夏の高校野球に、暑さ対策のため2部制が導入されるという。気温の高い真っ昼間を避け、朝と夕方以降に分けて試合を行うというもの。江川が投げた1970年代と桑田が投げた1980年代の平均気温は27度だったが、2020年代に入ってからは29度以上が続いている。甲子園大会の決勝まで進んだ場合、選手たちは7月の予選も含め約1カ月間に10試合前後をこなすことになる。地方大会もほとんどが猛暑の野外で行われるから、選手の疲労は尋常ではない。鍛えたはずの選手たちが熱中症で倒れることが続出している。その割には、高野連の暑さ対策は緩慢だ。昨年は5回終了後にクーリングタイムを導入したり、ベンチ入りを2名増やし20名にした。今年は、午前8時から2試合行い、午後4時以降に実施するという。でも、ここ数年は温度だけでなく湿度も高い。朝夕も決して凌ぎやすくはない。せめて猛暑の年は甲子園を諦め、大阪ドームで実施すべきだ。準決勝以降を甲子園のナイターにすれば、高校球児の夢を奪い取る訳でもない。高野連には、未だに「水を飲むな精神」が跋扈しているようだ。
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