環境省が発表した、水道水に含まれる有機フッ素化合物PFASの全国調査では、今年度は9月までの時点で国の暫定目標値を上回った事業はなかったとのこと。しかし、一方で12月1日に放送される予定のNHKスペシャル「追跡“PFAS汚染”」では、PFASが全国各地の水道水から検出されているという。どちらが正しいのだろうか。環境省の調査は、全国の水道事業者の6割程度だというから当てにならない。PFAS汚染は確実に広がっていると見るべきだろう。PFASは「永遠の化学物質」と言われている。殆ど分解が出来ないからだ。ところが、立命館大がPFASを光触媒で簡単に分解する技術を開発したとのこと。PFASはフッ素と炭素の結合を持つ化合物で、1万種類以上があるとされる。熱や薬品に強く、水や油をはじく性質を生かして、フライパンや食品包装のコーティング剤、カーペットなどのはっ水加工に使用されている。PFASのうち、PFOSとPFOAは発がん性があるため、国際条約で製造が規制されている。その他のPFASは健康への影響は確認されていないが、分解しにくいために自然環境に長く残る。いずれ問題になってくるはずだ。立命館大のPFAS分解技術は地球環境にとって光明と言えそうだ。
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