ハマスとイスラエルとの紛争勃発で、すっかりロシア・ウクライナ紛争の影が薄くなってしまった。テレビでは、ガザへの空爆は報道するが、ウクライナの反撃は殆ど報道しなくなった。要因は色々ありそうだ。まず、西欧諸国はウクライナ支援に食傷気味だ。終わりが見えないからだ。一方、ハマス・イスラエル紛争は、始めにハマスが攻撃を仕掛けたとはいえ、イスラエルのガザ攻撃は容赦ない。人道を外れている。西欧諸国は当初はイスラエルを支持していたが、今ではガザに同情し、イスラエル不支持に宗旨替えしている。ロシア・ウクライナ紛争では、ロシア=悪という構図だったが、ハマス・イスラエル紛争では、イスラエル=悪に定着しそうだ。更にゼレンスキー大統領がポカをしたことも、ウクライナへの熱を冷ますことにもなっていそうだ。ゼレンスキーは、ハマスがイスラエルを攻撃した時に、イスラエル訪問を即座に申し出た。攻撃された側の自衛権行使という立場をイスラエルと共有でき、イスラエルを支える米国への連帯を示す機会にもなる、と踏んだからだろう。ところが、この申し出はイスラエル側からは断られた。イスラエルから見れば、国家存亡の折他国なんかかまっていられないということだろう。世界の多くの国は、ゼレンスキーが国際世論の批判を浴びるイスラエル側に付いたと見做したのだ。ロシア・ウクライナ紛争は益々泥沼化しそうだ。
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