土強靭化計画は瓜二つに見える。麻生が同じ発想で同じ過ちを犯しそうだ。麻生の為すべき仕事は、決して国土強靭化などではない。政府を総動員して規制緩和と新分野への積極投資で成長戦略を練り上げ実行することだ。
28日 12月 2012
今日は1、2時間しか起きていなかったので横になりながら昨日の出来事を思い出してみた。ワタリガニのクリームパスタを一口食べた時に、以前ほかの店で食べたものに較べガニの風味が凄いなと思ったと同時に一瞬(?)が頭の中に浮かんだ。その時は(?)が何だったのかは分からなかった。今から思うと(?)は、隠し味程度の微妙な生臭さだったような気がする。だからカニの風味が前面に出ているように感じたのだ。パスタ自体は火が通っているので問題はないが、ワタリガニの足の付け根の身の詰まったところに火が通っていなかったのかもしれない。カニは死ぬと足が速いので食あたり食材として有名だ。どうやら足の付け根を食べたか食べないかが、自分とカミサンの症状の違いに現れたように思う。大変な思いをしたが、良い事もあった。自分には微妙な臭覚と味覚がまだ健在であることと、毒は吐き出すという人間本来の防御機能が備わっていたことを再認識出来たことだ。しかし自分の食糧品目リストからワタリガニを削除することにした。美味しさではカニの王様と言われるワタリガニを生涯二度と食べない決心をした。
28日 12月 2012
昨日はブログを書くような状況ではなかった。カミサンと買い物に出かけランチはワタリガニのパスタとピッザを注文した。カミサンと取り分けて同じものを食べた。ところが帰宅してから胃が膨れだし気持ち悪くなり昼間から床に就いた。症状は増々悪くなり頭痛がして体が寒くなったり暑くなったり吐き気がしたりで最悪の症状だ。カニの食中毒かと疑ってみたが、カミサンはなんともない。しかしうちのカミサンが食中毒のセンサーとして適格かどうかは分からないので、食中毒ではないとも言い切れない。夜になって歯を磨いている時に突然催して洗面所で戻した。今流行りのノロウイルスだと怖いので手と洗面所を除菌した。今でも少し頭痛はするが胃と発熱は収まった。床から起きたのは夕方の4時頃、何と26時間も横になっていたことになる。そう言えばこの1週間ほど後味の悪い夢を見ていた。出口の見つからない建物の中で必死に出口を探す夢。目覚めると疲れ切った自分がいる。風邪を引いていたのかもしれないし、もっと重篤な病気が潜んでいるのかもしれない。男は弱いが、女は強い。男と女の平均寿命差が7歳近くあることを実感したが、二度と経験したくない2日間であった。
26日 12月 2012
自民の圧勝により安倍内閣がスタートした。圧勝と言っても自民が勝った訳ではなく、民主、維新、未来の敵失と言える。野党では戦い方の失敗にも懲りず、ゴタゴタが続いている。エネルギーが自民に向かうのではなく、内向きとなりパワーも萎えつつある。民主は反野田系の海江田が代表に就いた。旧民主旧社会が主導権を取ったので、民主は昔ながらの何でも反対党に成り下がり、野田系は袂を分かつことになるだろう。維新が大阪維新と太陽に分裂するのは時間の問題で、ひょっとすると明日にも分裂するかもしれない。未来も案の定嘉田と小沢の成田離婚は決定的で、亀井はサッサと見切りをつけて出て行った。野党の体たらくに自民はニンマリ。勝って兜の緒を締めよ、と喜びを隠さない。野党敗北の最大要因は、国家の大道を考えず各論の自説しか主張せず、選挙に勝つことだけしか頭にない小物政治家しかいないことだ。これほど全ての政治家が小粒に見える時代はなかったのではないだろうか。政治は個人では動かせない。チームワークが必要だ。チームワークを組めない政治家に明日はない。
25日 12月 2012
中東の自爆テロは有名だが、日本にも自爆○○というものがあることをテレビニュースで初めて知った。それは自爆営業。営業ノルマを達成出来ない営業マンが未達分を自ら購入し穴埋めする行為を自爆営業というらしい。郵便局のお年玉付年賀ハガキは約35億枚11月1日から販売されたが、販売直後から定価の50円より安い価格でチケット下取り店に大量に並ぶ。官製ハガキは全国一律50円と思っていたがそうではない。不思議な光景だ。そのカラクリはこうだ。日本郵政が全社員に年賀ハガキ販売のノルマを与え、そして各人の販売実績で勤務成績を評価する。ノルマ達成には無言の圧力がかかるので、売れない分は泣く泣く自腹で購入し下取り店で換金する。かくして定価より安いハガキが生まれ、年末になると更に安くなるという。ニュースでは、日本郵政の責任者と思しき者が、ニターッと薄笑いを浮かべながら「強制はしていないんですがね~」と答えていた。日本郵政は国営だと仕事をしないし、民営化すると民間の悪い所しか真似をしない。煮ても焼いても食えない会社だ。経営トップの抜本改革が早急に必要だ。
24日 12月 2012
物質・材料研究機構が除染に極めて有効な方法を開発した。原発事故がバラ撒いた放射性物質を効率よく除染するにはセシウムの可視化が必須といえる。今までに宇宙航空研究開発機構が半導体コンプトンカメラという放射線測定器でセシウムの可視化に成功している。これによりホットスポットを特定できるようになったが、特殊な機器で高価なのが欠点だ。一方物質・材料研究機構が開発したセシウム可視化は極めて簡単で廉価で精度も高い。その方法はこうだ。セシウムを含む土壌に蛍光プローブを溶かしたアルコールを噴霧し、そこへ紫外線を照射するとセシウムに汚染された箇所だけが緑色の蛍光を発する。その蛍光によりセシウムの位置をミリ単位でしかも目視で確認出来るので、汚染された箇所のみを選択的に除去出来るようになる。ちなみに蛍光プローブとはポリエチレングリコールの両端にニトロベンゼンと蛍光部位であるフェノール誘導体が付いたもので、合成も易しそうだしコストも安く出来そうだ。科学技術の発展が人類を幸福に導くことは間違いないし、日本経済発展の起爆剤になる可能性もある。安倍新内閣には更なる科学技術進展のための助成を期待したい。
23日 12月 2012
元々主義主張がバラバラな者が集まっただけの選挙互助会であった民主党が、自然の摂理に従い反消費増税派と反TPP派が離脱して一見スッキリと纏まるかのように見えたが、そうは問屋が卸さなかった。第一に未だに党綱領もなく何を拠り所に何を目指すのか曖昧のままだ。党代表が辞任したのに後釜を決めることさえ出来ない。総選挙大惨敗の反省がまず先だと言うが、その理由を知らないのは民主議員だけで国民は誰でも知っている。新代表は現執行部以外から選出すべきと言う声がある。現内閣でさえ人材不足で儘ならなかったのにその人材も外すと言う。挙句の果ては海江田と蓮舫が立候補するという。立つべき岡田、前原はだんまりを決め込んだ。海江田は原発事故当時の経産相で、事後の対応のまずさにウンザリさせられたし、代表選では主張が二転三転し、しゃべりも下手でやる事なす事意味不明。蓮舫は役に立たない事業仕分けとか議事堂内の記念写真撮影とか、パフォーマンスしか出来ない猿回しの猿。両名とも、自分がなく他人からなすが儘に操られる点が共通している。最早民主に望むものは何もない。来年の参院選での派手な惨敗は間違いない。不幸にも昔の自民政治が盤石なものになりそうだ。
22日 12月 2012
マヤの世界終末の日である21日が何事もなく過ぎた途端に、またまた新説が現れた。実は2012年12月21日ではなく、2015年9月3日だという。根拠は現在のグレゴリオ暦とマヤ長期暦との換算係数の間違い。換算係数にうるう年が考慮されていなかったので、修正すると1250日長くなるという。これだけならば、またかと思うだけだがそうでもなさそうだ。エジプトでは、アスワンハイダム建設時の調査でイシス神殿の壁に1465体の神々が描かれていることがわかった。ところがイシス神殿は西暦550年に閉鎖され「この神殿が閉鎖されると毎年秋分の日に一体ずつ神々の加護が失われ、すべての神々が去った年の秋分の日に世界が水没する」という伝説が残っているという。数えると2015年9月に世界が水没することになる。この奇妙な一致は少し気味が悪い。世の中状況が悪い時は必ず終末説が横行するものだ。だが終末に怯えていても意味がない。世の中が良くなるのは2015年だと思うようにした。全人類は、世界同時不況からの脱出、アラブの春、アフリカの夜明け、人種差別撤廃、南北左右の融和、宗教対立の緩和等々の解決に向けて歩むしかあるまい。何もしないとお天道様に笑われることになる。