私立高校の授業料が無償化されたら

高校授業料の無償化を巡り、自公維が合意し2025年度予算案の年度内成立に道筋を付けた。しかし、問題は2つある。1つは、私立高校の授業料を無償化すること。確かに、無償化が実現すれば、家計が厳しい生徒にも門戸が開かれる。だが、デメリットはもっと大きい。私立が授業料を値上げするのは目に見えている。結局家計が厳しい生徒に門戸は開かれないのだ。益々公立との格差が開くことになる。更に無償化で浮いたお金は塾代に消えるはずだ。私立高校の授業料を無償化するには、前提として公私の受験・授業・自由度を平均化する必要があるが、何も成されていない。もう1つは、授業料無償化を予算成立のための人質としたこと。維新は授業料無償化が通れば予算を承認するとした。予算の大枠の是非は問わないで、賛成するという。その点、傍観者として追いやられている立民は、財源に基づいた修正案を提示している。でも、蚊帳の外だ。維新と立民のどちらが日本にとって価値が有るかは明白なのだが、維新が勝とうとしている。維新の政治は腐っているとしか言い様がない。