国連総会でイスラエルにヨルダン川西岸の違法占領を止めることを求める決議が可決された。この決議に米英独など欧米主要国は反対した一方、多くの途上国や新興国は賛成にまわり、何と日本も賛成に加わったのだ。米国の言いなりの日本が、米国の反対側にまわったのは画期的な姿勢と言える。何故、日本は賛成にまわることが出来たのだろうか。日本政府はこれまで台湾問題やウクライナ侵攻について「力による一方的な現状変更の試みを認めない」と繰り返してきた。殆どの先進国も同じ主張をしている。だが、米英はイスラエルに肩入れしダブルスタンダード化している。日本政府はパレスチナを正式な国家として承認せず欧米主要国と足並みを揃えている点はあるものの、少なくとも今回の国連決議に関していえば「力でルールをねじ曲げる」立場と一線を画したのだ。最近は、米英も少しずつイスラエルと距離を置く方針が少しずつ表面化している。この流れは変わらないだろう。機を見るに敏かもしれないが、一応筋を通している。久々の日本外交のヒットと言えそうだ。
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