カテゴリ:201106



30日 6月 2011
東京電力は7月1日から9月30日まで、電力使用状況と最大供給量を「でんき予報」として公開し節電を呼びかけるとのこと。あたかも節電意識を高めそうに見える見エル化であるが、実際は本来見えるものを見えなくさせる見エル化と見える。電力使用量は実績ベースと思われるが、最大供給量は日毎に変化する。ここに東電のまやかしがある。最大供給量とは、東電の最大供給可能量ではない。前日実績から予測した当日使用量を満たす最少供給量のことをいう。東電の最大供給量とは、2009年度末実績の7769万キロワットから福島原発分900万キロワットを引いた6869万キロワットであり、最大供給可能量はこれから定期点検等により停止中の能力を引き、隠し電力である揚水発電を加えたものだ。実際の最大供給可能量は東電しか知らないのが実態だ。東電関係者は「公開している『本日のピーク時供給力』は、東電が決めた目安に過ぎず、本来の供給力とは関係ない。節電意識を促すために恣意的に下げていると指摘されても仕方がない」と内情を明かしているらしい。実情を知ると「でんき予報」は節電効果よりも浪電効果に働くかもしれない。
29日 6月 2011
極めて異例なことに民主党政権に自民党議員が一本釣りされ総務政務官に起用された。職務は復興対策本部の対外関係の責任者。釣り人は菅、介添え人亀井、釣上げられた魚は浜田和幸。この一本釣りについては、民主からも自民からも非難の的だ。自民の軽量幹事長は「他人の懐に手を突っ込んでくる」と表現し不快感を露わにした。しかし真面目にこの行為を本人の立場になって考えてみた。「自民党総裁は野党としてのリーダーシップが欠けており、このままでは政治力学が機能しない。軽量幹事長は元首相不推薦とする新生化案も領袖の一言で撤回する無能ぶり。このままでは復興が進まないし自民の明日もない。一方、民主党は綱領もない右から左まで何でもアリの寄せ集め集団で、党としての統一された意見もない。首相の思いつきの独り言で動いている。周りは成す術もなくただおろおろするばかりの状態で、この難局を乗り切れる人材もほとんどいない。民主に鞍替えしても違和感はない。千年に一度のチャンスである復興に、政治家としての命を懸けてみよう」おそらくこんなところだろう。民主と自民の違いは、小学校の運動会の赤帽と白帽程度の違いだ。白帽の仲間が赤帽に変われば小学生だってアイツと蔑む。しかし年が変わったりクラス替えがあれば赤でも白でもかまわない、自分が今まで赤だったのか白だったのかも忘れてしまう。今の政治は小学校生レベルだ。これを契機にクラス替えが始まることを期待したい。
28日 6月 2011
日経によると、中・東欧の金融危機が収束に向かいだしたとのこと。2009年に資産バルブが崩壊し信用不安に直面したラトビアが3年ぶりに国債を発行し、年内にEUとIMFの支援を卒業するらしい。ハンガリーは昨年卒業し、ルーマニアは来年卒業の見通し。ラトビアの回復要因は、超緊縮財政策による財政赤字削減と景気回復。ラトビアのドムブロフスキス首相は「皆が助言した通貨切り下げは短期的な効果しかないと判断し、賃金・物価などの構造調整に取り組んだのが正解だった」と言っている。ギリシャ国民は東欧を見習うべきだ。今のまま既得権にしがみ付いていると財政再建の痛さよりもはるかにひどい地獄に陥ることになる。ギリシャがデフォルトすると世界経済が大打撃を受けることになる。するとギリシャ国民は全世界から蔑視の集中砲火を浴び地球上での居場所がなくなることになる。また、ドムブロフスキス首相は「政権崩壊を心配するよりも、危機に果敢に対処しようとする政府を持つことの方がはるかに重要だ」とも言っている。この言葉を次期首相に届けたい。
27日 6月 2011
クフ王の巨大ピラミッド脇に埋まる世界最古級の大型木造船「第二の太陽の船」の発掘作業が、首都カイロ郊外ギザで始まった。建造されたのは約4500年前、吉村早大名誉教授が電磁波調査で発見したのは約四半世紀前、4~5年後の復元完成を目指すという。ちなみに第一の船は1954年に発見され十数年かけて復元し、ピラミッド横の博物館に展示されている。太陽神と同一視されていた王は、死後も船で永遠に旅を続けると信じられ、ピラミッド建築の際に埋設されたと言われている。4500年前とは、人間一世代を50年とすると、4500/50=90世代前となる。自分の2世代前の血筋の人間についてもほとんど知らないのに、90世代前とは気の遠くなるほどの大昔だ。また発見から発掘までに四半世紀を要したことにも、発掘実行の困難さと歴史のスケールの大きさを感じる。まさにロマンだ。総事業費10億円を支援してくれた企業の発展を応援したい。
26日 6月 2011
復興構想会議の提言が行われた。4月14日に第1回目の会議が開かれ提言までに2ヶ月半も要した割には構想到達レベルが低い。この内容であれば2週間もあれば可能なはずだ。当初6月末1次提言、年内最終提言の予定だったが、今回の提案が最終案となった。これ以上検討しても期待は出来ないので「打ち切り」は良い判断だったと思う。会議のメンバーは所謂知識人がメインで現場を知らない人ばかり。現場からの要望、発想が欠落しているのが最大の欠点だ。この貴重な2ヶ月半はメンバーの勉強会と作文に費やされたに過ぎない。この復興構想会議の存在自体が被災地の復旧復興スピードの妨げになったのは間違いない。復興ブレーキ会議と名付けるべきであった。
25日 6月 2011
昨日長男夫婦に次女が生まれ、孫は4人になった。数年前長男の嫁さんが第一子を身ごもった時の、長男の嫁さんと自分の会話を思い出した。ちょうどその頃「日本はなぜここまで壊れたのか:マークス寿子:草思社」を読んだばかりだった。その第5章「増え続ける、男のように生きたい女」の中に、最近の日本女性は家の外へ出て働くことを自己実現ととらえており、母親となり子育てすることを仕事とはとらえていない傾向にある。生まれてすぐ保育園に預けてしまうため、母親の肌を感じる安心感も得られず子供がまともに成長しない。特に3歳までは常に母親の愛情で包み込むことが大切、とある。嫁さんは総合職のSEだ。仕事は出来る限り早く始めたいという。正直当時は孫をどのように育てるのか心配だった。仕事と子育てのあり方について議論した。アルコールのせいもあり、一生懸命三つ子の魂を遠回しに主張したが、気付くと嫁さんが泣いていた。泣いた理由を聞くと、今まで自分の親とはこの種の議論をした経験がなかったからとのこと。どうやら、意見そのものではなく、親の親身な態度に涙したらしい。結果は大正解。その第一子は両親の肌を感じる環境で素直に成長しつつある。しかも嫁さんは早期に職場復帰した。長男夫婦がともにいかに努力してきたかがよくわかる。昨日生まれた次女にも愛情をたっぷり注いでほしい。
24日 6月 2011
いま世界で最も有名なエンターテナーであるレディー・ガガが、大震災の復興支援イベント出演のため来日した。記者会見では「義援金を集めることも大切だけど、日本は安全だと世界に知らせることがとても重要だと思う」と語り、ルース駐日米国大使や溝畑宏観光庁長官から絶賛された。収益金の全額は赤十字社を通じて寄付される。有名人のチャリティーは、アメリカと日本では基本精神が大きく異なる。アメリカでは有名人はノーギャラが基本で、日本ではギャラをとるのが一般的。アメリカでは公演収益と募金と出演料が寄付対象で、日本では募金がメインで収益の一部が付け足されるに過ぎない。日本方式のチャリティーを「チャリティー」と呼ぶのは間違いで、「日給手当付き募金活動」と呼ぶべきだ。日本にはもっとひどい義援金活動もある。民主党大島九州男参院議員の「東日本大震災復興・支援する集い」と銘打った政治資金パーティーだ。パーティー券は1枚1万円で、総収入は約350万円だった。収入の約7割が経費で、義援金に充てるのは約40万円、残りの約70万円は政治資金にするという。しかも選挙区内への寄付が公選法に抵触することも知らず総務省から指摘され、急遽預かり金としてパーティ責任者名で寄付することに変更した。まさに震災便乗政治資金集めパーティだ。大島はレディー・ガガの爪の垢を煎じて飲むべきだ。いやレディー・ガガの爪の垢は時価が高すぎて、コスイ政治家には購入不可能かも知れない。
23日 6月 2011
政治駆け引きの裏舞台をテレビ放送で全国民に曝け出したばかりでなく、その後も居直る菅。首相としては異例なほど品格がなくプライドもない。奸策に長けた菅の顔が放映されると思わずチャンネルを変えてしまうほど嫌悪を感じるので、最近は意識して菅について書くことを避けてきた。しかし書かざるを得ないので、手短に。資質の欠如と性格の悪さで党員や官僚等周りの人は皆去って行った。野党はもとより民主党幹部議員、政府内部からも早期辞任を迫られている。まさに四面楚歌状態だ。しかし菅は次々と延命策を打ち出し一向に辞める気配がない。このような状況下で何故開き直って強気でいられるのか。並みの人ならばとっくに心が折れて辞めているはずだ。その理由を考えてみた。信念もない菅が強気でいられるのはバックに強力な援護者がいるに違いない。政界にも経済界にもいない。よくよく考えると孤立無援の菅を強気にさせることの出来る人物がたった一人いた。伸子夫人だ。菅の伸子依存症が、日本の政治と経済を劣化させている元凶に違いない。
22日 6月 2011
米食品医薬品局(FDA)が、タバコの包装に新たに掲載を義務づける警告文を発表した。「喫煙で死ぬことがあります」という警告文と胸に大きな手術痕がある遺体の写真、「たばこは脳卒中や心臓病を引き起こします」の警告文と呼吸器をつけてあえぐ男性の写真など、どれも視覚に訴えるきつい内容だ。25年ぶりの大きな改定で、来年9月以降、米国内で販売されるタバコは、パッケージの上半分をこの警告に当てなければならなくなる。タバコ業界は、言論の自由などを理由に新規制無効を求める訴訟を起こしているとのこと。5月31日世界禁煙デーでも書いたが、タバコの人体への害は桁外れに高い。たとえ本人が吸っても吸わなくても。大麻とタバコは麻薬効果というレベルでは殆んど同等だ。現実社会では、大麻は法律で規制されているので持っているだけでも法律違反となるが、タバコは何故か政府のお墨付きがあり販売すらも奨励されている。不思議な世界だ。自分の長兄と次兄はヘビースモーカーだった。50歳代半ばに肺ガンで逝ってしまった。タバコ好きな本人だけが逝ってしまうのは、それはそれでよいと思う。しかしタバコは大麻と違って、周りのか弱い子供たちをも受動喫煙として巻き込むことになる。タバコを吸おうが大麻をやろうと、それは本人の問題だ。しかしタバコ好きには再考してほしい。周りにも同様に害を及ぼすし時代が時代であれば大麻と同罪だということを。
21日 6月 2011
クルム伊達公子がウィンブルドンの女子Sで15年ぶりの勝利を挙げた。この大会ではナブラチロワの47歳に次ぐ史上2番目の40歳年長勝利。15~17年前といえば、全豪、全仏、全英、全米の四大大会で全てベスト4または8の成績を残した全盛期の時期だった。その頃の伊達はライジング・サンと呼ばれるほど、ライジング・ショットの名手だった。今大会でもライジング・ショットは健在で、相手は伊達の球足の速さについていけなかった。15年前に引退し3年前に現役復帰。37歳にしてプロ復帰した理由を「世界と戦うためではなく、若い選手へ刺激を与えるため」と言っている。現役復帰したとき、これほど再起するとは思わなかった。まさに想定外だ。体力面でも精神面でも驚異的な強さを感じる。この強さは何処から出てくるのか、何故持続できるのか、研究に値する人物だと思う。

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