疑心暗鬼の選手選考

パリ五輪男子サッカーのメンバー18人が発表された。ところが、本命視されていた松木玖生の名前は無かった。松木選手と言えば、21歳ながら大岩ジャパンの中心的存在だった。パリ五輪の出場権獲得を決めたU-23アジア杯では全試合に出場。フィジカルを活かした中盤でのボール奪取能力や高いボールキープ力はチーム随一で、何より勝負強さがあった。松木選手を外した理由が問われると、山本昌邦ナショナルチームダイレクターは「移籍の可能性があるから」と答えた。ケガやコンディションが理由であれば大会初戦の24時間前まではバックアップを含むメンバーからの入れ替えが可能だが、移籍を理由にした変更は出来ないのだ。そのリスクを考慮して外したと言う。確かに、松木選手には以前から移籍の話はあった。でも、FC東京は「移籍の話はあるものの、具体的には何も決まっていない」と言う。もっと、ナショナルチームダイレクターとFC東京が、密に連絡を取り合っていれば、松木選手を外すケースは無かったのかもしれない。結局、ナショナルチームの疑心暗鬼で松木選手を外してしまったようだ。これでは、闘う前から負けている。ナショナルチームダイレクターが、全く機能していない。