米タイム誌の次回号の表紙を岸田首相が飾るとのニュース。大見出しは「日本の選択」で、小見出しは「岸田氏は平和主義を捨てて、日本を真の軍事大国にしたいと望んでいる」と書かれている。また、ウェブ版も「日本を軍事大国に変えようとしている」との見出しだ。政府は、見出しと中身が違うとして早速抗議し、ウェブ版は「平和主義だった日本に、国際舞台でより積極的な役割を与えようとしている」に差し替わった。岸田がタイム誌のインタビューにどう答えたのかは知らないが、岸田がやってきた事実はこうだ。岸田はこれまでの安全保障政策を大きく転換してきた。安保関連3文書の改定を閣議決定し、敵のミサイル発射基地などをたたく敵基地攻撃能力を保有することを明記した。防衛費についてもこれまでGDP比1%に収めていたが、2027年度には2%に増額する方針を決めた。言葉で何と言おうとも、日本は軍事大国化に舵を切ったと見えるのは間違いない。問題は、十分な議論も無いまま安保政策が大きく転換されていくことだ。国民には軍事大国化の認識が無い。更に問題なのは、岸田本人が軍事大国化に舵を切ったことを認識していないことだ。全ては米国の手の内で動いている。
コメントをお書きください