東京国立博物館のクラウドファンディングが、たった1日で目標の1億円を超えたとのニュース。電気・ガス代の高騰で、東京国立博物館の光熱費は予算約2億円に対し、実際は倍以上の4.5億円もかかる。そこで補正予算に盛り込むよう財務省に折衝したが、あえなくゼロ査定。東京国立博物館は重要文化財648件など12万件超の文化財を所蔵する国内最高峰の施設。常に適切な温度・湿度で保管する必要がある。当面は本来業務の予算をカットして凌ぐことになった。そこで思いついたのがクラウドファンディングだ。1日足らずで1億円を超え、既に4億円に達しているという。しかし、一方で麻生副総裁は、建設費数百億円の国立漫画館の予算化にやっきだ。二階元幹事長は、会場整備が遅れている大阪万博を国家的事業と位置づけ「国家の威信をかけて成功させる」と全面支援を打ち出した。国宝の文化財vs漫画館、国宝の光熱費2~3億円vs一過性の万博数千億円、の構図だ。誰が見ても、財務省の予算編成は歪だ。クラウドファンディングが目標額を達成した要因には、文化財を守りたい国民の声だけでなく、財務省の予算編成への批判が含まれているに違いない。
コメントをお書きください