いま日本の大人の半数近くの4300万人が高血圧を患い、うち2400万人が降圧剤を飲んでいる。自分も高血圧症だ。40~50代は160以上あった。50歳ころから降圧剤を飲むようになった。最初はカルシウム拮抗薬が処方されたが余り効かずアルファ遮断薬が追加され、150程度に下がった。転勤し医者が替わりベータ遮断薬になった。ベータ遮断薬としてジェネリックのピンドロールから先発医薬品のカルビスケンに替えてからやっと120~130に安定した。このように降圧剤は、闇雲に処方して合うところを探す方法が採られている。ところが、肝心の高血圧症の定義は曖昧だ。10年前には、日本人間ドック学会と日本高血圧学会が基準値で揉めていた。自分の掛かり付け医は、昔ながらに130以下だと言う。でも、2019年に改訂された高血圧治療ガイドラインで、正常血圧は120以下、高血圧は140以上と定義された。でも同時に、年齢や持病の有無に応じて、目標値を変えることが勧められたのが一歩前進だ。高齢になれば血圧は高くなるものだ。日本の65歳以上の高齢者は3600万人で総人口の3割を占めている。年齢を考慮しない高血圧症診断が高血圧症患者を増産しているように見える。
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