南海トラフ地震臨時情報が発令されてから1週間が過ぎた。一応1週間は警戒期間とのことで、新幹線が徐行したり、お祭りなどが中止になった。ちょうどお盆休みが重なり帰省にも影響を与えた。1週間の警戒期間には賛否がある。概ね否の方が多いようだ。何故なら元々南海トラフ地震が30年以内に発生する確率は70~80%という政府予測は科学的な根拠が無く、単に政府や自治体が予算獲得のため強いて高めに設定したとされているからだ。1週間が過ぎ、政府の地震調査委員会は「現時点でプレート境界に異変を示すデータはない」としている。しかし、8日の地震の数時間後から、日向灘の浅い場所でスロー地震が、断続的に強弱を繰り返しながら現在まで続いているのだ。2011年の東日本大震災では、3月9日の前震M7.3の後にスロースリップが発生し、それが11日の本震M9につながったことが分かっている。山下裕亮京大助教は「今回の地震の割れ残りが単独で動けばM7級、スロー地震と相互作用した場合はM8級を起こしうる。スロー地震の活発化はプレート境界がいまだ不安定であることを示しており、収まるまで1カ月程度経過をみる必要がある」と語っている。政府の地震調査委員会はあまり当てにならないので、京大防災研究所の観測を注視する必要がありそうだ。
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