バイデン米大統領が6月20日支援者集会で「日本の防衛費倍増について、私が岸田を説得した」と語った。この集会でバイデンが発した「習近平は独裁者」発言が世界中のマスコミで大きく取り上げられたので、その時は「岸田を説得」発言は小さなニュースだった。でも、日本では大きなニュースとなった。当時岸田が防衛費倍増と言い出したのは唐突だった。しかも増税で補うと言ったのだから蜂の巣をつついたような騒ぎになった。国会では、野党が「増額は対米公約か」と迫ったが、岸田は「我が国の防衛費は我が国が主体的に決めるもの。決して対米公約ではない」と否定していた。防衛費の大枠を示したものの、肝心の中身はスカスカ。必要な装備や人員などにかかる経費を具体的に積み上げた額ではない。日本の国民なら誰でも憶測出来る。岸田はバイデンに強制させられたのだと。自分も瞬間的にそう思った。ところが、バイデンは27日になって「岸田は既に決定しており、説得は必要ではなかった」と修正した。何のことは無い。松野官房長官がバイデン発言は「防衛費増額は日本自身の判断」とする政府の立場と相いれないとして異論を申し入れたからだ。これは嘘の上塗りになる。政府はまたまたバイデンに借りを作ってしまった。益々米国の言いなりになる土壌が出来てしまった。岸田には、しっかりした後見人が必要だ。
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