プリンテッドエレクトロニクスの実装技術開発が加速化している。自分は40年前頃に光硬化型の導電ペーストを研究したことがある。当時、光硬化性樹脂に微細な粉末を多量に混ぜても硬化することを実験で知ったからだ。エッチングを使わずに印刷で回路を形成出来るメリットがある。粉末の微細化に取り組んだが、上手くいかなかった。しかし、世の中はナノの世界へと進んで実装化を実現した。でも、体積抵抗率がエッチングよりも大きくなってしまう欠点が残っている。ところが、住友金属鉱山が低温焼結性の銅・ニッケル錯体の導電インクを開発した。ニッケルで銅の酸化を防ぎ、体積抵抗率を5分の1まで制御出来るという。また、JX金属は、スクリーンオフセット印刷法で6マイクロメートルの配線形成を達成したとのこと。プリンテッドエレクトロニクスは、従来からも国内外で研究開発が行われているが、なかなか用途が広がらない。でも、出口はもうそこまで来ている。
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