ビッグモーターと損保ジャパンの癒着問題を切っ掛けに、損保会社のカルテル行為が暴露されつつある。東急向けの火災保険で、東京海上日動火災保険、損害保険ジャパン、三井住友海上火災保険、あいおいニッセイ同和損害保険の4社がカルテルを結んでいることが発覚した。更に、ENEOS、成田国際空港会社、つくばエクスプレスの取引も対象になっているという。設備を多く抱える製造業などは、一度設備が損傷すれば支払保険金が巨額に及ぶ。そのため損保会社は共同保険契約にすることが多い。契約前に損保会社が予め内々で保険見積額を決めてしまい、提示する。結局企業側は割高で契約することになる。まさにカルテルだ。東急の場合は、契約前に3年間20億円の契約を結んでいたが、更改時に3年間30億円を提示された。違和感を覚えた東急が指摘した結果、損保会社の調整行為が発覚した。その結果1年間5~6億円で妥結したとのこと。結局損保会社はカルテルで倍額の保険料をむしり取ろうとした訳だ。金融庁も公正取引委員会も徹底的に損保会社をたたき直すべきチャンスを迎えている。
コメントをお書きください