元阪神で現オリオールズの藤浪投手が、対エンゼルス戦延長10回に登板し、わずか9球で3者凡退に封じ、2セーブ目を挙げた。ブランドン・ハイド監督が最大限の賛辞を送ったとのこと。長いトンネルの中にいた藤浪投手も、先発ではなくクローザーとしてようやく立ち位置を固めつつあるようだ。藤浪投手が蘇った要因は、オリオールズのクリス・ホルト投手コーチとの出会いにあったようだ。ホルト投手コーチは、投手の再生に定評があり、これまで特にコントロールで苦しむ投手の矯正に手腕を発揮してきた。ホルト投手コーチの制球力改善法は単純明快だ。ストライクゾーンを意識するというよりも、何か小さなターゲットを決めてそれを目掛けて投げるというもの。投球フォームとタイミングのブレをなくすようにトレーニングし安定感が増した。藤浪投手が阪神で不調に陥り1軍と2軍を行き来していた頃、権藤元監督が「藤浪は阪神から出るべきだ。阪神は2軍に落とすだけで投球術を指導しないから」と言っていた。藤浪はやっと一流の投手コーチに巡り会えたのだ。権藤元監督の持論は「今の野球は抑えで8割が決まる。抑え投手は打者の4番に該当する。先発3本柱より格上」だ。藤浪はまさに高見に上り詰めようとしているようだ。
コメントをお書きください