自衛隊員大量懲戒処分の要因

防衛省が国の安全保障に関わる「特定秘密」の不適切な取り扱いで海上自衛隊113人を懲戒処分した要因について考えてみた。防衛省は規律の緩みだと言っているが、果たして精神的なものと断言出来るのだろうか。海上自衛隊は、何十年も前から「特別防衛秘密」を運用してきた。これは、米国から供与された船舶・航空機・武器・弾薬などの装備品や、資材に関する非公開情報が対象だ。また米軍との取り決めで護衛艦の作戦室勤務は許されていた。ところが、2014年に特別秘密保護法によって新たに「特定秘密」ができ、同じような「特別防衛秘密」と「特定秘密」を同時に運用することになった。仕事量は倍になったが、運用する隊員の頭数は同じだから仕事が回るはずがない。上官ばかりが増えて、一兵卒は減るばかり。防衛費が倍増されても、使い切れない。訓練が充分出来ないので、事故が多発している。政府は金を出せば国防が強くなると勘違いしている。防衛省幹部は政府に実情を報告しない。いや防衛省幹部は実情を把握出来ていないのだろう。2026年から米軍は日本から撤退することになっているというのに、この為体では日本の国防もままならない。