紅麹による健康被害が広がっている。死者2人、入院数百人、不調を訴える人数多という状況だ。小林製薬が自主回収を発表したのが3月22日で、小林製薬が最初の医師から報告を受けたのが1月15日。その間2ヶ月間も公表されなかった。小林社長は、事実確認や原因究明に時間を要したと弁明している。果たして、それが正しかったのだろうか。確かに事実確認や原因究明は重要だ。でも、最優先すべきは被害拡大防止のはずだ。即時公表・回収すべきであった。言い換えれば、事実確認や原因究明は身内の保身のためであり、被害拡大防止は消費者のためだ。小林製薬は自社都合を優先してしまって、更に窮地に立たされてしまったのだ。元々、紅麹には前科が有った。紅麹菌を由来とするサプリメントの摂取が原因と疑われる健康被害がヨーロッパで報告されて、内閣府・食品安全委員会が2014年に「健康被害が報告されているので危ないですよ」と注意喚起を行なっていたのだ。この情報を小林製薬が知らない訳がない。小林製薬は危ない綱渡りをしている最中に落下してしまったということかもしれない。
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