野党は衆院政治倫理審査会に裏金衆院議員全員51人の出席を求めた。だが、手を挙げたのは塩谷立安倍派座長と武田良太二階派事務総長の2人だけ。残りの49人からは返答すら無かった。肝心の安倍5人衆は、ほっかぶりだ。しかも、塩谷が手を挙げたのは、派閥の裏ボスとして君臨する森元総理の差し金ともささやかれている。更に、森元総理から干され続けた衛藤征士郎安倍派最高顧問が「要請がある方は全員出席して説明すべきだ」と焚きつけた。これで安倍派の中堅と若手に火が点いた。出席することに「俺も、俺も」と言い出した。このまま行けば、幹部が若手に突き放されることになると察した西村前経産相が、5人衆の抜け駆けをして出席すると手を挙げた。政治家の世界は一事が万事こんな調子だ。順調な時は、幹部は表に出て権力を振るって差配しているが、まずい時は隠れてしまい、知らぬ存ぜぬを突き通す。やがて西村以外の5人衆も西村に追随することになるはずだ。結局、5人衆とは「金魚のフン」だったことを知るに至るのだ。これで自民構造が少しは変わるかもしれない。
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