ナスカの地上絵が解明された

永遠の疑問だった「ナスカの地上絵は誰が、いつ、何のために描いたのか」を坂井正人山形大教授が解明したとのニュース。今まで見つかっていた地上絵は430点あったが、坂井教授らは新たに303点発見したという。地上絵が描かれたのは紀元前100年~紀元後300年ごろと考えられている。忘れ去られていた地上絵に光が当たったのは1920年代。1994年世界遺産に指定された。坂井教授らはAIを駆使し発見したので「考古学分野のAI革命」とも呼ばれている。坂井教授らによると地上絵には2種類あるという。1つは、ハチドリやコンドルなどの野生動物が90m規模で描かれている「線タイプ」と呼ばれるもの。もう1つは、地表に凹凸をつけているが、平均約9メートルと小さい「面タイプ」と呼ぶもの。今回の発見は全てこの「面タイプ」だった。坂井教授らは、線タイプは「聖地巡礼の発着点に設けた儀礼広場」とみている。一方、面タイプは文字に代わる掲示板のような情報共有のツールだったのだろうと推測している。ナスカの人々は文字を持っていなかった。絵の並びにも意味があり、道を歩きながら絵巻物のように見ていくことで、人身供犠の意義や家畜の繁栄などの価値観を共有し、次世代に受け継ぐ意味があったという。ナスカの地上絵は、決して宇宙人へのメッセージなどではなかったのだ。