日本体操協会の怠慢が問われるべき

日本体操協会が、パリ五輪の宮田笙子女子体操代表選手が代表を辞退すると発表した。誰かが宮田選手の喫煙・飲酒をチクったからだ。本人は、たった一度の喫煙・飲酒を認め、代表を辞退したという。代表行動規範では禁煙・禁酒が義務付けられている。でも、現に本人はやる気で現地に行っているのだから、本人が自主的に辞退したのではないのだろう。日本体操協会が規範を楯にとって、世間体を気にして、無理やり辞退を説得させたに違いない。法律では20歳未満の喫煙・飲酒は禁止されている。日本代表選手は代表行動規範で規制されている。法規制から見れば、宮田選手は犯しているが、単純に法規制だけで判断して良いのだろうか。自分は、60年頃前に18歳で飲酒を始め、19歳で喫煙を始めた。当時の大学生としては、当然の慣習だった。いわんや、現在は、飲酒は20歳からだというが、一方で18歳が成人と規定されている。喫煙・飲酒は過ちではあるが大した問題ではない。一度の喫煙・飲酒で、五輪を辞退させるには酷過ぎる。五輪選手は国の代表だ。過酷なプレッシャーがかかっている。恐らく、宮田選手は独りでプレッシャーと闘っていたのだろう。日本体操協会は、五輪選手のプレッシャーをメンタルケアすべきであった。ケアもせずに辞退に追い込むなど、日本体操協会の怠慢が問われるべきだろうと思う。