大阪市の北野病院などの研究グループが世界で初めて「歯が生える薬」の治験を開始すると発表した。マウスを使った実験から特定のタンパク質の働きを抑えることで歯が成長することを発見したという。生まれつき6本以上歯が足りていない「先天性無歯症」は、人口の0.1%程度いる。食べ物を噛んだり、言葉を発したりする力が弱く、子どもの成長に悪影響をおよぼす一方、治療は成人になってからの入れ歯やインプラントしかないのが現状だ。当面は先天性無歯症を対象に2030年の実用化を目指すとのことだが、虫歯や永久歯を失った人への治療にも活用されることになるだろう。薬は口腔内ではなく、腕から点滴で投与される。北野病院は、この方法では歯の根がないと生えないので、頭や手から生えることはないと言う。少しホッとした。そう言えば、サメは歯が抜けても、次から次に歯が出て来ることで有名だ。サメが一生に使う歯は、数万本といわれている。サメのように数万本もはいらないが、ヒトには28~32本あれば良い。この技術で人類は益々長生きすることになりそうだ。
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