毒には毒をもって毒を制すということかも

我が耳を疑った。自民党があの杉田水脈元衆院議員を夏の参院選比例代表の公認候補にしたとのこと。しかも、石破首相は「公認の評価は最終的には選挙で有権者に判断をいただくべき事柄だ」と、自民党総裁の権限を国民に丸投げしてしまったのだ。杉田水脈と言えば、アイヌ民族や在日コリアンへのヘイト発言で法務当局から人権侵犯と認定され、裏金事件でも政治資金収支報告書に不記載し、党役職停止6カ月の処分を受け、昨年10月の衆院選には立候補せず、政治倫理審査会での釈明を逃れた輩だ。今自民党内では旧安倍派が石破降ろしを目論んでいるという。杉田は安倍元首相の秘蔵っ子だ。裏金不記載の萩生田が森山幹事長に泣きつき、安倍派復活のため杉田を参院選比例代表に押し込んだと言われている。でも、よく考えてみると、良い傾向かもしれないとも思う。ダーティな旧安倍派が目立ち、自民が参院選で大敗すれば、益々少数派与党となる。与党と野党が論戦を交わしながら、政策を決定するのは健全だ。毒には毒をもって毒を制すということかもしれない。