OECDが発表した「国際成人力調査」で、日本は前回に引き続き世界トップ水準となった。しかし同じ世界トップのフィンランドが「世界幸福度ランキング」でもトップとなっているのに、日本は先進国の中で最低ランクの47位という状況にある。国際成人力調査とは、成人が実社会で生きていく上で必要な総合力を成人力と定義し、それを読解力、数的思考力、問題解決能力の3分野について数値化して順位付けしたもの。日本とフィンランドの違いは何なのだろう。「フィンランドの高校生が、学んでいる人生を変える教養:岩竹美加子:青春新書」によると、フィンランドの学校は「自分の頭で考える」ことを教えるが、日本の学校は「自分の頭で考えず丸暗記することだけ」を教えているとのこと。山田進太郎D&I財団石倉秀明COOは「日本人が仕事が出来ないのは、学生を採用する管理職が高度人材の使い方を分かってない。学歴と仕事のミスマッチが起きている。管理職こそリスキリング必要だ」と指摘している。また、日本生産性本部が発表した2023年の日本の時間あたり労働生産性は、OECD加盟の38カ国中29位だった。自分の頭で考える人材をフルに活用することが出来れば、自ずから世界幸福度ランキングも上がっていくに違いない。
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