原発の安全神話は3.11で崩れ去ったが、既に破綻している核燃料サイクルは未だに神話として残っているようだ。中国電力が、使用済み核燃料の中間貯蔵施設を山口県上関町に建設するプランを発表した。核燃料サイクルとは、使用済み核燃料を再処理してウランやプルトニウムを取り出し、再び燃料にして原発で使用することを想定したシステムだ。ところが、この構想の中核である高速増殖炉の開発に途方もない巨額投資をしたが失敗し成功する見通しは全く無い。核燃料サイクルは、この世に存在しない夢のシステムなのだ。今回の中間貯蔵施設とは、再処理する前の使用済み核燃料を一時的に保管する為の施設だ。でも、再処理出来ない使用済み核燃料を貯蔵するということは、核のゴミの永久貯蔵施設になるということになる。中間貯蔵施設と永久貯蔵施設とでは、施設の安全性のレベルが全く違う。中間貯蔵施設仕様の永久貯蔵施設となれば、後世に取り返しの付かない厄を残すことになる。3.11でも懲りない原子力ムラは、3.11以上の厄を振りまこうとしている。
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