ガソリン価格が統計開始以来の高値を更新しそうな状況だ。2008年の最高値185.1円に対し183.7円と迫っている。価格上昇の要因は、円安、原油高、補助金引き下げだ。日経によると、中でも円安が上昇分の8割を占めているという。政府は慌てて、9月で終了する予定だった補助金制度を年末まで延長しようとしている。欧米はガソリンの高騰局面から既に脱している。日本だけが突出しているのだ。金融政策の違いで日米の金利差が縮まりそうにないから、しばらく円安が続くと見られている。当分日本のガソリン価格は下がりそうもない。果たして補助金制度は妥当な制度なのだろうか。政府は石油元売りに補助金を出し末端価格を抑えようとしている。政府は、石油元売りに支払われる補助金はすべて卸売価格に反映させているので、直接的には収益に影響を与えないと主張しているが、間違っている。もし、大手3社も採算ギリギリであれば、補助金制度もあながち間違っているとは言えない。でも、石油元売り大手3社(ENEOS、出光、コスモ)は最高益を出しているのだ。つまり、大手3社は中抜きをしているということだ。やはり政府はトリガー条項の凍結解除に踏み切るべきだ。そうすれば中抜きなど発生しないし、全国民から集めた税金をガソリン使用者だけに優遇するという不公平感も無くなる。でも、財務省の言いなりな岸田には、刃向かう度量は無さそうだ。残念。
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