令和の米騒動

有っても買えないもの。それはコメだ。農業関係者が米倉庫の写真をSNSにアップして「安心して下さい、お米はたくさん有ります」と言っているが、スーパーの棚にはコメが無いから買うことが出来ない。令和の米騒動は、9月に入っても解消していない。パックご飯まで品切れになり、むしろ状況は悪化している。そればかりではない。値上がりしているのだ。農水省は「全体としてコメは足りています。落ち着いて行動して下さい」と言うだけだ。米騒動は農水省の失政であることは間違いない。でも、坂本農水相は市場への影響が大きいとして、備蓄米の放出に否定的だ。自民党の動きも鈍い。何故なのだろう。坂本農水相は、全く消費者を見ていない。では何処を見ているのだろう。恐らく農業関係者に違いない。足元のコメ不足を解消するために備蓄米を放出すれば価格が下がり、農業関係者や農村部の有権者から不満が出る。総裁選後の11月には衆院解散総選挙となる公算が高い。ここで自民党は農村票を失うわけにはいかない。従って、自民は敢えて都市部のコメ不足を放置する、ということだろう。次期選挙まで、米騒動は自民の選挙戦略であることを忘れてはならない。