肥満症治療薬「ウゴービ」が、お化け大型新薬として期待されているという。2030年までには世界の人口の半分近くが肥満か過体重になると見込まれている。そのため、肥満症治療薬を開発したノボノルディスクとイーライ・リリーの株価が暴騰し、1兆ドルクラブの仲間入りを果たす勢いだという。ウゴービは食事療法等と合わせれば、週1回の投与を68週間行うことで、平均15%前後の減量効果が示されている。体重100kgから15kgも減量出来るのだ。これほどの体重減少効果のある薬は無い。日本では、今年の2月に保険適用となり、処方されるようになった。でも、ウゴービは生産量が限られており、価格も高い。奪い合いとなり、益々品薄で価格も高くなる恐れがある。しかし、ウゴービは元々糖尿病治療薬なのだ。今の勢いに任せれば、肥満者が糖尿病患者の治療薬を奪ってしまうことになるのだ。肥満は一部の人を除いて、生活習慣病に過ぎない。ちょっとした努力で克服出来るはずの肥満者が、糖尿病患者の寿命を縮めることになるのだ。このような薬がお化け大型新薬として期待される世界は、クレージーとしか言い様がない。
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