マイナンバーカードのトラブルが頻発している。健康保険証に紐付けたものの、認証が出来ず診療がストップしたとか、コンビニで住民票を取得しようとしたら、他人名義の住民票が出てきたとか、トラブルが尽きない。どうも単なる初期トラブルでは無さそうだ。とうとう内閣支持率まで下落し、岸田が慌ててコロナ並み体制を敷くとまで言い出した。河野デジタル相はビデオメッセージで謝罪した上で、コンビニの問題が解決するまでサービスを停止する指示を出した。このサービス・システムを構築したのは富士通Japanだ。富士通は典型的なITゼネコンだ。Windows95を設計した中島聡氏は「国がITゼネコンに丸投げしたのが諸悪の根源だ」と指摘している。この種の仕事をITゼネコンに丸投げするのは、国の常道だ。でも、ITゼネコンは仕様書の作成と工程管理のみを行い、実際のコーディングは下請けや孫請けに丸投げする。まさにゼネコンスタイルなのだ。しかし、どんなに優秀なソフトウェア・エンジニアでも、実際にコードを書かずに良い設計をすることは不可能で、コードを書きながら設計を変更し、徐々に良いものに仕上げていくプロセスが必須なのだと指摘している。結局、国がITゼネコンに丸投げすることで、出来損ないのシステムが出来上がり、IT投資の大半はITゼネコンに流れ込む。中島聡氏はこの解決策を提言している。河野デジタル相は中島聡氏と会談し、早く目を覚ますべきだと思う。
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