1250億円の予算に対し、1兆円超の見通し。株取引で儲けたという話なら良いけれど、話は最悪。大阪・関西万博の実態だ。会場建設費は、すでに資材価格の高騰や人手不足の影響で、2020年12月に1250億円から1850億円に引き上げられた。ところが、それが1兆円超の見通しというから驚きだ。一体何故、1250億円が1兆円超に化けるのだろうか。万博の開催地である夢洲は産業廃棄物などで埋め立てた人工島で、地盤は軟弱だ。軟弱な地盤に施設を造るためには50~60メートルの鉄筋コンクリート製の杭を硬い地層まで何十本も打ち込むことになる。それで建設費用は2割以上増える。こんなことは関西国際空港の経験で始めから分かっていた。更に、打ち込んだ杭は、万博が閉幕した後、撤去することが義務づけられている。杭を抜き取る費用は、打ち込費用よりも数倍かかる。加えて、夢洲へのアクセス道路である高速道路建設も1千億円から3千億円に膨らんでいる。夢洲は、万博後にはカジノを含む統合型リゾート施設IRの会場にするためインフラ整備費が上乗せされている。しかも、万博は半年間の開催で約2800万人が来場すると見込んで予算を組んだが、関心は薄い。これが維新の会の実力だ。とうとう政府に泣きついた。政府は国を挙げて税金を投入すると言う。でも、始めから最後まで間違っている。
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