ヒトの生物学的な寿命は55歳だったという。現代ビジネスで紹介されていた「なぜヒトだけが老いるのか:小林武彦:講談社現代新書」の抜粋からの情報だ。55歳の根拠は3つある。1つは、ゴリラやチンパンジーの寿命からの推定。ゴリラやチンパンジーの最大寿命は大体50歳前後で、ヒトとゴリラやチンパンジーのゲノムは殆ど同じだから。1つは、総心拍数。哺乳動物の総心拍数は一生でほぼ20億回という仮説がある。それから計算すると、ヒトは約50歳前後になる。もう1つは、がん。ヒトは、55歳くらいからがんで亡くなる人数が急激に増加する。これはこの年齢以上に生きることが想定されていないことを意味する。しかし、ヒトは実際には、それよりも30年程度長く生きている。ネイチャーの論文によると、ゲノムの壊れにくさが、老化を遅らせ寿命を決める一因だと結論している。まずヒトの遺伝子の変異が起こり、DNAの修復能力が上がり、その結果老化が抑えられ、がんにもなりにくくなり長生きになった、ということだ。でも、残念ながら抜粋では詳細な内容は記載されていないので、これで納得するには説明が不十分だ。納得するにはこの本を読むしかない。と言うことは、この抜粋は本を売るための機能を果たしているということだ。もし、今後読む機会があったら続きを書くことにしようと思う。
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