クーリエ・ジャポンの記事「先進国の美しいバナナやパイナップルのためにいまも産地が払う代償」が目に留まった。欧米で売られている美しいバナナやパイナップルはコスタリカ産が多いという。コスタリカは、世界第三位のバナナ輸出国、そして世界一のパイナップル生産国だ。2023年には、主に米国と欧州にむけて、200万トンのバナナと250万トンのパイナップルが生産された。しかし、バナナやパイナップルが美しいのには訳がある。欧米は美しいバナナやパイナップルを好む。だが、コスタリカは美しいバナナやパイナップルを作るため、危険な農薬を使用している。そのため、農園の家族の血液からは、クロロタロニル、マンコゼブという発がん性のある防カビ剤、子供の神経に毒となるクロルピリホス、神経発達を阻害する殺虫剤成分であるネオニコチノイドなどが検出されている。現地の人は発がん性物質漬けになっているのだ。欧米の域内ではこれらの農薬の使用は禁止されているのに、農薬の輸出は制限されずコスタリカで使われ続けているのだ。甚だしいダブルスタンダードだと思う。一方日本のバナナの85%はフィリピン産だ。さて、フィリピンの農薬事情はどうなっているのだろうか。
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