米コロンビア大などの国際チームが、タウリンの補充が老化防止に有望であることを動物実験で確かめたと発表した。チームは、加齢に伴い血中のタウリンが減少することを確認し、着目した。乳幼児に比べ60歳の人は8割減るという。マウスやアカゲザルでも加齢に伴い大幅に減少することを確認し、アカゲザルに1日1回、半年間にわたってタウリンを投与したところ、投与しなかったグループに比べ、骨密度と骨量が増加。さらに、膵臓や肝臓の機能低下を示す物質が減るなど、加齢に伴う体の衰えが改善した。人間に換算すると約7~8年の延命になるという。人での効果や有効量は、今後の検証が必要だが、人に近いサルで、タウリンが老化防止に関わることを明らかにしたのは重要な成果だ。タウリンの構造式はH2N-CH2-CH2-SO3Hで、別名アミノエチルスルホン酸。生体中のほとんどすべての組織に存在し、特にイカ・タコ・貝類・甲殻類・魚類など魚介類に豊富に含まれている。タウリンには、からだ、細胞を正常状態で保つ作用があると言われている。そう言えば、Regain、リポビタンD、チオビタドリンク、レッドブルなどの栄養ドリンクにはタウリンが含まれている。その効果はエネルギー補充に留まらず老化防止にも役立ちそうだ。
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