先日は孫の1型糖尿病について書いた。理不尽な病気だと思う。一方で2型糖尿病は怠惰なメタボの病気だとも書いた。しかし、強調が度を越した。少し言い過ぎだった。インスリン分泌の能力低下は、生活習慣が乱れることだけではなく、糖尿病になりやすい遺伝的な理由を持っているとも言えのだ。KCNQ1という遺伝子が、日本人の2型糖尿病発症に強く関連していることが分かっている。そんな状況の下で、中国の研究者らが「ドライフルーツの摂取で2型糖尿病リスクが低下した」と発表した。42万例のドライフルーツ摂取データを症例群6万例と対照群59万例の2型糖尿病のデータの解析を行なった結果だ。その結果、ドライフルーツの摂取量が多いほど2型糖尿病リスクが低く、ドライフルーツ摂取量が1日1.3個増加するごとに糖尿病リスクは低下することが明らかになったとのこと。ドライフルーツに含まれるビタミンE、ナイアシン、コリン、葉酸といったビタミン類や、マグネシウム、カリウム、カルシウム、リンといったミネラル類、フェノール類、カロテノイドなどの生理活性物質が、リスク低下に重要な影響を及ぼしている可能性があると指摘している。だが、結局、屁理屈は多いが、メカニズムは十分に解明されていない。でも、ドライフルーツが2型糖尿病のリスクを低下させる可能性を示唆したことは、有意義な研究結果であったと言えると思う。
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