1月28日に起きた埼玉県八潮市の大規模な道路陥没事故は、未だに復旧していない。2~3年はかかるという。転落したトラック運転手の安否は不明のまま、地元消防は陥没穴での捜索を断念した。今、日本では年間で約2万件以上の水道管の漏水事故が発生している。国内には総延長で約74万kmの水道管が敷設されており、約16万kmが法定耐用年数である40年を超えている。漏水陥没事故は留まることはない。最近は、水道管の漏水を宇宙から検知する技術が進んでいるという。月や火星の水を研究する研究者が創業したアステラという企業がある。国内では兵庫県や大分県など35道府県の延べ70事業体以上が導入しているという。原理はこうだ。人工衛星から地表に向けて地中2~3メートルほどまで届く性質があるマイクロ波を照射し、その反射を測定する。そのデータから建築物など不要な情報を人工知能で除去する。その上で、水だと高い値になる誘電率の差で、上下水道と海水や河川の水を区別する。さらに、土壌中の水分量も加えたデータと敷設された水道管の位置を照合することで、漏水しているとみられる地点を検出するのだ。この他にも、JAXA発の宇宙ベンチャー企業も水道管の損傷リスクを判定するサービスを提供している。これらの技術が進展することを願ってやまない。
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