驕るトヨタは久しからず

今度はダイハツの安全性試験不正が発覚し、全車種の出荷停止が発表された。ダイハツはトヨタの100%子会社で、軽自動車市場の3割を占めている。今回の不正の影響は極めて甚大だ。それにしても、トヨタグループでの不正行為が相次いでいる。昨年は日野自動車で、排ガスや燃費のデータの改ざんが発覚。悪質なため認定取り消しとなり生産はストップ状態だ。今年に入ってからは、豊田自動織機でフォークリフトのエンジンをめぐる不正が明らかになった。 また愛知製鋼では、エンジンなどに使われる鋼材の一部で規格外の製品を出荷していた事実が明るみに出た。これらの不祥事に共通するのは、規格に技術が追いつかないことだ。言い方を変えれば、出来もしない規格が押しつけられているということだ。一方で、大トヨタは営業利益と最終的な利益が前の年の同じ時期と比べて2倍以上に拡大し、最高益を更新している。トヨタの売れ筋NO1のライズは、ダイハツが生産している。どう考えても、トヨタの子会社支配が強すぎるのだ。驕る平家は久しからず。一連の不祥事はトヨタ王国崩壊の序曲かもしれない。