チャットGPTを開発した米オープンAIのサム・アルトマン最高経営責任者CEOが突如解任された。チャットGPTが2022年11月に公開され世界に衝撃を与えてから、わずか約1年での退任劇だ。その間生成AIブームで企業価値は何と13兆円に急拡大した。アルトマンは、かねてから巨額な投資を受けていたマイクロソフトに移るという。ところが、社員が反乱の狼煙を上げた。770人いる社員の9割が「アルトマンを復帰させなければ、自分たちも退社する」との文書に署名した。現在解任の理由は不明だ。ビジネス面での競争力を重視するアルトマン陣営と、AIの安全性を重視する他の取締役との対立かとは言われている。米テック企業では創業者が解任される例が多い。米アップルのスティーブ・ジョブズも経営方針を巡る対立が原因で自ら引き抜いた社長によって会社から追放されたことがある。並みの取締役には、天才の才能が見抜けないのかもしれない。それにしても、社員の9割が会社を辞めてアルトマンについていくとは驚いた。少なくとも、今の取締役は自身でオープンAIを潰したことになる。取締役失格の典型例と言えそうだ。
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