教育改革はまずは中学校から

英誌エコノミストが、日本の小学校教育が素晴らしいと褒めている。1970~80年代にかけて、世界の研究者は子供のテストの点数を上げる方法を探るため、日本に注目していた。だが現在、海外からの視察団の関心は「日本の学校における人格育成の方法」に向けられているという。大谷選手はなぜ試合後にごみ拾いをするのか、何故あれほど礼儀正しく列に並んだり、信号が青になるのを待ったりするのか、の答えは小学校教育にあるという。日本の子供は学業成績が優れているだけでなく、幼い頃から驚くほどの自立性に富んでいる。また、教師は成果よりも努力を高く評価する。この手法によって子供たちはより逞しく育つと指摘している。教師が生徒を叱る理由で最も多いのは「他人に迷惑をかけたから」だという。日本の子供は、目立たないように行動するすべを学ぶのだ。それが中学間近になると、大学入試に備えて塾に通いはじめる。結局、中学以降はシステムに適合する人材形成が目的になってしまい、小学校教育の素晴らしさが無くなってしまうと指摘している。日本の教育改革は、まずは中学校からということのようだ。